Apple社によるApp Storeの成功は多くの企業に刺激を与えている。そのコンセプトを手本に、いくつかのシステムが各々の企業で構築されている。事実上ほとんどのメジャーなモバイルベンダーは同じようなサービスを発表か、開始している。JavaOne 2009の最初の基調講演の中でもSunは、1年をかけて開発を進めてきたJava App Storeのパブリックベータを開始したと発表した。開発者は、Java WarehouseへJavaアプリケーションを送付すると、Java App Storeを介してアプリケーションを配布できる。パブリックベータの利用はアメリカに在住している人に限られ、まだ換金する方法の詳細は決まっていない。Sunは開発者コミュニティと共にビジネスモデルの対価について協調して作業を進め、今後数週間で策定する。
App Storeのアイディアは、それ自身がパワフルなものである。企業が解決しなければならない最も大きな問題の一つは、消費者からのアクセスと消費者をサポートする余裕のあるインフラが必要だと言う点だ。至る所にデスクトップJavaがあり、他のデバイスへも配布できるプラットフォームとしての印象は、Googleとマイクロソフトが、JREのインストーラーと共に彼らの検索ツールバーを配布する基盤として、Sunにかなりの料金を支払うだけの価値がある。Sun Microsystemsの最高責任者、Jonathan Schwarts氏はカンファレンスにて、成功を促進するために、個人開発者が普通に使えるように、また「趣味でするプログラミングを日々の仕事にするには」どうしたらよいか、Sunは考えていると述べた。
JJames Gossling氏は基調講演から離れて、1つか2つの技術的な詳細について述べた。Java App Storeは大きなサーバファーム上に作られ、十分なREST APIを用意している。マスマーケットの消費者に対してのStoreのフロントには、とてもシンプルなJavaFXのアプリケーションを用いている。デバイスやOSの制限を可能な限り縮小し、簡単にインストールできるようにしている。最後にアプリケーションのインストールにダウンロードやインストーラーの起動が不要で、ドラッグだけでインストールできる機能が試せることを語った。アプリケーションを使いたいときにはデスクトップにただドラッグするだけでインストールが完了する。
Java App Storeで現在利用できるアプリケーションには、TwitterFXや、Jagex, Ltd.が開発したRuneScapeがある。基調講演の中でJagexのCEO、Mark Gerhard氏は1億5千万のユーザーベースがあるゲームの開発元として、Duke's Choice innobation awardを受賞した。
基調講演の後の記者会見では、Sunのマーケッティングにおける副社長であるEric Klein氏は、Sunは「配布方法」については考え終えたが、換金する方法をまだないという事実を述べ、パートナーは、Java App Storeはデフォルトのアップグレードの機構として使うことができると述べた。InfoQのFloyd Marinescuは彼らにJava App Storeのユーザをどのように獲得するのか尋ねた。Sunはweb版に加え、JREのアップグレードプロセスもStoreのクライアントからインストールの提案として行っていくと答えた。
SunはUS内でのJava App Storeの開始を年末までに、世界中で開始するのは2010年中に開始すると計画している。