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企業間業務アプリケーションのアーキテクチャ

Jack Greenfield氏とWade Wegner氏は先週PDCの場において企業間業務アプリケーション(MEBAs)(リンク) のコンセプトを紹介した。MEBAsはクラウドの力を借りて複数のパートナー企業が一つのプロセスの下に共同で作業することを可能にする業務アプリケーションである。

今日、多くの組織が他の組織と深く関連していて業務アプリケーションは複数の企業にまたがっている。「私達は」接続性、ID認証、調和への要求を満たし、かつ拡張性、普及度、高可用性、一般的なプラットフォームなどを提供するアプリケーションを構築して独自ソフトウェアや独自インフラと置き換えなくてはなりません。

プレゼンテーションで二人はMicrosoft社の顧客であるRed Prairie社の協力の下に構築した「返品」プロセスのデモを行った。さらにクラウド上のサービスを利用してMEBAsを構築する際に重要だと思われるパターンやガイドラインについて紹介した。そして最後にモデル駆動のMEBAプラットフォームを構築するための完全なロードマップを示した。

そのシナリオによれば、ビジネス・パートナーとの通信を容易にするためにIDのマッピングが必要となる。さらには法的に製品の回収ルートを追跡可能にするためトレーサビリティを確保する必要がある。どちらの要件もあらゆるMEBAにとって重要な前提条件となるとJack Greenfield氏は語る。と同時に、これらを自前で構築することはインフラの観点からとても高くつくことになると認めている。だからこそ氏はクラウド・コンピューティングが企業間アプリケーションの経済状態を劇的に変えるだろうと考えているようである。

デモで二人はMicrosoft社のAzureサービスのいくつかを見せた。
 

  • .Netサービス
    • アクセス・コントロール
    • サービス・バス
    • ワークフロー・サービス
  • SQLサービス
    • データ・サービス
       

MEBAsとクラウド・コンピューティングにとって重要だと思うパターンについて報告した。

  • メッセージ中継
  • ストア・アンド・フォワード
  • コンテンツ・ベース・ルーティング
  • スキャッタ・ギャザー
  • データ変換
  • 請求ベースの認証
  • 統合認証

そしてMEBAsのアーキテクチャのためのガイドラインを提供した。

  • データとプロセスの疎結合化
  • ステートレスな連携のための設計
  • 仲介によるロング・ランニング・トランザクションの管理
  • 拠点透過性
  • 請求ベースの認証
  • 中継かメッセージの蓄積か

Jack氏はMEBAsは多くの産業にとって使い勝手のいいものとなり得ると言い、ebXMLやRosettaNetの失敗後に訪れたB2Bアプリケーションの復興を見ていると表現した。氏はクラウド・コンピューティングによって特定の市場や産業、コミュニティ向けに構築するにはわずかなコストでサービスが提供できると説明した。
 

プレゼンテーションの終わりにMEBAフレームワークに対するMicrosoft社のビジョンを紹介した。フレームワークはAzureサービス・レイヤ上に構築された2つのレイヤからなる。

  • MEBAサービス
    • 業者管理
      • コミュニティ管理
      • ライフサイクル管理
      • 仲介業者のSLA管理
    • サービス構成
      • IDマッピング
      • プロセスの状態の同期処理
      • データ変換
    • 業務処理
    • 取引管理
      • 取引の準備
      • 取引状態を保持するリポジトリ
      • 取引のライフサイクル管理
  • MEBAフレームワーク
    • グループと会員管理
    • ロールと権限
    • イベントとその通知
    • データ・アクセス・レイヤ
    • チャンネル・ファクトリ
  • Azureサービス・プラットフォーム
    • 計算処理
    • 管理
    • ストレージ
    • LiveID
    • 通知
    • アクセス制御
    • サービス・バス
    • ワークフロー・サービス
    • SQLデータ・サービス
    • レポート生成サービス
    • 分析サービス

クラウド・コンピューティングは新たなIT革命の波であるかのように確立されつつある。まるで多くの人がWebを探索し始めた一方で、一部の人々は既に何年かに渡ってWebに関わる仕事をしていた1995年に引き戻されたかのように思える。今日、SalesForce.com、Amazonといった企業の数年間にわたる基礎的な活動の後、誰もの想像を絶する大きな波がソフトウェア・ハードウェア産業に押し寄せて来ているかのようである。まるでクラウド基盤という新たな技術を従来の基盤に適用するように、クラウドの力を利用するより説得力のある理由が日々見つかる気がするのである。同じように感じるだろうか?それともいくつかのありきたりのハードウェアとソフトウェアのための誇大表現の波がまた来ただけだろうか?あなたの計画の中にクラウドのプロジェクトはあるだろうか?

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/11/mebas

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