Ruby 1.9.1 Preview 1(リンク)がリリースされた(ダウンロードサイト(リンク))。リリースノートには次のように記載されている。
2008年10月28日:Ruby 1.9.1-preview1
*基本的に言語機能は凍結してあります。
* けれども、標準ライブラリの大部分には多言語化に向けた変更がさらに必要です。
リリースノートでは、2008年12月25日をリリース候補版の日と決めており、それに続く最終1.9.1版のリリースは2009年1月25日とも記されている。
InfoQでは先だって1.9.1の変更について伝えた(参考記事)。最近の言語変更にはlambdaが関与している。Eric Mahunin氏が作成したパッチにより、lambdaの引数にデフォルト値を使えるようになった(リンク)。Changelog(変更記録)には次のように書かれている。
parse.y (f_block_optarg):値がプライマリである限り、ブロックパラメータにデフォルトが使えます。Eric Mahurinによる[ruby-core:16880]へのパッチ
論議を呼んだもう1つのトピックは「尖ったlambda」、つまり、1.9で導入されたlambda用の注釈「->」のことである。Rubyからの除去を論ずる人たちもいたが、除去されずに残っている。
Pickaxe本の第3版(1.9.xが対象)が出来上がり、Rubyの1.9.1最終版がリリースされる頃、あるいはその後に入手可能になる、とDave Thomas(PragDave)氏が述べている。(リンク)
Rubiniusプロジェクトは(リンク)、開発における新しい重要段階に到達した。Rubiniusの創始者Evan Phoenix氏が(リンク)次のように報告している。
とてもうれしい発表です。C++のブランチが十分安定したので、デフォルトのブランチにしているところです。[..]以下のことを行いました。
* 古いマスターブランチはshotgunと改称しました。
*cppブランチを名前マスターにコピーしました。
* その後、cppブランチを削除しました。
C++ブランチの開始は、RubiniusをC++で書き直すことが目的であった。これまで「shotgun」VMはCで記述されていた。新しいC++のVMは以下のとおり(リンク)。
より系統立っています。先のVMの構築では、物事を構造する方法について大いに学びました。たとえば、C++の使用により、RubyのクラスをC++のクラスとしてモデル化可能になり、Rubyの場合と同じ、馴染みのある構造と実行がRubiniusでも使えるようになります。[..] より行き届いたテストがなされています。お恥ずかしい話ですが、古いVMでは単体テストを行いませんでした。新しいVMではその初日から、単体テストと統合テストを書いています。
RubiniusのリポジトリはGitHubで利用可能になっている(リンク)。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/10/ruby-191preview1-rubinius-cpp