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Plura - SETIに似た分散グリッド

原文(投稿日:2009/12/23)へのリンク

Plura Processingは、SETIに似た数万のコンピュータのパワーを分散ネットワークで束ねる仕組みだ。

Pluraは、世界中のユーザから提供されたコンピュータ・パワーからなる分散データセンターだ。Pluraに参加するには2つの方法がある。開発者はアプリケーションにPluraテクノロジを組み込むことができ、それによってユーザはPluraのコードを自分のコンピュータで実行することになる。もう一つの方法は、WebサイトにPluraのJavaアプレットを組み込み、ユーザがページを読み込んだ際にアプレットがアクティブになり、Pluraの代わりにとても小さな計算をおこなうといった方式だ。こういった方式なので、Pluraと提携するのは、SETIのようにエンドユーザではなく、仲介を行うアプリケーション開発者であったり、Webサイトなのだ。アプリケーション制作者およびWebサイトは、埋め込まれたグリッドプロセスを完全に開示しなければならず、さらにエンドユーザからコードを実行する同意を求めなければならない。利用規約(PDF)には、このプロセス全体に関する情報が含まれている。

どちらの場合も、一ヶ月間の100%のCPU使用率に相当するコードの実行に対して2.6ドルをPluraは支払う。Webサイトは、月に数十万、週百万という訪問者が訪問することもあるので、それぞれが小さなPluraのコードを実行することで、収入がかなりのものになることが簡単に想像できる。

ユーザが、Pluraコードをコンピュータ上で実行することを許可すると、Pluraアプレットが分散アルゴリズムの小さな破片をダウンロードし、コンピューティング・パワーが利用可能な時に計算を行う。このように非常に重い計算処理が、顧客の代わりに数万のコンピュータに分散されて実行される。

主立った懸念事項の一つは、プライバシーとセキュリティだ。Pluraは次のように述べている。ホストコンピュータは、コンピュータ上に見つかった情報に対して、読み取り/書き込み/アクセスをいかなる方法でも行っていない。メモリ上に保持された計算のためにCPUを利用するだけで、結果はネットワーク越しに送信される。

この分散グリッドに適している典型的なアプリケーションは次のようなものだ。探索アルゴリズムを利用した石油とガスの探索、金融モデリング、生物情報学、Webクローリングとインターネット・アナリシス、流体力学などだ。このようなアプリケーションの例としては、次の2つがあげられる。複雑な病気を分析し、解明をめざすStanford大学のFolding@homeプロジェクトと、マラリアの分散を追尾するMalaria Control Projectだ。これらのプロジェクトをみると、なぜエンドユーザが余ったCPUサイクルで、こういったコードを実行することを許可するのかが理解できる。他のPluraと開発者/Webサイトとユーザのコラボレーションの例としては次のようなものがある。コードをチャリティ組織のために実行する、ゲームを提供し、遊んでいるあいだにコードを実行する、もしくは、より良いWebサイトを開発するのをサポートするためにPluraのWebページをロードするなどだ。

価格は公表されていないが、Pluraはコストを宣伝するのに、同様のアプリケーションをクラウドで実行する場合の十分の一だといっている。

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