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Intalio|BPMS 5.0 リリース – 本格的なオープンソース BPM システム

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Intalioは先日、BPMNエディタとBPELサーバエンジンを含むオープンソースベースのBPMシステム(サイト・英語)Intalio|BPMS 5.0を発売した。この製品については Community Edition と Enterprise Edtition の2つのエディションが販売されている。Intalio|BPMS 5.0のリリースは、IntalioがBPM 2.0(サイト・英語)の構想の完全なソリューションの実現をめざす上で画期的なイベントである。InfoQ は、Intalio CEOである Ismael Ghalimi と EMEA ディレクターであるArnaud Blandin に今回のリリースについてインタビューする機会を得た。

InfoQ: Intalio|BPMS とは何ですか? また、5.0リリースの新機能は何でしょうか?

IG: Intalio|BPMS は、最初にして唯一のオープンソース BPM のパッケージソフトです。Eclipseの上に構築されるプロセス設計ツールによって、標準のBPMN表記を使用して企業のアナリストとIT技術者が共同で実行可能なビジネスプロセスを開発することが可能となり、J2EEの上に構築されるプロセスランタイムにより、(BPEL 1.0 および BPEL 1.1 などの過去のバージョンに加えて)標準の BPEL 2.0 プロセス実行言語がサポートされ、ワークフローフレームワークによって新しい BPEL4People 標準がサポートされます。

AB: 今回の新しいリリースには、IT技術者がビジネスプロセスに関連したデータを操作できる拡張機能が多数含まれています。たとえば、Data Mapper は XML Schema タイプまたはエレメントからの範囲変数の作成に対応できるように拡張され、WSDL ドキュメントは1クリックで操作できるように統合されました。プロセス内のフォームの統合は大幅に拡張され、フォームテクノロジーの知識がなくともプロセス内にフォームをドラッグアンドドロップすれば済むようになりました。複雑なフォームを設計するための Form Editor が装備されており、コード生成が最適化されて、すべての複合プロセスパターンがサポートされるようになりました。また、今回のバージョンはモデリングプロセスをオンザフライで行うことができる完全に新しいBPMN Process Modeler を導入しているため、企業のアナリストコミュニティが対象になります。Intalio|BPMS 5.0 Entreprise Edition には、当社のリアルタイム BAM ソリューションであるIntalio|BPMS Real Run の最初のリリースも搭載されています。

InfoQ: Intalio|BPMS 製品群は BPM 2.0 と呼ばれる構想を実現しています。BPM 2.0 とは何ですか?

IG: BPM 2.0 とは、エンドユーザーからシステムインテグレータ、独立ソフトウェアベンダーまでを含むマーケット全体で BPM テクノロジーを消費できるようにするものすべてを意味します。

AB: BPM 2.0 とは、われわれが今日生きている世界に BPM の概念を適応させることにすぎません。たとえば、BPM 2.0 ソリューションでは BPEL 2.0 または BPMN などの業界標準を活用する必要があると言われています。このソリューションは IT システムを技術的に理解し、企業の経営方法についてのビジネス上の見識も備えた Process Analysts(プロセスアナリスト) が使用できます。

InfoQ:  of the industry? 貴社ブログの投稿(source)によれば、BPM 2.0 の構想を実現するには長い時間と努力を要したそうですが、結果に満足していますか? また、BPM 2.0 の概念は業界の多方面にどのような影響を与えるでしょうか?

IG: 結果には十分満足しています。道のりは長く険しいものでしたが、苦労した甲斐はありました。BPM 2.0 の概念はすべてのプレーヤーに適合する標準を設定するものですから、業界全体に影響を与えるでしょう。また、当社は来年3月か4月にサンフランシスコで BPM 2.0 の最初のカンファレンスを開催する予定です。

InfoQ:貴社のビジネスモデル(サイト・英語)はオープンソースに基づいています。このビジネスモデルをどう利用するか、について説明していただけますか?

