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ハイパフォーマンスチーム - チーム殺しを避けるには

作者 Shane Hastie , 翻訳者 笹井 崇司 投稿日 2009年6月14日 午後3時21分

コミュニティ
Agile
トピック
Agileの採用,
ヒューマンリソース,
コラボレーション
タグ
Recruiting,
Self-organizing Team,
Agile入門,
Diversity in Teams

原文(投稿日:2009/6/5)へのリンク

Steven Denning氏は近頃、ハイパフォーマンスチームに関する一連の記事を書いた。ハイパフォーマンスチームは、アジャイル組織が効率的であることを裏付けるのに必要だとされている。 

Denning氏によると「ハイパフォーマンスチームは職場にあるチーム全体の2%にすぎない」そうだが、彼は次のように語っている

「マネジメント慣行が正しいときには、たくさんのハイパフォーマンスチームがいます。それがトヨタとホンダ、そしてソフトウェア開発で起こっていることなのです。どれくらい"たくさん"なのか?正確に言うのは難しいことです。トヨタとホンダは自動車産業の4分の1を占めています。ソフトウェアにおいては、おそらくソフトウェア開発全体の3分の1が、今や"アジャイル"や"Scrum"、"XP"という名札を付けて、ハイパフォーマンスチームになるべく進歩している、自己組織化したチームで行われているのです。」

ハイパフォーマンスチーム作り

彼はハイパフォーマンスチーム作りについて次のようなアドバイスをしている。

ハイパフォーマンスグループは、メンバがグループ全体の幸せを自分の幸せだと考えたときに現われることがわかっています。こうしたかなり高度な関係ができるのには、さまざまな兆候があります。メンバはグループが確実に成功するのに自分自身が大きく関わっていると考えます。グループが大きな成功をおさめるのに必要なことなら、彼らは何でも進んでやるようになります。寛大さと寛容さの精神のもと、何か特別なこと、本質的に意義のあることをしているのだという信念のもと、それらを実行するのです。取り引きや自己の利益、打算や義務のためにやっているわけではありません。グループ活動の成果に対して、自分自身が説明責任を負っているのだと考えているのです。

ハイエンゲージメントグループでは、グループのオーナーは階層上のリーダーやトップにいる数名に限られてはいません。グループミッションの達成に対して責任と説明責任を共有しているという意味で、メンバ全員がオーナーになっているとき、こうしたグループになるのです。

勇気をもって、新しい、これまでと違う未来を一緒に作り出すことを約束するときに、ハイパフォーマンスグループは現われるのです。

さらに彼は、ハイパフォーマンスチーム作りにおけるマネージャの役割と自己組織化の重要性について説明している。

しかし、ハイパフォーマンスチームの多くは、マネージャに率いられたチームではありませんでした。こうしたチームでは、マネジメントが意図的に身を引いていたり、放任していたり、どういうわけか全くいなかったりしていました。でもそのおかげで、チームは自己組織化することができたのです。これはあたかも、宇宙という織物に裂け目ができて、そこに空間が生まれ、驚いたことに、そこに自己組織化したチームが現われるようなものです。

自己組織化したチームにある活力と情熱、そして、その結果として高い生産性を生み出しているもの。それは、メンバが自分の仕事を体系づけて、自分の潜在能力を集団活動に十分発揮するという機会を楽しんでいることです。組織が身に付けることができると思うもの、組織が身に付けようとした期間だけに限られるものではないのです。

チーム殺し(Teamicide)

Denning氏は、ハイパフォーマンスチームは壊れやすく短命で自滅しがちだ、というよく言われるマネジメント神話の誤りを指摘している。– 本当のところは、そうしたチームは、Tom Demarco氏とTim Lister氏が言うところのチーム殺しをもたらすマネジメント慣行の犠牲者であることが多い。 

