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人に愛されるリモートミーティングの手引き

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1997 年、私はDalasにある自宅から、Palo Alto社の在宅勤務を始めました。その当時、リモートからミーティングに参加している人は、私以外にほとんどいませんでした。しかしほんの数年で、ミーティングの参加者が全員物理的に離れた場所にいる、と言うのはごく一般的になりました。厳格なアジャイルプロセスでは、シナジー (相乗効果) を高める方法として全てのチームメンバーが一つの部屋に集うのが望ましいとされています。しかし、それは常に可能だというわけではありません。たとえば素晴らしいRubyプログラマがいたとして、クリーブランド (でもどこでもいいのですが) へ来てくれと説得するわけにもいかないとします。その才能あふれる人材に対して便宜を図るため、お互い離れた位置で作業をしなくてはならないような場合もあるでしょう。種々の問題を解決するために、世界中の才能を活用しているプロジェクトはますます増えていますし、こうしたトレンドがすぐに終わる気配はありません。こうした状況を踏まえて、効果的なリモートミーティングを行う能力を身につけた人は、それができない人に比べて、会社の上層部 - 褒賞を出す側の人々 - により好かれる傾向があるようです。

全てのリモートミーティングアジェンダは平等に創られていない

あなたのミーティングがリモートかどうかに関わらず、ミーティングに招待する際にあらかじめ番号付けされた議題を送っておくのは、常に良いプラクティスです。これにより、まず何が行われるかの予想を立てることができます。また、必要に応じて調整可能なミーティングの骨組がもたらされます。そして、なぜ各人が彼らの貴重な時間を割かねばならないのかを明確にします。こうした参加者へのメッセージの中でも、特に最後の要素がリモートミーティングにとっては重要です。なぜでしょう?

こんな経験のある人は手を挙げてください。リモートミーティングに参加しているのに、そちらに注意を払わず、代わりに真に重要なこと - 空想上のフットボールチーム名簿をチェックしたり、Wikipediaで迷子になってみたり - をしたことがある、と言う人です。確かに私自身、こうした罪を犯したことがあります。対面で話すミーティングでは、こんなことをするでしょうか?もちろんしません。簡単にとがめられてしまうからです - あなたが発言を聞かずに、ラップトップのスクリーンに目が釘付けになっているのを、他の参加者が見ているからです。

(ん?おお、これが例の空想上のフットボールチーム名簿です!)

対面による影響力を及ぼす機会が減ると、対面のミーティング中に比べて、人々はリモートミーティング中に他のことに集中する傾向がより強くなります。そういうわけで、アジェンダをあらかじめ周知しておく必要があるのは、なぜあなたが他の出席者を必要としているかを明確にするためだけではありません。アジェンダの項目を順番どおりすすめ、アジェンダを頻繁に参照することで、参加者が注意を払わなければならないタイミングを予測する助けとするのです。

ほら貝をより意識的に手渡す

慎重に言葉を選び、準備されたアジェンダであっても、そしてたとえあなたが非常に優れたパーソナリティであっても、電話によるリモート会議では、それに沿って話を進めることは困難です。視覚的なきっかけがないため、ミーティングの支配権を取って代わろうとするような人の話に、司会者として割り込むのがより困難です。アジェンダをキープするだけではなく、発言の機会を平等に与えるために、チームメンバーを静かにさせることも重要なのです。

「蝿の王」(サイト・英語)と言う本のキャラクター達は、発言の機会を得るためにはほら貝を手にしなくてはならない、と言うルールを設けることで同様の問題に対処しています。あなたは厳格な司会者として、ミーティングの参加者全員に5分と言う発言枠を割り当て、仮想的なほら貝を渡すようにすべきかもしれません。グループ内の物静かな人は、割り当てられた時間を放棄するでしょうが、少なくともうるさ型の人々が、アジェンダの大枠の目的から外れることを制限することができます。この戦略を使用するときは、人々の発言を開始したり終了したりするために、IM (Internet Messanger) を使用すると非常に効果的です。

リモートミーティング特有のロジスティクス的な課題

良いミーティングルームを確保するのは難しいことです。なぜなら、そうした部屋は重役たちが常に占拠しているからです。リモートミーティングの扱いはそれ自身、ロジスティクス的な問題を抱えています。本質的に、リモートミーティングは異なるタイムゾーンの人々を必要とします。ミーティングのリーダーとして、全員にとって妥当なローカル時間に合わせるよう最低でも努力するという責任があなたにはあります。繰り返し行われるミーティングで、タイムゾーンが12時間ずれている人がいる場合は、その開始時刻をローテーションするようにしてください。同じ人に、個人的な生活の不便を繰り返し強いることがないようにするためです。