IG: 当社製品には、Community Edition と Enterprise Edtition の2つのエディションがあります。Community Edition は無料で、そのランタイムコンポーネントは100%オープンソースです(ツールの一部は独自仕様です)。Enterprise Edtition は、Community Edition に次の機能および項目を追加したものです。

  • サポート & メンテナンス
  • 自動アップグレードのパッチ更新へのアクセス
  • ソフトウェア特許訴訟に対する補償
  • ロードバランシングとフェイルオーバーのクラスタリング
  • 企業のアプリケーションへのコネクタ(SAP、Oracle など)

AB: われわれは、従来の販売プロセスを逆転させてユーザーをモデルの中心に据えました。ユーザーがダウンロードしたものを気に入れば、当社のパブリックトレーニングセッションの1つに登録することができます。トレーニングセッションは毎週 EMEA および US で開催されていますが、これはスムーズに学習を進めて、製品の機能を知り、Intalio のチームと知り合うためには不可欠です。ユーザーがある製品についての研修を受けると、Intalio Certified Partner(Intalio 認証パートナー)とともにプロジェクトを実装することができます。Intalio は Intalio Customer Network を通じて必要なサポートとメンテナンスを提供します。Intalio Customer Network へのアクセスにより、自動パッチ、Entreprise クラス機能および拡張ドキュメンテーションへのアクセスが保証されます。さらに、ユーザーが新機能を要求して資金を供給するためのシンジケートを組織することができる Demand Driven Development (需要主導型開発)プログラムがあります。たとえば、Intalio|BPMS Workflow の新機能はこのプログラムを通じて導入されました。

InfoQ: Intalio はApache ODE(サイト・英語) プロジェクトに BPEL エンジンを、Eclipse に BPMN Modeler をそれぞれ提供しています。これらの組織の協力体制はどのようになっていますか?

AB: われわれはプロ意識に基づいた健全な協力関係を築いています。実際に Apache および Eclipse プロジェクトに参加することで、各製品について当社が開発する機能を透過的にする効果があります。また、最適の BPEL および BPMN 実装を構築するために他社の開発者とも協力しています。各プロジェクトは独自のライフサイクルがあり、コミュニティによって開発されています。当社は、Apache ODE がGeronimo や ActiveMQ のように最高レベルのプロジェクトとして受け入れられていることや、当社の BPMN Modeler が現在  Eclipse Europa リリースの一部となっていることを誇りに思っています。

InfoQ: BPMN は Intalio|BPMS の基盤となっているコアスタンダードの1つですが、BPMN の問題の1つは、プロセスのグラフィカルな表記法のみを標準化していて、異なるベンダーからのデザイナーツール間で  BPMN プロセスを交換する方法の形式を標準化していないことです。採用する標準の選別とエクスポート / インポート標準の必要性に関して、BPMN の将来にどのような見通しを持っておられますか?

AB: BPMN は現在、モデリングプロセスの標準として採用されていますが、交換形式がないことは明白です。OMG は現在対応を検討していますが、具体化には時間がかかります。そのため、他のデザイナーツールからプロセスを確実にインポートできるインポートツールの開発に取り組んでいます。たとえば、Intalio|BPMS Designer は ARIS プロセスをインポートできます。わが社のチームは、UML ダイアグラムを保存するための既存の標準である XMI に基づく独自の相互交換形式を設計しました。この形式は完全に文書化されており、Eclipse のWebサイトで入手できます。開発者は誰でも自由に使用することができます。

InfoQ: Intalio の次のステップは何ですか?

AB: わが社のチームは、すでに次のリリースの開発に着手しており、今日技術レベルでサポートされているプロセスの階層をグラフィカルに定義する機能など複数の主要機能を搭載する予定です。われわれは、当社の顧客の大半が配備している Workflow 製品を主力に開発しており、Workflow 製品を拡張するために組み込める機能についてはかなり良い感触を得ています。また、Entreprise カスタマーのニーズにオープンソースソリューションを使用して対応するために、技術面でのパートナーと共同で統合型プラットフォームの作成に当たっています。

Intalio|BPMS (サイト・英語)の詳細については、Intalio のホームページを参照するか、BPMS 部門 (サイト・英語)に問い合わせることができる。製品の試用版を試したい場合は、ここ(サイト・英語)から Community Edition をダウンロードできる(登録が必要となる)。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2007/10/intalio-bpms-5

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