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MIX 09:Nigel Ellis氏、Azure SQL Data Servicesについて語る

Microsoftでアーキテクトを務めるNigel Ellis氏は本日、Azure SQL Data Serviceの新しいリレーショナルモデルを披露(サイト)したが、このモデルについては数週間前にチームのブログで発表(参考資料)されていた。前置きとしてEllis氏は、耐久性のある媒体とコンピューティングが一体化して以来、データプラットフォームは非常に複雑になったと説明した。データプラットフォームは基本的に、場所、タイプ、サービスで構成されている。氏は次のように論じた。

最近のデータプラットフォームは、メモリ、多次元、XML、ファイルなど、多数のタイプのデータを扱うことができます。元々のCRUDサービスに加え、キャッシング、分析、保護、ロード、バックアップ、マイニング、統合、同期、報告、等々を提供し、モバイルやデスクトップ、サーバー、メガサーバーなど、はるかにたくさんの場所でデータを管理する必要があります。

Ellis氏は、データ管理の多くがポリシーベースであり、意図を表現することによって発生することにも注目した。

Azure SQL Servicesの重要要素には以下が含まれる。

  • Database-as-a-Service(サービスとしてのデータベース)
  • 一部のサービス:データ同期、参照データ管理、ビジネスインテリジェンス、報告
  • データハブと自社設置型SQL Server 2008の統合

SQL Data Services(SDS)チームは先ごろ、既存のSQL Server APIとツールを基にした、馴染み深いSQL Serverリレーショナルモデルを追加した。しかし、SDSは可用性とスケールという観点から、とりわけクラウド向けに構築されている。重要なのは、SDSがPHPやRuby、Javaを含めたあらゆるプラットフォームからアクセス可能ということである。Ellis氏は、ODBCドライバを介してSDSを呼び出すPHP WordPress実装を使って、ブログのWebサイトを構築した方法を説明した。

今週行われたMIX 09において、SDSチームはフルトラストとネイティブコードのサポートを発表した。

これまでRESTとACEをベースにしていたSDS APIが、TDSとTSQLによって完全に置き換えられた。バックエンドでSDSに接続したCompute Cloud ResourceでAstoriaを使うことにより、依然としてRESTインタフェースを公開できる(ブログ) 。SDSに接続するADO.NET +EFや新しいSQL Clientライブラリも使える。TDSはたとえば、高レイテンシの接続でうまく機能する。

Ellis氏はService Provisioning Modelついて話をした。各アカウントに課金リレーションがあり、1基以上の仮想サーバーを有している。

それぞれのサーバーはバーチャルのマスターを含め、1つあるいはモードデータベースを備えている。各データベースにはサイズ上の制限があり、現在は5-10 Gbになっている。それぞれのデータベースには1人以上のログイン(SQLユーザー)がある。認証・承認メカニズムは、SQL Server 2008とまったく同じである。SQL Server Express 2008を使うだけで、SDSをターゲットにしたアプリケーションの開発を今すぐにでも始められる、と実のところEllis氏は強調している。

SDSのインフラは、要求ルーティング、セキュリティ、隔離を管理する。スケーラブルで、非常に可用性の高い技術も提供するが、その中には以下が含まれる。

  • 自動で行われる複製とフェイルオーバー
  • 「ファブリック」が高い可用性をもたらす -- サーバーが停止したら、別のサーバーへ要求を切り替える
  • プロビジョニング(db、アカウント、役割…)、測定、課金
  • 負荷バランシング:特定のサーバーが非常にビジーな場合、レプリカをとり、セカンダリレプリカの1つを移動してプライマリにすることができ、レプリカをクローニングして別のサーバーへ移すことも可能。

Ellis氏はSDSの互換性の目標について詳細を述べている。

  • 一般的なアプリケーションパターンのサポート
  • ロジカル/ポリシーをベースにした管理
  • サーバーからクラウドへの(およびその逆の)パターン
  • マルチテナントの検討
  • スロットリングおよびバランシング
  • データベースのサイズ、トランザクション持続時間に対する制限

Ellis氏の考えでは、Webアプリケーションおよび部門用アプリケーションのニーズの95%以上に、最初のバージョンで対処する。

SQL互換性の点では、SDSはv1で以下をサポートする予定になっている。

  • テーブル、インデックス、ビュー
  • ストアドプロシージャ
  • トリガ
  • 制約
  • テーブル変数、セッションの一時テーブル

しかし、以下はv1ではサポートされない予定である。

  • 分散トランザクション
  • 分散クエリ
  • CLR
  • サービスブローカ
  • 空間(Spatial)機能
  • 物理的サーバーもしくは、catalog DDLならびにcatalog ビュー

セキュリティモデルは自社設置型モデルと完全な互換性があるが、標準のSQL承認とログインに限定される。将来的には代わりの承認プロトコルとして、ADフェデレーション、WLIDなどをサポートする予定である。

Ellis氏はロードマップについても少々話している(ブログ)

  • データベースのパーティション
  • ジオロケーションおよびジオ・リダンダンシー
  • 分散クエリ
  • AD、WLIDなどを用いたセキュリティ
  • ハードウェア・ソフトウェアの隔離を複数レベルでサポート

現在のところCTPは招待制で、それ以外では利用できない。

 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2009/03/azure-sds-ellis

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