あなたの電話システムがどう動作するかに依存しますが、通話料がかかるラインとかからない会議ラインをどちらも確保しておくことは、あなたのミーティングにとって良いアイデアです。たとえば、もし全員が限りなく距離の離れたリモートオフィスにいるとすると、料金無料の電話番号は、誰の、どんなお金も節約することにはなりません(つまり、海外からはフリーダイアルはかけられないのです)。しかし、誰かがホテルのような場所から通話する場合であれば、フリーダイアルのための余分な料金を (あなたの会社が) 支払うことには価値があるかもしれません。

あなたが使用しているデスクトップ共有ソリューションが何であれ、それにつなぐための接続方法 (URLかIPアドレス、もしくはあなたが選んだソフトウェアが必要とする全て) を、会話が始まる数分前には送っておいてください。ミーティングの招待メッセージに含めても、またはその更新したバージョンに含めても構いません。ネットミーティングに関しては、以下にあげるシナリオよりも悪いものはありません。

[あなたはダイアルして会議を始めようとしているが、愚か者どもが遅刻する.]

あなた: 皆さんこんにちは。ミーティングにようこそ。共有したいスライドがいくつかありますので、私のIPアドレスを皆さんにお伝えします。そうすれば、NetMeeting上でみんながそれを見ることができますからね。ではIPは、32.42. . .

あなた: ハロー。今誰が参加してます?

Dwight: Dwightです。IPを教えていただけますか?

あなた: はい、私のIPは・・・

Ryan: 皆さんどうも。Ryanです。遅れてすいません、Webサイトがダウンしていまして。NetMeetingのIPアドレスを教えていただけますか?

あなた: はい、それは32.42.33. . .

などなど。私は以前一度、1時間のミーティングにおいて、最初の15分間をこれに費やし、次のミーティングに遅れただけではなく、その会議でももう一度同じ事が起こってしまいました。デスクトップ共有の接続方法には前もって注意を払い、全員の悲しみと時間を節約してください。

デスクトップ共有の使い方に関するTIPS

あなたのラップトップをプロジェクタに映す代わりに、リモートミーティングは大概何らかのデスクトップ共有ソフトを使用します。Microsoftの NetMeetingは人気のある選択肢です。なぜならそれはほとんどのバージョンのWindowsにバンドルされており、実質フリーだからです。それを使用することによる副作用の一つは、そのデフォルトのモードにおいては、ミーティングホストと最初に参加した人の双方が、セッションに参加したいと望む他のすべての人々からリクエストを受諾することです。もし注意を怠り、"デフォルトで受け入れる"オプションを有効にするのを忘れていると、遅れが生じてしまいます。

こうした煩わしさを避けるためのベストプラクティスは、ミーティング主催者が最初にNetMeetingを"ホスト"モードに切り替え、ミーティングが始まる数分前に自動受け入れ機能を有効にしておくことです。

また、NetMeetingはあなたが共有するアプリケーションの色を変えてしまう傾向にあります。あなたにとって青に見えるものも、つながっている他の人にとっては明るい緑で表示されるかもしれません。そのため、あなたが"ハイドロスパナを表す青いボックス"みたいに言っても、他の全員にはブルーボックスが見当たらず、混乱を招きます。同様に、実行中のネットワーク遅延も意識してください。これにより、あなたが実際のアクションを見せるためローカルで操作しているマウスとキーボードの動きは、デスクトップ共有においては、あなたが言葉で行っている説明と同期がとれなくなります。

その他の良いTIPSとしては、たとえ可能であったとしても、デスクトップ全体を共有するのは避けることです。どうしてもそうしたい場合は、他に走らせているEmailや他のIMアプリケーションを落とすべきです。私は一度、こんなミーティングに参加したことがあります。そのミーティングに参加していない人物が、デスクトップを共有している人物に対して、ミーティング参加者の一人を率直にこき下ろすIMを送ってきてしまったのです。送信者はプライベートに送ったと考えたでしょうが、そのひどいコメントが対象としている相手に確実に見られてしまいました。こんな事態はあなたも避けたいでしょうし、あなたがかかってしまった気恥ずかしい病気について、あなたが購読しているメールマガジンの件名を誰かに見られる、と言ったことも避けたいはずです。

