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Atlassian が GreenHopperを買収,JIRAにアジャイルPM機能を追加

原文(投稿日:2009/6/2)へのリンク

Atlassian はGreenPaper の製品 GreenHopper を買収すると発表した。同社の JIRA 製品ラインにアジャイル(agile)プロジェクト管理機能を追加することがその目的である。また同時に"agile@Atlassan"というWebミニサイトの新規提供開始も発表した。このサイトは(同社によれば)"アジャイルソフトウェア開発という概念の共有と,Atlassian の技術者自身が利用しているアジャイルソフトウェア技術の紹介"のためのものだ。

GreenHopper は Pyxis Technologies が開発した JIRA プラグインであり,Atlassian による買収によって統合性が向上し,ツールサポートが整備されるものと思われる。GreepHopper は JIRA の課題追跡(issue tracking)機能に5つのアジャイルプロジェクト管理ツールを付加する。オープン状態の課題・バージョン・コンポーネントの全体図を表示する"Planning board",課題のフィルタリング・ソート・トラッキングを提供する"Task board",BurnUp Chart,BurnDown Chart,Value Chart を備えた "Chart board",ストーリーカードをサポートする"Card View",そして"Search View"である。

Atlassian は現在,いくつかのツールによってアジャイル開発をサポートしている。すなわち継続的(continuous)インテグレーションのための Bamboo,コードレビューのための Crucible,コードカバレッジ解析ツールの Clover,課題追跡を行う JIRA,などである。Atlassian の CEO であり,創業者の一人であるMike Cannon-Brooks 氏によれば,今回の新たな買収は"アジャイル開発者に対して,プロジェクト管理へのシームレスなアプローチをJIRA内で提供する"という,Atlassian の方針をより強固にするためのものだ。

アジャイルコミュニティには,具現化されたツールやアジャイルプロジェクトの現場で実証済みの技術に対する"代用品"を疑ってかかる性向がある。Atlassan はそんな彼らから,プロモーション内容と自動化ツールの利用に明らかな矛盾がある,という指摘を受けている。それに対する回答は次のようなものだ。

"私たちは,私たちのツールをトラディショナルなアジャイルツールやアジャイル環境の代理品ではなく,それらを補足するためのものであると考えています。私たちはメタファや具体的なストーリーカードを尊重しており,Card View は物理的ツールと電子ツールの橋渡しを行います。その他のツールについて,例えばChart View は正確なBurndown Chart を作成するのに必要な多くの作業を削除するものです。そして,おそらく最も重要なのは,開発チームがいつもコロケーションの贅沢をエンジョイできるわけではない,つまりコミュニケーション上の物理チャネルを活用できない場合もある,という点です。GreenHopper-JIRAインテグレーションのような自動化された共有可能なツールは,分散作業を行うチームにとっては重要な意味を持つのです。"

Atlassinは次のようにも述べている。"私たちのツールはグローバルな視点を追加し,リリース計画能力を拡張します。このようなことはアジャイルチームにはとても有効なのですが,伝統的なアジャイルメソッドには明示的な形では取り込まれていません。"

 

GreepHopper は,Atlassianの アジャイル開発スウィートには(追加費用不要で)全機能が組み込まれている。また JIRA Enterprise Hosted および JIRA スタンドアロン製品 のアドオンとして購入可能である。

Atlassian は Confluence Wiki と JIRA の2製品によって最も有名である。"Agile@Atlassian"ミニサイトはPeople,practice,tools,blogs という4つの大きなセクションを提供する。アジャイルコミュニティからは,新たな"情報ラジエータ(radiator)"として受け取られることだろう。

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