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Scrum Allianceがユーザグループにライセンス契約を要求

原文(投稿日:2009/4/30)へのリンク

スクラムのブランドの支配権を得ようしているように見える動きの中で、Scrum Allianceは「Scrum User Group」という用語に対する権利を主張した。yahooグループのScrumDevelopmentでの議論は熱くなったが、この動きの影響ははっきりしないままである。Cory Foy氏によるyahooグループへの最初の投稿には「スクラムユーザグループ閉鎖」という件名がついており、次のように述べている。

本日の午後Orlando Scrum User Groupは、彼らのグループのためにライセンス契約とブランドイメージに署名するように求められたために活動を停止しなければならなくなっている、そしてSAは「Scrum User Group」という用語に対する権利を主張した、という記事を彼らのサイトに掲載しました。

Coryの記事では、Orlando's Scrum User Groupのサイトに投稿された元の記事に関するさらなる事実を求めており、次々に、Scrum Allianceがサイト管理者に「Orlando Scrum User Groupのために彼らが作成したロゴのためのライセンス文書に署名して同意すること」を求めているEメールについて言及された。

ScrumDevelopmentのメーリングリストでの反応は、激怒から「うろたえるな」「必要なことは、あちこちで用語を変えることだろう」に及び、カナダ在住のスクラムコーチは「スクラムは一般的な用語ですから、Scrum Allianceが権利を主張するのは難しいと思います。」そして「これは米国[での合法性]に過ぎないので、私は喜んで無視するでしょう :)」と述べた。

続いてScrum Allianceの担当責任者であるJim Cundiff氏は次のように説明している。

私たちの様々な商標を登録することは、私たちの知的財産(intellectual properties:IP)を護るための最善の方法です。Scrum User Groupという名前と付随するScrum User Groupのロゴは、Scrum Allianceが権利を主張する商標です。私達はScrum Alliance Scrum User Groupとして登録されることを希望する組織や個人に対し、これらの商標を使用する権利を提供します。私達はOrlando Scrum User GroupがScrum Alliance Scrum User Groupのリストに載ることを望んでいると思っていました。そういうものとして、このグループは地域のScrum Alliance Scrum User Groupのロゴや、認可され登録されたScrum Alliance Scrum User Groupに付随する全ての権利や特権を使用する権利があるでしょう。これには、私達のWebサイトへのカスタマイズされた投稿や、地域のイベントへの資金援助の可能性や主な講演者をScrum Allianceが提供することが含まれます。他のスクラムユーザグループは、こうした恩恵は大きな利益であると考えました。

Cundiff氏はさらに説明している。

私達はOrlando Scrum User Groupが活動を中止することは要請していませんし、私達がオーランドでもう一つのスクラムユーザグループを始めるつもりもありません。もし地域のスクラムユーザグループが私達の名前やロゴを使用することやScrum Alliance Scrum User Groupとして認められることを望むのであれば、グループの代表がライセンス契約を交わすだけです。この契約は無料ですし、Scrum Allianceは地域のスクラムユーザグループに料金を請求しません。
[強調の追加:編集者]

これらが概して非公式のグループであることを考え、ある人は次の点を疑問に思っている:誰がこうした法的契約に署名できるのだろうか?そしてグループのメンバが署名した場合-彼らはどのようにしてグループが契約を遵守することを保証するのだろうか?この特定の問題に対する反応にはCory Foy氏のものも含まれている:「私はここタンパでスクラムの小さなメーリングリストを運営していました...私が行ったのは、Yahoo!グループで「新しいグループを作成」をクリックしただけです-私は法的責任があるとみなされなければならないのでしょうか?」そしてOrlandScrum.orgのサイトの管理者であるChad Eaves氏は次のように述べている:「なぜ自分の時間を自発的に提供している誰かが、こうした問題に対処したいと思うでしょうか?」そして(再度Eaves氏)「私は法人ではないグループのためにライセンス契約を交わすことは不快です、私の自由にはならないのです...」

SAが最後に述べた「もしあなたがご自分の地域のユーザグループがScrum Alliance Scrum User Groupとして登録されることを望まないのであれば、Scrum Allianceとのライセンス契約を交わす必要はありません」というコメントで状況が明確になったようには思われない。Coryはこの発言に疑問をもった。

「もしSA Scrum User Groupであることは望まないが、ただスクラムユーザグループでいたい場合はどうなるのでしょうか?あなたがた[SA]は商標を登録したのですから...それはとてもはっきりしています。」

それでもなお、Coryは次のようにも述べた。「私は幸いにもhttp://tampascrumusergroup.comを登録しましたが、いかなる種類の文書にも署名するつもりはないと言えます。なぜなら私はそのサイトに記載されることは望んでいないからです。」

Scrum Allianceは本当に「Scrum User Group」という用語を所有しているのだろうか?米国特許商標局での「Scrum」の検索により、この サービスマークの出願が明らかになったが、(2008年3月に「初めて使用された」ことに言及している)、しかしまだ許諾されておらず、また国内出願でもない。この出願の現在の状態は次のように記載されている。

「最終的なものではない通知が郵送された。これは審査を行っている法律家が、追加情報および/または初期の拒絶を要請する文書である。しかしながら、この商標を登録可能であるかに関しては、最終的な決定はなされていない。」

もう一つの疑問が出てくる:Scrum Allianceのどのサービスに「Scrum User Group」の「サービスマークが与えられて」いるのだろうか?Amanda Abelove氏は次のように述べている。

「もし私がサービスを代表する何かに署名するのであれば、私はそのサービスにかかわっていなければなりません。そして関わるためには実際にサービスであることが必要です。ですから、私達はみな、私達の力で自分達のグループを運営したり資金を出したりした後で、知らないうちにロゴや契約があったのです...」

なぜ今Scrum Allianceはこうしたことを行っているのだろうか-Scrum User Groupは2005年からScrum Allianceのサイトで言及されているのに?活動を停止したOrlando Scrum User GroupのメンバであるRobert Dempsey氏は、次のように推測している。

「私は、Scrum Allianceは認定へのより高いレベルの正当性の付加に向けて活動しているかもしれないと思います(なぜなら、今ではPMIによって認められているからです)。...しかしながら、ユーザグループは、推奨したり手伝いたいと言う情熱をもったボランティアによって作成されます。法的文書には抑圧的な効果がありえます。」

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