最後に、NetMeetingは偉大なツールですが、性能の問題を生じやすいという傾向があります。その理由は、他の参加者に情報を伝達するための全ての処理を、あなたのローカルデスクトップマシンが行うからです。参加者の一人が移動中で距離が変化している間、1ダースほどの参加者において、明らかなパフォーマンス低下が始まったように見えたことがあります。中央のホストをよりパワフルなサーバに頼ることで、同じ問題を解決しているオンラインツールがいくつもあります。驚くほどのことではありませんが、私はHP Virtual Rooms(source)が大好きです。その便利なソリューションを作成したチームに属していたわけではないのですが。

より良いリモートミーティングの参加者であれ

あなた自身がリモートミーティングを主催することはなくとも、出席することは多いですか?では第一に、ミーティング中は他の何かをするという誘惑に耐えましょう - 会話に集中してください。もし何かひどく重要なことにより、あなたの注意がよそに向いてしまうのであれば、司会者にIMを送ってください。そうすれば、あなたの注意が他に向いていること、それはなぜか、を彼らが知ることができます。そしてその気を散らすものが去った時も、知らせてあげてください。

IM は他の用途でも使えます。先に述べたように、会話の割り込みに使用することもできます。会議で何かが議論されている間、そのわきで他の人どおしが会話することもできる、という点でも素晴らしいと言えます。私は、次のような場合に特に便利だと気付きました。もしある問題に対して、2,3人の人が私とおなじように感じているのを知っているとしたら、ミーティングの他の参加者に知られることなく、私たちのグループが次に何を言うかで合意できるのです。

最後に、必要とされそうなものは、どんなものでもあらかじめ準備しておいてください。あなたが説明用のダイアグラムをファイルシステムから取り出すのにもたつくのを、誰も見たくはありません。このルールは、司会者が全てのデスクトップを共有するということに関しても同じことが言えます。

最後に

労働力がよりグローバル化するにつれ、リモートミーティングは以前よりずっと一般的になりました。へまをやらかすことなく、リモートでの会話を司会進行できようになることは非常に重要なスキルです。より分散化されたグループで作業を作業を続けるにつれ、その人の重要性は上がる一方でしょう。

では、もう一度考えたことをおさらいしてみましょう。:

  • 番号の付けられたアジェンダをミーティング前に配布しましょう。それは、各人の出席がなぜ必要か、なぜ会議の間それに従うのか、と言うことをクリアにします。その場所にいる良い理由を持たなければ、人々は簡単に上の空になってしまいます。
  • ボディランゲージとか表情の表現なしに、話の長い人に割り込むために、全ての人が話す機会を持てるシステムを作りましょう。
  • ミーティングが始まる前に、あなたのデスクトップ共有への接続方法をクリアにしましょう。そうすれば、ミーティングが始まってから、全員を同期するために貴重な時間を浪費させるようなことがありません。
  • もしできたとしても、あなたのデスクトップ全体を共有しないでください。そして、あなたのプレゼンテーションを通して参加者が体験するであろう、色の違いやネットワークの遅延を意識してください。
  • 会話の間は集中し、よき参加者であってください。IMを使って司会者に通知してください。あなたが自身のエネルギーを他にフォーカスする必要がある時や、現在のトピックの脇で会話したいときなどに。

あなたはどうです?あなたがリモートミーティングを行い、参加するためのベストプラクティスは何ですか?私はどれくらい間違ってるでしょうか?私の間違ったところは何でしょう?

著者について

1990年代の中頃に、Hewlett-Packardによって手がけられた最初のWebアプリケーションのうちの一つを作ってから、HP.comのチーフアーキテクトと言う現在のポジションに達するまでの間に、Pete Johnsonは世界中の400人以上のエンジニアと作業し、、出版向けのテクニカル記事を書き、トレードショーでプレゼンを行い、HPの新卒採用に尽力してきました。彼のブログは (http://blog.nerdguru.net) (英語)は非テクニカルなスキルをいかにして向上させるかについて書かれており、エンジニアのキャリアに大きく貢献しています。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/articles/rules-distributed-teleconference
このArticleは2007年12月10日に原文が掲載されました)

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