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アジャイルが「チームの5つの機能障害」に取り組む

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原文(投稿日:2009/8/6)へのリンク

2008年の小さな調査によると、アジャイル採用のチームは、従来型のチームよりも効率的であった。留意すべきなのは、 "生産性は、多くの原因となる人的要因に基づくので、組織にとって改善するのが、しばしば、もっとも難しい尺度である。" IT生産性マネージメントのソリューションを提供する、大手プロバイダの部長である、Tathagat Varma氏は、アジャイルの生産性改善手法が、チームワークの改善に繋がるのではないか、と思った。彼は、アジャイルの価値と実践を、Patrick Lencioniのチームにおける5つの機能障害 - リーダシップの物語と対比させて、分析している。Lencioniの本が役に立つと思うマネージャと アジャイルの利点について議論するのに、彼の記事は、有用であろう。

Lencioniの本は、5つの障害のモデルを使っている(ここでは、Lencioniのピラミッドは、逆さまで信頼の欠如が最も基本的な障害で、他の障害がその上に成り立っていることを示している)

  • 信頼の欠如
    • チームのメンバが、失敗や弱点について、互いに心底からオープンになれないため、信用の基盤を作ることができない。
  • 対立への恐れ
    • 信頼を欠いたチームでは、メンバの考えをフィルタなしで熱く議論することができない。
  • 約束の欠如
    • 熱くオープンな議論の中で、自分の意見を出さないで、チームメンバは、チームの決定を受け入れ、従うことは、やるとしても、まれである。
  • 説明責任の回避
    • はっきりした活動計画に従うことなしに、もっとも中心的で、チームを引っ張る人立ちでさえ、しばしばチームの利益にとって、非生産的と思える活動や行為について、仲間を注意することをためらう。
  • 成果への無頓着
    • チームメンバが、(自身のキャリア開発や評価などの)個人的な要求、あるいは、自分の部門の要求を、チームの全体的な目標より優先させるようになると成果への無頓着が起きる。

Varma氏は、以下のように指摘する:

アジャイルの実践は、明確に「ソフトウェア開発のよりよい方法の発見」を目標にしているが、チームの機能障害という側面も微妙に扱っている。直接人々に行動を改めるように言うのではなく、アジャイルの実践が、もっとも共通のチームの機能障害を克服する助けとなり、その結果、チームが仕事をするのに必要な強い基盤を構築できるようになる。より低いレベルのチームの障害が取り除かれた時に、相互信頼の基盤が生まれ、チームの約束の対する責任と説明責任が生じることが、仕事中に、個人的な意図を優先させるのではなく、チーム全体の結果に、チームを集中させるのを助ける。


Varma氏の発見のほんのいくつかをまとめると:

信頼: (アジャイルは、顔を合わせて会話し、毎日のアップデートと振り返りを推奨しているが)明らかに、信頼の構築を実行している上に、アジャイルチームは、また小さいので、チームメンバは、競い合うのではなく、一般に相補うスキルと役割を持っている。

対立: アジャイルチームは、開発作業、決定、顧客へのデモそして振り返りなどの活動を一緒 に行う。余りに一緒に行うことが、潜在的に対立を増やすことになるが、アジャイルの手法は、Lencioni氏の言うところの"生産的な対立"を奨励している。すなわち、そのようなチームは、活発で興味をそそる打ち合わせをもち、チームメンバの考えを引き出し、利用する、そして駆け引きを最小限にする。

約束: アジャイルの最大の強みは、すべてがチームによって引っ張られ、所有されることである。進捗と成功は、約束の達成程度のみにより測られる。

説明責任: 明確な約束と頻繁な説明責任をアジャイルが重要視することに加えて、アジャイルチームは、小さく一体となって働くので、各チームメンバの実績は、明らかで、各人の説明責任も(プレッシャからではなくチームワークから)生まれる。

成果: アジャイルの短期で頻繁な動くソフトウェアの引き渡しは、ソフトウェアの完成度と価値を明らかにする。これにより大きな失敗する可能性が非常に小さくなる。特に、各イテレーション後にチームの進捗は、引き渡されたビジネス価値の観点から測定されるからである。

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