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MicrosoftおよびIntelが並列コンピューティングに2000万ドル出資予定

近ごろMicrosoftおよびIntel社は、今後5年にわたり並列コンピューティングへ2000万ドルの共同出資をおこなうことを発表した。その資金はカリフォルニア州立大学バークレー校およびイリノイ大学にあるUniversal Parallel Computing Research Centerへ提供されることになっている。バークレー校はさらに700万ドル、イリノイ大学はさらに800万ドルをセンターでの研究資金として追加提供する予定である。

その研究の目的は、複数のプロセッサーを備えたシステムにおいて、より効率的に実行されるソフトウェアの開発である。 その動きは、複数のコアを備えたプロセッサーの開発という業界のトレンドが引き金となった。その考えは、複数のコアやプロセッサーにまたがるワークを分散させることで、複数のタスクが同時に実行されるようにするものである。カリフォルニア州立大学バークレー校の研究者によってまとめられたホワイトペーパー(source)では、以下の点を確認している。

これまでの知識は、シリコンの生成につきチップのコア数を倍にするというものである。 われわれの見解では、並列ハードウェアやソフトウェアへのこの革命的なアプローチは、2または8のプロセッサーシステムで機能するが、16や32のプロセッサーシステムが実現されるにつれて、リターンが少なくなる傾向にある。それはちょうど、インストラクションレベルの並列処理が増加するにつれて、リターンが減少するのと同じである。

その研究が目指しているのは、チップにつき1000sのコアである。

MicrosoftおよびIntel社はそれぞれ、並列コンピューティングを研究する独自のプログラムがあり、この共同体制によって、将来のマルチコアテクノロジーで実現される計算力の準備を整えたいとしている。Intel社のTera-scale Computing Research Program(source)は、数百のコアを備えたプロセッサーを作成することを目的としている。しかし、そこで実行されているソフトウェアがあまりスケールしない場合、100コアのプロセッサーの計算力は、それほど助けにはならない。Microsoftの本社副社長であるS.Somasegar氏によると、Microsoftは新たにParallel Computing Initiative(source)に取り組み、それは「複数コアアーキテクチャーの計算力を利用して、自然かつ没入型パーソナルコンピュータの使用性を提供するための構想、戦略および革新的開発を含む」ものである。

MicrosoftのParallel Computing Developer Center(source)で、最初に目に見えた結果の1つが Parallel Extensions to .NET Framework 3.5, CTP(source)であり、.NET言語で記述されたアプリケーションでの並列性に対するライブラリ導入サポートである。サイトによると、

Parallel Extensions to the .NET Framework は共通のワークスケジューラーによって統合された並列ハードウェアでのデータ並行処理、タスク並行処理、および調整用の管理プログラミングモデルである。Parallel Extensionsはこんにちの並行プログラミングモデルにおける大量の複雑性に対処する必要なしに、コアやプロセッサーの数が増加するにつれて、 デベロッパが並列ハードウェアを利用するためにスケールするプログラムの記述を簡単におこなえるようにする。

MicrosoftのParallel Computing Initiativeのその他の結果は、PLINQ またはParallel LINQである。 これにより、LINQがデータベースに対して複数の並列クエリーを実行することができる。ここでInfoQがそのトピックを取り上げている(参考記事・英語)

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/03/ParallelComputing

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