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ベールを脱いだOracleのSOA製品戦略

先月Oracle Integration担当製品管理バイスプレシデントのDavid Shaffer氏がOracle-BEA製品の戦略とSOA/BPM(ビジネスプロセス管理)のロードマップを示した(リンク)。氏によるとOracleはSOA市場で先んじていることが3つあると考えているという。

  • SOA
  • BPM
  • ガバナンス

そして次の3つがこれらの基盤になっている。

  • ODI (Oracle Data Integrator)
  • EDA (イベント駆動型アーキテクチャ)
  • アプリケーションサーバプラットフォーム

OracleのSOA Suite(リンク)はサービスとイベントインフラを提供し、システム連携基盤および(あるいは)SOAプラットフォームとなるものだ。SOA Suiteの基となっているのはOracle Service Bus(リンク)(WebLogicスイートの選択も可能)、Complex Event Processing(複合イベント処理)(リンク)、BtoB連携(リンク)そしてOracle Web Service Manager(リンク)である。SOAスイートにはOracle BPEL Process Manager(リンク)、Oracle Business Rules(リンク)Oracle Business Activity Monitoring(リンク)がオプションとして含まれる。

氏によると(BEAとの)製品統合および製品マイルストーンの主要なものは次のようになるという。

  • 現在 
    • 最善のポートフォリオ
    •  単一の窓口
    • ベストプラクティス
  • 2008年秋3ヶ月でのリリース
    • (BEAブランドの)オラクルブランド化
    • 相互運用性の確立(BPEL、BAM(ビジネスプロセス監視)、セキュリティなど)
    • ネイティブレベルでのBPEL PMへのバインド
    • 共通のJCA(Java Connector Architecture)アダプタフレームワーク
    • WLS(WebLogic Server) 10.3への対応
    • REST、MTOM(SOAP Message Transmission Optimization Mechanis、Webサービス間のプロトコルのひとつ)、ストリーミングといった機能
  • 2009年度のOracle 11g
    • プラットフォーム強化
    • JDeveloper向けツール
    • BAMのモニタリング機能を他のコンポーネントへも拡大
    • Enterprise Manager(Oracleのデータベース統合管理ツール)との連携
    • SOAガバナンスの統合
    • エンドツーエンドのセキュリティ
    • J2EE可搬性

SOA ESBは稼働中でもサービス仲介や内部連携ができる「ホットプラガブル」環境をつくるもので、新たなESB機能を提供するのに用いられる。

このESBで使われるアダプタのために、OracleとBEAのアダプタをまとめることをOracleは計画している。またJCAアーキテクチャを使ってそれらを再設計することもできるようにされる。長期計画にはFile、FTP、JMS、MQのアダプタに関して合理化することも含まれている。

イベント処理については、高スループットかつ低レイテンシでイベント処理できるように設計されているBEA Events Serverと、11gR1のリリースにあわせてリリースされる予定のOracle CEPとを一体化することが計画されている。

Oracle BPM Suite(リンク)はビジネスユーザを支援しビジネスプロセスのデザイン、モデリング、実装、モニタリング、再設計をおこなうためのものだ。このスイートの主要コンポーネントにはAquaLogic BPM Studio(リンク)(AquaLogic BPM Studio)、Oracle BPEL Process Designer(リンク)、Process DashboardsとProcess Portal (リンク)が含まれることになる。さらにこのBPM SuiteはOracle BPEL Process Manager(リンク)、Oracle Business Rules(リンク)、Oracle Business Activity Monitoring(リンク)をSOAスイートと共有することができる。

氏によると製品統合およびマイルストーンの主要なものは次のような感じになるという。

  • 現在 
    • 最善のポートフォリオ
    • 単一の窓口
    • ベストプラクティス
  •  2008年秋3ヶ月でのリリース
    • (BEAブランドの)オラクルブランド化
    • BPMとBPEL PMの相互運用性
    • WLS(WebLogic Server) 10.3への対応
    • 拡張BPMNのサポートといった機能やOfficeとの連携機能強化
  • 2009年度のOracle 11g
    • プラットフォーム強化
    • BPM Studio - 統合されたモデリングとシミュレーションの環境
    • ネイティブレベルでのBPMN 2.0サポート
    • Process Portal - Web Center上に構築するコラボレーションの場としてのアプリケーション
    • Process Dashboards - 標準装備されたプロセスBAMダッシュボード

製品群の一部としてOracleは次の主力ビジネス製品を送り出そうとしている。

  • BPM Studio: プロセス、ワークフロー、ルール、フォームを設計し、シミュレーションも含む
  • BPM Server:BPEL、XPDL/BPMN 2.0、BPEL4PeopleをベースにしたHuman WFをサポートするプロセスエンジン
  • BPM Worklist: ADF (Oracle Application Development Framework) Worklistアプリケーション
  • BPA Suite シックスシグマ(品質管理手法のひとつ)、リーン生産方式、文書でのモデリングといった豊富な分析やモデリング要求を満たす

Oracle SOA Governance Suite(リンク)はSOAユーザを可視化・コントロールしてビジネスとITガバナンスを推進するもので、規制やコンプライアンス(法令遵守)の問題に対しても支援をおこなう。このスイートの主要コンポーネントはService Registry(リンク)、Enterprise Repository(リンク)、Oracle Management Pack for SOA(リンク)だ。さらにこのスイートはOracle Web Service Manager(リンク)をSOAスイートと共有することができる。

企業はGovernanceスイートによってエンドツーエンドのSOAガバナンスを構築することができる。Enterprise Repositoryは既存サービスについての影響力や依存性の分析、コンプライアンスレポート、サービス再利用のモニタリング、サービスライフサイクル管理に利用することができる。SOA Management Packは商用サービスの管理、サービスの利用状況計測、サービスのSLA(サービス品質保証契約)モニタリングを支援する。Web Services Managerはポリシー指向のセキュリティやアクセスコントロールを含む実行時におけるガバナンスを支援する。

今回Governanceスイートは「ゆるい」バンドルとしてパッケージングされ、次の製品に必要なCPUの分だけライセンスが必要となる。

  • Oracle Enterprise Repository
  • Oracle Service Registry
  • EM SOA Management Pack
  • Oracle Web Services Management (単体またはSOA Suiteと共有しているもの)

今回の製品戦略はSOAソフトウェアの全ての面をカバーするものとなっている。もしその通り実現するのならSOAの分野においてOracle製品が最も包括的なソフトウェア製品となりえるだろう。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/08/Oracle

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