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クラスプラットフォームなDelphiが帰ってきた

Delphiは何年にもわたってWindowsプラットフォームの頂点の座に君臨していた。それは、VBスタイルの高速なアプリケーション開発に、VBよりもはるかにパワフルな言語を組み合わせていた。しかし、.NETの波が来るとDelphiはその地位を失った。 Delphi用のWin32コンパイラは、Borlandの開発者が.NETのために時間をかけている間ずっと放置された。Delphi 8はWin32開発をサポートせず、.NETバージョンは既存のプログラムと互換性がなかった。これが安定性の問題とも相まって、開発者のほとんどが Delphi 8と9を無視させる結果になった。

先日のEmbarcadero Technologies社による買収により、Delphiは新たに注目を浴びている。その中核製品であるDelphi 2009は正面からWin32開発に注意を払っている。その一方で、最近のMicrosoftのライセンスプログラムの変更によって、Delphi の.NETバージョンは新しい表現手段を手に入れた。

昨年、私たちはMicrosoftがVisual Studioを独立系ベンダーに自由に提供する記事を書いた。このVisual Studio Shell(参考記事・英語)と呼ばれるものは、あらゆる開発スイートの基礎として利用することができる。Embarcadero社はDelphi Prismと呼ばれるものにこれを活用している。

Delphi Prism(リンク)でEmbarcadero社はBorland社が持てなかったあるものを手に入れた。それは時間である。Visual Studio Shellをスタートポイントとして使うことで、彼らは開発に何年も失うことなく、Microsoftの強力な開発ツールと張り合うことができる。

これによってEmbarcadero社はMicrosoftの弱い部分に焦点を当てることできた。すなわち、クロスプラットフォームの開発である。 Visual StudioとDelphi Prismを使うことで、開発者は特に非Microsoft製OS向けのプログラムを書くことができる。

Delphi Prismには最初からプロジェクトテンプレートにGtk#、OS X向けのWinForms、OS X/Tiger向けのCocoaにOS X/Leopard向けのCocoaが含まれている。これについては、Tim Anderson氏(リンク)が次のように補足している。

おすすめはMac上のVMでVisual Studioを動かすことです。というのも、WindowsはCocoaアプリケーションを実行できませんから。また、インターフェースはAppleのインターフェースビルダーを使うことになるでしょう。Visual StudioそのものにはGUIデザイナーはついていません。

Delphi がクラスプラットフォームな開発ツールを提供するのは今回が初めてではない。一時はKylixと呼ばれる、LinuxOSをサポートするプロジェクトがあった。しかし高額な価格設定と問題の多い安定性、さらにDelphiのソースコードと互換性がまずく、長続きしなかった。

 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/11/Delphi-Prism

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