彼はハイパフォーマンスチームを殺すマネジメント慣行についてこう言っている。

  • 殺人の場合 — これは殺意による死です。ハイパフォーマンスチームは広く浸透した企業文化のルールを破ることによって獲得できるものを実現することがよくあります。マネージャは絶滅の危機に瀕していると感じて、現状を維持するためにチームを解散させてしまうのです。
  • 過失致死の場合 — これは過失による死です。マネジメントはハイパフォーマンスチームのこと、彼らの仕事のやり方について理解していません。そのため、自分で気が付かないうちにハイパフォーマンスでなくしてしまうようなことをするのです。例えば、ハイパフォーマンスチームにいるメンバを他のチームに異動させてしまったり。表向きは、さらにハイパフォーマンスチームを作り出すためなのですが、普通これはチームをハイパフォーマンスでなくしてしまう結果になります。

ハイパフォーマンスチームのための採用

こうした荒波の時代、ハイパフォーマンスチームの重要性について語っているのは、Denning氏だけではない。近頃シドニーで開催されたCeBitにおいて、Ominlab MediaのStefan Gillard氏は、クリエイティブ産業におけるハイパフォーマンスチーム作りのための選抜に必要なリーダーシップの考え方について、次のような見解を述べた。

  1. リーダーの役割を明確にすること – 成功のビジョンを作り、伝えること。細部はチームに任せること。「実のところ、どんなベンダーと一緒に仕事をしているのか、どんなシステムを設計するのか、実現するためのプロセスといったものについて、私は気にしていません。私はビジネス価値を生むことを目的としているのです。ビジネス成果を生むことが私の役目なのです。」
  2. あなたが知っている人、もしくはチームメンバが知っている人を雇うこと。「理由は、よく知っているからです。新しいチーム作りをしなければならないとき、リクルータを使って実現しようとしていることを伝えようとする人が多いです。しかし、実際に物理的にその仕事をしようとしているチームなら、これはなくせるステップなのです。」
  3. リクルートするときには、奇妙な質問をすること – キャリア願望と個人的な目標を理解して、長期的視野を持ってキャリアを計画している人を選ぶこと。「そうするのはまた、候補者を不利な立場に置くことになります。もし質問の答えを考えることができないなら、その人は自分のキャリアについてどうしたいか考えていないという警告です。おそらく彼にとってそれほど真剣なことではないのでしょう。」
  4. フォースを使うこと – 「もしあなたがスターウォーズのキャラクタだとしたら、誰だと思いますか?それはなぜですか?」と質問しよう。彼はこう言う。「もし誰かがR2D2だと言えば、おそらくかなりよいエンジニアを得るでしょう。その人は仕事を片づけることができて、その場の政治には関心がないのです。もしチューバッカやC3POのようなもっと魅力的な人なら、もっと親しみのある人、チームの効率を上げてくれる人を得るのです。」
  5. チームに最終的な選択をさせること – 候補者と一緒に仕事をする人が、その人と一緒に仕事をしたくなければならない。「"Running the Gauntlet"と呼ばれるプロセスがあります。その人の最終面談は、どんなに年長者であっても、チームの年少者とやってもらいます。もし年少者が私のところへ戻ってきて、彼の流儀が気に入らなかったり、これまでどのように人を育成してきたのかという私の質問に答えたがらなかったのなら、その人は通ることはできません。」
  6. ふさわしいスキルの組み合わせを考えて選抜すること – あなたが必要とするスキルをよく考えて、肩書ではなくスキルに合った人を選抜すること。「どんなスキルか、どんな引き継ぎ計画なのか、そして、どのように短期間で自分が身を引くのか。– あなたが(プロジェクトに)関与できる期間には限りがあるのです。」
  7. 身を引くこと – リーダーはチームから身を引くことができ、また、チームが達成すべき目標や目的を明確に理解しているかを把握して、その仕事を成し遂げるのに必要なサポートができなければならない。「どのようにして引き継ぎポイントまでプロジェクトのビジネス価値を生むのかについて、中心となるキーとなる測定をすることによって。」

組織はどのようにハイパフォーマンスチームを作るのだろうか。そういったチームは作られるものなのか、自然に生まれるしかないものなのか? どんなマネジメント慣行やアプローチをすれば、うまくいくのか、いかないのか?

 

 

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