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年功、尊敬、権限とアジャイルチーム

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従来のプロジェクト環境からアジャイルプロジェクトにやってきた先輩チームメンバは、先輩であることが十分に尊重されていないと感じる状況に直面するかもしれない。彼らがアジャイルチームに適応することを難しいと感じる状況というものがあるのだ。

Scrum Developmentグループ(source)とAgile Indiaグループ(source)で並行して興味深いスレッドがあがり、Vikram Dhiman氏が議論をおもしろくする事例を紹介した。彼は、4人の先輩技術者がアジャイルチームに参加するのを拒否した企業の出来事を紹介した。アジャイルチームでは尊敬と権限が適切に扱われないことが予想されるというのが理由であった。「チームの成功」だけが判断基準になるチームで働かなければならないならば、先輩メンバは彼らの経験が尊重されないだろうと感じた。先輩メンバの一人、Vikramは言った(source)

私は、ここまで来るために6年間一生懸命働いてきました。経験がはるかに少ない人達と働くのは問題ありません。私だって彼らから何かしら学ぶことができますから。しかし、私の6年間の経験すべてが評価されないのは、自分を貶める行為だと感じました。いつも「チームの成功」で判断するとしたら、自分が成長したとどうやって知るのでしょうか。もう一度言いますが、私はチームに反対しているのではありません。ただ尊敬と少しばかりの権限がほしいのです。

Vikram氏はさらに付け加えた(source)

古い階級組織では、成長する道が2つあります。それは、技術的なもの (技術アーキテクト、エンタープライズデザイナなど) と管理的なものです。アジャイルの環境でこれをどのように人々に示せば、経験をもった素晴らしい人達を失わないようにできるでしょうか。

議論を支持するために、Pankaj Chawla氏は、権限と権力によって、人生の中で誰が生き残り、誰が滅びるかが決まると述べた(source)。彼は、いつも力の弱い側が支配権の争いで滅びる動物王国の例を引用した。そして、彼は付け加えた。仕事では、異なることで価値が高まるという概念が働いているが、アジャイルはチームメンバをすべて同じバケツに入れてしまいがちである。

両方のグループの他のメンバーのほとんどは、権限と尊敬がその人の経験年数からもたらされるとは限らないとの主張に合意した。尊敬と権限は人の行動によって得られるものである。Ajay Danait氏は付け加えた(source) 。本当のリーダーは、権限が与えられない場合にやめはしない。むしろ、彼らは合意の形成を通して権限を得ることができるだろう。

それでは、従来の方法を使っていた先輩メンバが、アジャイルチームの中でうまくいく方法を見つけることができるだろうか?

Guido Schoonheim氏は、「みんな同じ」というチームの原則が、実際、先輩メンバにはうまくいかないと述べた(source)。彼の考え方でこの状況をうまく扱うには、チームは役割と基準を決める規範となるセッションから始めるべきである。チームの先輩メンバは、経験があるためプロジェクトの品質と指導に責任を持つべきである。これによって、先輩メンバは、自分の経験を活かすことができる。

Peter Goldey氏は、承認と成長に関して彼の考えを示した(source)。彼は、もっとも重要な測定基準はチームの成功であるとしても、個人のパフォーマンスを測る基準がないという意味ではないと述べた。彼によれば、ペアのうちの一人がもう一人よりもよりよく業務を遂行していれば、自然に分かるものである。そこで、それに応じて個人に報酬を与えるのはスクラムマスタ次第である。

では、人が自分の努力が無視されると感じないように、どのようにチームは個人の成功を測るのだろうか?アジャイルチームは、先輩メンバのキャリアの発展をどのように定義するだろうか?

Richard Banks氏は、チームの各メンバがもっとも活躍した人に投票してMVPで表彰することを提案した(source)。彼は、また、次のように提案する。チームの先輩達は経験を尊重されるべきである。そして、彼らの成長は彼らの貢献と仲間たちが彼らの仕事をどのように評価するかで決めるべきである。

David A Barrett氏は、時か経つにつれて、偉大なプログラマの定義は変化していくと付け加えた(source)。初めは、偉大なプログラマとは技術力を持つ人達であった。次の世代は、コミュニティとビジネスに関連するスキルを持つことが要求された。そして、今は偉大なプログラマの定義はさらに変化している。彼は次のように述べた。

さて、私は、「偉大な」プログラマはチーム環境で働くことができる必要があると思います。まったく新しいたくさんの学ぶべきスキル - 権限がなくても影響を与えるようなこと - と成功へと導く性格的な特徴があります。私にとって、スクラム(そして、一般的にアジャイルも)の有効性は、この最近のパラダイムシフトを必然的にするものです。

最後に、David氏とPankaj氏は多少わき道にそれた発言をした。彼らが言わなければならなかったことは次の通りである。

Dave Nicolette氏は、アジャイルチームで尊重されていないと感じる人々を性格的な問題として考えるとの結論を出した(source)。彼は、アジャイルは全く異なった働き方で、誰でもアジャイルチームで働くことを楽しむわけではないと述べる。大切なことは、プロジェクトの成功のためにチームに貢献できる正しい心構えの人々を探すことである。

Pankaj氏はとても興味深いコメントをした(source)。彼は次のように提案した。

基本的な問題は、アジャイルがエンジニアによって作られた、まさにエンジニア的な解決方法であることです。それは、本来、エンジニアリングの問題ですが、非常に人間的な問題でもあります(生産性、モチベーション、チームなど)。 そして、人間的な問題に対する大抵のエンジニア的解決方法のように、人がこの方法を使えば使うほど、方法自体の問題点が明らかになってきます。良いことは、アジャイルは反復する改善と変化を包容することを基礎としていることです。私は、アジャイル自体にもアジャイルの基礎となる原則を適用してコースを修正してほしい。そして技術的な地位にいる人達に25年に渡るキャリアパスを示すという、変化する要求に追随してほしいと思います。.

Scrum DevelopmentとAgile Indiaグループのメンバは、尊敬と権限は獲得すべきものだと合意している。それらは年功に基づいて与えられるものではい。しかしながら、そのスレッドの根底には暗黙的な認識があった。それによると、アジャイルはまだキャリアパスと成長について先輩メンバになんらかの答えを提供しなければならないかもしれないということであった。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/05/seniority-conflict-agile-team

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