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AWS re:Inventのまとめ

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原文(投稿日:2016/12/04)へのリンク

ラスベガスで毎年開催されるre:Inventカンファレンスにおいて、AWSが、やがて公開されるクラウドサービスを相次いで発表した。Amazonは、パブリッククラウドと一緒に、20数個の新機能について概要を説明した。それには、S3オブジェクトストレージで直接データクエリを実行すること、デプロイメントパイプラインの一部として、コードを構築すること、低価格の仮想プライベートサーバを供給すること、ETLスタイルでまとめてデータを移動することが含まれる。

製品発表の一部として、AWSは、マイグレーション、ストレージ、インテグレーション、クエリ、分析というデータのライフサイクルを扱った。 AWS Snowball Edgeは、大量のデータをクラウドデータセンタへ物理的にマイグレーションすることに焦点を合わせた、前のSnowball上に構築したアプライアンスだ。各Snowball Edgeアプライアンスは、100TBのストレージを持ち、前のバージョンよりもより多くの接続プロトコルを提供する。データ処理のために、AWS Lambdaとの統合も提供する。また、冬のテーマを持つラインナップとして、AWS Snowmobileは、数週間以上、AWSデータセンタへ100PBのデータを引く安全なデータ交換を行う。

Amazon Auroraは、当初は、パフォーマンスと有効性に注目したMySQLの特別バージョンとして作られた。顧客の強い要求に基づき、 PostgreSQLのためのAurora互換性AWSは追加した。このサービスは、今プレビュー中だ。開発者たちは、処理の段階毎にデータを分類するために、S3オブジェクトストレージを使うことには慣れている。Amazon Athenaでは、開発者たちは、S3で停止してデータの問い合わせをするために、標準SQLシンタックスを使う。このサービスは、CSV、JSON、ログファイル、区切られたファイル等で動き、現在、アメリカで利用可能だ。Amazonは、AWS Glueのプレビューも見せた。これは、AmazonデータストアとJDBC準拠のデータベースを接続するETLサービスだ。このサービスはまだ利用できないが、データ変換、ジョブスケジューリング、実行履歴等を含むことが約束されている。AWSによって発表された最後のデータ関連サービスは、Amazon Pinpointだ。これは、ユーザ契約に基づき、対象を絞ったキャンペーンを実行したいモバイル開発者たちのためのツールだ。

Amazonは、さらに、アプリケーション開発者を対象とした、一握りの管理されたサービスを発表した。それらのうちの3つは、人工知能(AI)に注目し、特に、Amazon CTOのWerner Vogels氏のブログの投稿で強調されたAmazon Pollyは、24言語でテキストから音声へ変換するクラウドサービスだ。開発者たちは、オーディオ形式に“言語を合成する”ために、AWSコンソールかAPIを利用できる。信頼できる画像検出は、総合的モデルに対して深層学習を必要とする。Amazonは、新しいAmazon Rekognitionマネージドサービスが、“毎日、数十億の画像をすでに分析している”と言う。このサービスは、アメリカとヨーロッパで利用でき、景色、物、顔を分析した結果として、画像ラベルを返す。re:Inventで発表された3つ目のAI関連サービスは、Amazon Lexだ。Amazon Lexは、Amazon Echo消費者デバイスから、音声認識エンジンAlexaを使い、開発者が利用できるようにしている。このチャットボットに適したサービスは、アメリカでプレビュー中だ。

AWS CodeBuildは、カンファレンスで発表されたもう1つの開発者に適したサービスだ。これは、マネージドビルドサービスで、分単位で課金し、様々なアプリケーションランタイムで動く。各ビルドは、隔離した新しいコンテナで発生し、当然のことながら、AWS CodeBuildはAWS CodeCommitAWS CodePipelineのようなAWSアプリケーションデプロイメントポートフォリオの他の部分と統合する。サーバレスコンピューティングは、3つの発表と共に、re:Inventで実施された。.NET Core 1.0ランタイムを使い、LambdaのファンクションはC#で書けることをAmazonは共有した。Amazon CloudFront CDNには数十のエッジロケーションがあり、開発者たちはLambda@Edgeを使い、エッジロケーション内でLambdaファンクションを実行できるとAmazonは発表した。複数のサーバレスファンクションコールの調整は注意が必要なため、Amazonは、ファンクション外で視覚的な状態マシンワークフローを作成する方法として、AWS Step Functionsを明らかにした。

Cloud操作は、一握りのAWSの発表の中心だった。構成管理ベンダのChefとのパートナーシップで、AWSはChef AutomateのためのAWS OpsWorksをリリースした。このマネージドChef環境は、現在、利用可能であり、今まで利用できたChefベースのOpsWorksサービスとは異なる。AWS OpsWorks Stacksになった前の製品は、“オープンソースのChefをフォークしたバージョンをビルドした”ものであり、完全なChefエコシステムでは動作しなかった。配置したシステムをデバッグするのは、簡単ではなく、AWSは1つの解決方法として、AWS X-Rayを位置付けた。この追跡サービスは、EC2インスタンス、コンテナ、Elastic Beanstalkと同様に、Amazon APIゲートウェイと統合する。2008年から、AWSの顧客は、世界中の各AWSサービスの現在の健全性を見るために、Service Health Dashboardを利用した。Amazonは、今では、各ユーザによって使われたサービスに合わせて調整したPersonal Health Dashboardを提供する。 また、これは、顧客に影響を与えるかもしれないインフラの変更を、通知し、可視化するビルトイン機能を持つ。AWSによって発表された最後の操作指向サービスは、AWS Shieldと呼ばれる。これは、DNS、CDN、そして、ロードバランサ層において、DDoS保護を提供し、無料ながら、高級感を与えている。

re:Inventの伝統として、Amazonは新しいEC2インスタンスを発表した。今では、プログラム可能なハードウェアをサポートするF1インスタンス、メモリに注目したR4インスタンス、 よりシンプルなT2インスタンス、高性能なC5インスタンス、そして、I/O に強いI3インスタンスがある。また、Amazonは、 既存のEC2インスタンスのタイプに、グラフィックスを加速するElastic GPUと呼ばれる、公開間近のサービスについて議論した。さらに、Virtual PrivateクラウドのEC2インスタンスは、今では、IPv6ネットワークアドレスサポートする

何年もの間、仮想サーバを必要としていた開発者たちは、Digital OceanやLinodeのようなプロバイダに、素早く群がっていた。re:Inventにおいて、Amazonは、Amazon Lightsailを構築して、Virtual Private Server (VPS)のスペースに飛び込んだ。このサービスは、基本的な機能と予測できる価格でサーバを手にいれたい人たちのために、供給を簡単にするように設計された。バッチ処理は、何十年もの間、コンピューティングの中心部分であり、Amazonは、クラウドがそのモデルを簡単にできると考えている。これらは、すべての予測、管理、モニタリング、バッチクラスタのメンテナンスを管理するサービスAWS Batchを導入する。

Amazonは、このまとめの簡単な分類に挑む2つの発表を行った。AWS Greengrassは、“AWSプログラミングモデルに、小さく、シンプルな、フィールドベースのデバイス”をもたらすことを目的にする。 このサービスは、オフライン操作のために構築され、プライベートプレビュー中だ。Bloxは、自分のコンテナスケジューラをビルドしたい開発者たちのための、Amazonの新しいオープンソースプロジェクトだ。プロジェクトのホームはGitHubにある。  

 
 

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