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IRQA - システム開発プロジェクトのための要件定義ソリューション

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原文(投稿日:2012/01/27)へのリンク

Visure Solutionsは、アメリカ、ドイツ、スウェーデンに支社を置くスペインの企業だ。同社は要件の定義と管理のためのソリューション(RDM)であるIRQAを発表した。専門のツールを使い、しっかりとしたプロセスで要件定義を行うことは製品やソリューション開発の質を保証する上で重要だ。エンジニアたちがよく言うように、コンピュータに正しくないデータを入れても正しくない結果しか返ってこない。不幸なことに、多くの企業が要件の定義と管理の価値を低く見積もり、ExcelやWordを使っている。一方、既存のRDMツールは複雑すぎる。IRQAはこの点を解決する。

Cem Kaner氏はかつて、汚い仕様を実装したプログラムはどんなに優れた設計でも汚いプログラムだ、と言った。残念ながら、システム開発プロジェクトにおいて要件管理はいまだに中心的な課題だ。特に組み込み開発ではそうだ。多くの組織が要件の文書化とメンテナンスにExcelやWordを使い続けている。システム開発には多くの利害関係者やルールがあるため、しっかりとした専門的なアプローチが有益だ。

Visure Solutionsによれば、

CMMIやSPICE、Agile開発のテンプレートが利用できます。また、製薬の分野で用いられるコンピュータシステムバリデーションのガイドラインであるGAMP5、航空システムの標準であるARP4754/ED–79 (DO-178B/C)、電子機器の規格IEC61508 (ISO26262)、医用電気機器の規格IEC60601(IEC62304)などのテンプレートも利用できます。このようなテンプレートを使って、要件の解決をすばやく行い、学習曲線を低めて、さらなる要件の引き出しや管理を始めることができます。IRQAにはユースケースやシステムコンテキスト図などのダイアグラム機能が組み込まれており、要件の定義や分析をサポートします。ワークフローに基づいたロールを作成することもできます。

IRQAにはWord、Excel、DOORS向けのインポート、エクスポート機能がある。

UML/SysMLツールとMatlab/Simulinkが統合されているので、モデルベースの開発が可能だ。要件を他のモデルと結び付けることもできる。要件ベースのテストも用意されている。エンジニアはIRQAを使ってテスト計画やテストケースを作成できる。加えて、ソフトウェアプロダクトライン開発もサポートする。

Visure Solutionsはホームページで産業ロボット大手のKUKAのコメントを紹介してIRQAの品質と適応性を示している。

KUKAロボットのような多目的な製品の場合、製造業や医療技術の分野の顧客や、法規、標準やガイドラインのような外部から、また、開発戦略やリスク分析の内部から、多くの要求が上がります。このような多様な要求にはシステム的なレビューを行い、技術要件を紐づけなければなりません。IRQAはこのような作業を支援する強力なツールです。

IRQAが他の企業やプロジェクトで成功するかどうかは現時点ではわからない。すべてを解決するツールではないが、正しい方向への第一歩にはなるだろう。

同社はこのソリューションの概要を公開している。

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