BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース ミリコンピュータクラスタによるより良いデータセンターの実現

ミリコンピュータクラスタによるより良いデータセンターの実現

現在のラージスケールエンタープライズコンピューティングとデータセンタに関する問題はエネルギー消費にあり、現在のサーバープラットフォームのエネル ギー需要を減らすためにこの業界でたくさんの努力が成されてきた。Adrian Cockcroftは新しい種類のコンピュータを定義することによってこの問題を提示、すなわち新たなエンタープライズコンピューティングプラットフォームを定義している。ミリコンピュータ-それは1ワット以上のエネルギーを必要としないコンピュータである。その概念はバッテリー充電されたモバイルスペースからの商品コンポーネントから、エンタープライズサーバを構築するというものだ。また彼は100個のミリコンピュータを使用して一つの1Uラック 上のクラスタ内で企業サーバを構築することを提示している。このサーバはエネルギーの使用を160w以下に抑える。これは現在の1Uラック企業サーバに比べるとかなり少なくなっている。Cockcroft氏はこれを破壊的な革新と呼び、2010年には100000ミリクラスタにつき1万ドルの市場ができると予測している。この一つのミリクラスタには100のミリコンピュータが入っている。

ミリコンピュータとミリクラスタハードウェアは”オープンハードウェア”として開発されているが、それはハードウェアのデザインが一人のベンダーによって所有されないということを意味している。ミリコンピュータはオペレーティングシステムとしてLinuxを使用し、ハードウェアはマイクロSDHCフラッシュメモリを使用しているFreescalei. MX31に基づいている。一方ミリコンピュータはそれ自体にそれほどエネルギーを必要としないのだが、外部のイーサーネットコネクションがそれを必要とするのだ。エネルギーを節約するためにCockcroftは”エンタープライズミリクラスタ”の概念を提示している。それはLinux USBNetトランスポートを使用したUSBスイッチを介してそれを繋げる事によって、デュアル1GB Ethernet外部インターフェースイーサーネットの裏で14ミリコンピュータのロード状況を均等にさせる。ミリクラスタのようなフォームファクタは一つの1Uラックにパワーユニットと8個のクラスタを配置するのを可能にする。またそれには160Wかそれ以下のエネルギーしか必要としない。

ミリクラスタベースの1UサーバをSunsx4100 OperonとT1000Niagaraサーバと比べてみてCockcroft氏は下記のように述べている。

同じ1UのパッケージサイズでのエネルギーコストはNiagaraよりも少なく、Opteronシステムの半分以下となる。全体的なRAM許容量は似たようなものだがCPU周波数は2倍で、最悪な場合でも1ワットにおける周波数は6倍もOpteronより優れておりNiagaraの場合は3倍優れている。そしてフラッシュのストレージは両者とシーケンシャルIOPSよりも1000倍も早いのだ。

ミリコンピュータ上で作動するのに適したアプリケーションは下記のとおりである。

小さな塊やより小さなスケール、または並列にスケーラブルなWebワークロードに分解可能なアプリケーション、5年以上使用されたマシーンに使われているレガシーアプリケーション、またグラフィカルビデオケーブとストレージI/Oインテンシブアプリケーション等がそれである。

開発の初期段階では、ミリコンピューティングはパラダイムの移行のように見える。これはエンタープライズエンタープライズハードウェアプラットフォームのより良い未来となるのだろうか? 

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT