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Eclipse Ganymedeリリース

Eclipse Foundation(リンク・英語)はEclipse Ganymede(リンク・英語)の公開を発表した(リンク・英語)。これまでのEuropa(リンク・英語)(21プロジェクト)、Callisto(リンク・英語)(10プロジェクト)に引き続き同時に23件のプロジェクト(リンク・英語)もリリースした。

過去のリリースに加わえられたプロジェクトの多くはGanymedeにも含まれている。いくつかの新機能と注目機能(リンク・英語)についてはInfoQで既にお伝えしている。Ganymedeには下記の内容が含まれている。

  • BIRT 2.3、ビジネス・インテリジェンスに関するグラフ及びレポート作成とレポート作成ツールのプロジェクト(リンク・英語)。レポートイベントのハンドラに対する改良されたJavaScriptデバッガ、クロスタブや以前より優れたフィルタのオプションが提供される。
  • Buckminster 1.0、ビルド及びアセンブリ(リンク・英語)のプロジェクト。
  • CDT 5.0、C/C++ Development Tools(リンク・英語)プロジェクト。doxygen用(リンク・英語)のコメントを作成する能力とスピードを改善するためにより進んだ関数検索を追加。
  • DTP 1.6、DataTools Platform(リンク・英語)プロジェクト。新しいグラフィカルなSQLクエリビルダを追加。
  • DD 1.0、Device Software Development Platform(リンク・英語)プロジェクトのサブプロジェクトである、Device Debugging(リンク・英語)プロジェクト。
  • DLTK 0.95、Dynamic Languages Toolkit(リンク・英語)。Ruby(リンク・英語)やTCLを含む動的言語に向けたリファクタリングや開発ツールを提供する。
  • ECF 2.0、Eclipse Communication Framework(リンク・英語) (InfoQ既報の通り(参考記事))
  • EMF 2.4、Eclipse Modeling Framework(サイト・英語)及び、インキュベータ・プロジェクトとして兄弟関係にあったEclipse Modeling Framework Technology(リンク・英語)プロジェクト。これらはモデルの描写やモデル駆動開発のツールを提供する。
  • 中心的な名前のEclipse 3.4 (リンク・英語) プラットフォーム、Platform(リンク・英語)や、Equinox(リンク・英語)、Java Development Tools(リンク・英語)(InfoQ既報の通り(参考記事))、Plugin Development Environment (リンク・英語)(InfoQ既報の通り(参考記事))を含む。
  • GEF 3.4、Graphical Editing Framework(リンク・英語)。これはUML2やGMFといった図表描画エディタで利用されている。
  • GMF 2.1、the Graphical Modelling Framework(リンク・英語)。GEFとEMFを利用してグラフィカルなビュアーやエディタを生成する。
  • MDT 1.1、Model Development Tools(リンク・英語)。GMFを利用して他のツールにUML2のエディタを提供する。
  • M2M 0.9、Model to Model transformation(リンク・英語)プロジェクト。
  • M2T 0.9、Model to Text transformation(リンク・英語)プロジェクト。以前にリリースされた、テンプレート・ファイルからコードを生成するJETコンポーネントを含む。
  • Mylyn 3.0、Eclipse用のタスク指向インタフェース(リンク・英語) (InfoQ既報の通り(参考記事))。 
  • TM 3.0、Device Software Development Platform(リンク・英語)プロジェクトのサブプロジェクトであるTarget Management(リンク・英語)プロジェクト。これにはリモート・システム・エクスプローラ(リンク・英語)が含まれている。 
  • TPTP 4.5、Test and Performance Toolsプロジェクト(リンク・英語)。 
  • WTP 3.0, Web Tools Platform(リンク・英語)。WebとJavaEE5のデータを扱うためのエディタやツールを提供している。同様に高度なJavaScript開発(リンク・英語)エディタ、新しいJSFツール(リンク・英語)、Dali Java Persistence(リンク・英語) Toolsを提供する。

ただし、Europaでリリースされた全てのプロジェクトがGanymedeに含まれたわけではない。インキュベータ・プロジェクトのセットであるDash(リンク・英語)はスクリプト言語(主にJavaScriptであるがJPhythonやGroovyといったJavaベースのスクリプト言語のためのフックも用意されていた)を利用可能にするスクリプト言語であるEclipse Monkey(リンク・英語)と共にEuropaのリリースに含まれていた。いくつかの高度なデモ・プロジェクトがあるにもかかわらず、決して流行ることはなく、開発者向けのコードベースから脱出することもなかった。さらにAspectJ開発者向けツール(リンク・英語)は昨年のEuropaのリリースには加えられたが、AspectJ 1.6が未だ開発中であることからGanymedeには含まれていない。  

上で述べたことからたった3つのプロジェクトしか増えていない(リンク・英語)と述べている他のサイトの数字には間違いがあるということが分かる。Ganymedeには現段階で既にいくつもの新しいプロジェクトが含まれているのである。

Eclipse Packaging Project(リンク・英語)は何をしたいのかは分かっていてもどのような機能を組み合わせてインストールすればいいのかはっきりと分かっていない人たちのために事前に組み合わせたアプリケーションを提供している。Ganymede(リンク・英語)のページにあるダウンロード用リンクのほとんどはEPPの成果によるものである。GanymedeのリリースによってEPPは1歳となり1.0の名称が与えられた。

Rich AJAX Platform(リンク・英語)(InfoQ既報(リンク・英語))によってリッチ・インターネット・アプリケーションの構築が可能になった。これはEclipseのワークベンチにある機能のサブセットを提供し、リモート画面をブラウザ内でレンダリング/管理するためにJavaScriptのウィジェット(qooxdoo(リンク・英語)を利用)とのマッピングを保持する。一つのバックエンド・サーバに多くのWebクライアントをレンダリングさせるというアプローチはE4や他のEquinox(リンク・英語)に準拠したサーバ・サイドのアプリケーションによるWebクライアントのレンダリングに関する予兆と言えるものである。

SOA Technologyプロジェクト(リンク・英語)はサービス指向アプリケーション(リンク・英語)の開発に利用できるフレームワークとツールを提供する。これにはBPEL(リンク・英語)、BPMN(リンク・英語)、WS-*ポリシー(リンク・英語)の変換、編集、処理やその他EclipseベースのIDEに関連する標準仕様などが含まれる(リンク・英語)

最後に紹介するのが(その名称について)多少の異論があるSubversive(リンク・英語)プロジェクトである。このプロジェクトによって遂にEclipseにSubversion(リンク・英語)対応が組み込まれることになる。今まではSubversionをサポートするには(最近1.4.0版がリリースされた(リンク・英語))サード・パーティ製のSubclipse(リンク・英語)プロジェクトををインストールするしかなかった。そしてそれは外部サーバ/更新サイトにホスティングされていたのでスムーズな導入体験を得ることができなかった。しかし、SubversiveプロジェクトはUI部のコードしかeclipse.org(リンク・英語)に保管しておらず、必要となる他の機能は利用開始する前にpolarion.org(リンク・英語)からダウンロードしなければならない。同様なリリースでEclipse.orgのサーバに全コードをホスティングしない初めての例である(subversion/JavaHL(リンク・英語)と同様に明らかにEPLと矛盾するライセンス(リンク・英語)を持ったSVNKit(リンク・英語)のせいである)。

総評すると、これらのリリースにオール・イン・ワン・ツールに歓迎すべき機能がもたらされる。同時に多くの(Linux上での正しいSun JVMを自動探索、Mac OS X上での適切なPermGen領域割当といた)バグフィクスももたらされる。新たに開発されたp2(リンク・英語)(InfoQ既報(参考記事))によって複数のフォルト・トレラント・ミラー・サーバにまたがってEclipseのアップデートを行うことができる。Eclipseユーザは今までより簡単にEclipseの更新を行うことができるようになったと感じるだろう。

Eclipse Ganymede はこちらからダウンロード可能である(リンク・英語)。 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/06/eclipse-ganymede

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