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HP,IBM,Software AGとTIBCO がSOAリポジトリのVersion 0.9をリリース

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原文(投稿日:2010/04/21)へのリンク

 新しい仕様書の構想は、以下のことができるように、統一された環境を作ることである。

...顧客のSOA環境を記述した広範囲の技術文書を公開、検索そして読み出す。この中には、スキーマ、サービスに関する記述、ビジネスプロセスの設計モデル、ポリシー文書等が含まれる。[これらによって]SOAの成果物のライフサイクルを通して、行われる様々な活動が容易になる。これらの活動には、設計、プログラミング・ビルド、品質保証、デプロイ、実稼働、SOAベースのアプリケーションとビジネスプロセスの監視がある。

仕様書の著者は、リポジトリをサービスのライフサイクルを管理する土台と考え、設計時の使われ方を予測している:

  • 設計者は、統合開発環境(IDE)製品を使って、サービス記述(WSDL)やサービス提供のためのスキーマを設計し、公開する。
  • リポジトリは、そのサービスで使われているWSDLが変わったときに、サービスの開発者に通知する。
  • ビジネスプロセスの提供を開発している設計者は、ビジネスプロセス環境を定義する際に、使用する入手可能なサービスを探す。
  • 設計者は、独立したコンポーネントにおける変化を基に、影響分析を行う。

リポジトリは、実サービスの起動にも使うことができる:

  • 開発者は、正しいコンポーネントセットを持っているリポジトリを使って、設計をテストする。
  • リポジトリで、興味のあるコンポーネントが変更された時に、設計テスターは、通知される。
  • Enterprise Service Bus (ESB)は、リポジトリの動的なクエリを実行して、SOAの環境サービスコンポーネントに関係しているメタデータを基に、経路を決定する。
  • ネットワークマネージャは、リポジトリにあるアップデートされたポリシーを編集し、保存する。
  • 自動化されたツールによって、リポジトリに保存されたレコードのポリシーを基に、ポリシーを実行する。

そして、最後に、サービス監視では:

  • 運用マネージャが、パフォーマンスと可用性の現在の情報によって、リポジトリ内のサービスメタデータをアップデートする。
  • ビジネスマネージャは、リポジトリ内のサービス情報の品質を基に、どのサービスを使うべきかの決断を下す。

共通ツールの使用とデータ共有を容易にするSOAリポジトリの共通データモデルを仕様書は、定義している。仕様書は、セマンティックなクエリをサポートするデータモデルを充分に表現している。10のドキュメントからなりその中には:基礎ドキュメント、アトム バインディング ドキュメント、 アトム バインディング モデルスキーマ、コアモデルスキーマ、ポリシーモデル、サービス実装モデルスキーマ、SOA モデルスキーマ、 SOAP WSDL モデルスキーマ、WSDL モデルスキーマ、XSD モデルスキーマがある。

仕様書は、以下の設計原則に基づいている:

  • 可能であれば既存の標準を使用する(例として、XML, XML スキーマ, OWL, XPath2, APP (Atom Publishing Protocol), ASF (Atom Syndication Format), など)。
  • ベンダー中立。
  • 統制のモデルは、含まない、しかし統制に使われるかもしれない。
  • ユースケース駆動。
  • 新しいデータ型に対するデータモデルの拡張性、そしてシステムとユーザ定義のメタデータへのサポート。
  • XMLスキーマベースのデータモデルのシリアライズ機能を持つ。
  • クエリ文法を記述するのにXPath2を使用。
  • 分類システムの文法を記述するのに OWL Lite を使用。
  • クライアントがリポジトリとやり取りするために、使用するインタラクションAPIを記述するバインディングからデータモデルを分離する。

仕様書が、リポジトリに保存できる成果物として、以下のものを定義している:

  • 文書成果物 - リポジトリに保存されているあらゆる物理的な文書。定義済のドキュメントタイプ(特別に扱われる)例えば、XMLスキーマあるいはWSDL文書を含む..
  • サービス実装モデルの成果物 - 例えば、サービス オペレーションあるいはサービス エンドポイントなどのサービス実装層を説明している成果物
  • 派生成果物 - WSDL PortType や Policy Expressionなどの派生モデルによってサポートされている文書の発行の結果として、動的に作成された成果物
  • SOA Model 成果物 - SOA環境の概念的表現を提供している Open Group’s SOA Ontologyに基づいた成果物
  • ユーザ定義の成果物モデル - 相互運用可能なユーザ定義の成果物を作成をサポートする拡張可能性要素

各成果物は、メタデータの3つの主なタイプを持つことができる:

  • 関係 - 成果物間の関係
  • プロパティ - 成果物インスタンス(組込み型あるいはユーザ定義のもの)の命名された特性
  • 分類 - 成果物の分類法

新しい仕様書はUDDIから飛躍的な前進である。これは、リポジトリの使用に対する、たくさんの新しい技術やアプローチを導入しているが、UDDIが持っているのと同じ欠点のいくつかを繰り返しているように見える:

  • サービス レジストリとリポジトリは、異なった読者と異なったアーキテクチャ上の要求を持った、2つの異なったシステムである、という事実にもかかわらず、2つは一緒に1つの仕様書に入れられている。
  • 仕様書は、技術者向けに書かれており、一般的に、SOAソリューションの設計活動から一番大きな分け前にあづかるビジネス アナリストを考慮していない。

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