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コンピューティング分野のキャリア:未来は明るい

原文(投稿日:2010/06/29)へのリンク

ミシガン州カルバン大学計算機科学の教授であるJoel Adams氏はコンピューティング分野のキャリアの市場という報告書を発表した。この報告書はコンピュータ分野のキャリアを選んだ人の未来が明るいことを示している。この報告書には3つの大きな"驚き"が記されている。

  1. 労働統計局(USBLS)の見積もりでは、コンピューティング分野での新しい仕事はその他のすべてのエンジニアリングの分野の新しい仕事の4倍以上ある。
  2. 年間の新しい勤め口は計算機科学の学士の数の2倍で、深刻な不足状態になっている。
  3. コンピュータ分野とはSTEM (科学[Science]、技術[Technology]、エンジニアリング[Engineering]、数学[Math])の4つの分野であるが、この分野で学士の需要が供給を超えている。

この報告書には卒業予定の学士の供給量が需要を下回り続けているので、コンピューティング分野の専門職の給料は上昇している、と指摘している。

 

USBLSの予測では、これからの数年間コンピューティング分野は最も急成長している専門職である。3/4近くの新しい科学やエンジニアリングの仕事がコンピューティング分野に関係している。このうち、27%がソフトウエアエンジニアリングに関連し、21%はコンピュータのネットワークと管理に関連し、10%がシステム分析に関連している。

学士に対する明確な需要に関わらず、計算機科学の学位を選択する学生の数は減少している。1998年には約60,000人いた学部生は2007年には約30,000人までに落ち込んでいる。この2年間では入学者数はわずかに上昇している。学生は通常、専攻を決めるとき、お金が儲かりそうなキャリアへと導いてくれる専攻にしようと、とても鋭敏になる。しかし、コンピューティング分野ではこの法則は当てはまらない。これはほとんどの場合、流布している神話が原因だ。たとえば、

  • "すべてのよい仕事はインドへいってしまっている"。実際は、コモディティ化した仕事だけがオフショア化されている(いくつかの統計によれば、毎年、多くの仕事がアメリカから流出すると同時に、多くの仕事がアメリカへ戻ってきている)。
  • "男の仕事だ"。 計算機科学のクラスにはほとんど男性しかいないのは事実である。しかし、実際の労働人口は確かに比率は不均衡であるが、性差の点ではそれほど歪んでいない。例えば、性差が強調されない仕事のような別の職を持った人が多くコンピューティングの専門職へ参入しているからだ。
  • "コンピューティングとはプログラミングのことであり、プログラミングはパーティションの中でスクリーンを一日中見つめている作業だ"。プログラミングは重要だが、問題解決策(プログラミングの発生元)を実現するための実装に費やす時間よりも遥かに多くの時間を、複雑な問題を理解し解決策を作り上げるために他人と作業することで費やす。
  • "大変な仕事だ"。 数学、理論、ハードウエア、コンパイラ、プログラミングなどの研究大学の品質保証になるような計算機科学のプログラムは疑いようもなく、やりがいのあるカリキュラムだ。しかし、もっと多くのプログラムがその他の重要なカリキュラムを構成している。これらのカリキュラムは"ソフトウエアエンジニアリングに関連する27%、コンピュータのネットワークと管理に関連する21%、システム分析に関連している10%"、つまりコンピューティングに関連する仕事のほぼ60%の仕事にとってより適切な知識や技術に重きを置いている。これらのカリキュラムは"簡単"である必要はないが、間違いなく'難解'ではない。学んだこととその重要さや妥当性、それを適用することなどを結びつけるのははるかに簡単だからだ。

Peter Demming氏はカンファレンスと開催し、このほかの神話に注目をあつめてコンピューティングの教育の魅力を学生に伝える組織(Rebooting Computing)を設立した。

 

ほとんどの神話と同じように、大学での計算機科学の教育が素晴らしいキャリアを導いてくれる訳ではないという考えには真実が含まれている。学術界が学士にとって重要だと考えていることと雇用者が学士に欲することや期待することの間には明らかな断絶があるからだ。Accenture社のような巨大なコンサルティング会社は"ブートキャンプ"を開催し、学士を選抜して、学士以降の教育とトレーニング(会社内のトレーニングやOJT)を導入することで、学士を"お金を稼げる"ようにしている。同じような直接雇用を行っている組織や企業からは、典型的な学士が一人前の戦力になるまでには一年間のOJTと"再教育"が必要だという声があがっている。

この予測と、計算機科学のプッログラムに対する学生の不満とその教育を受けてきた学士に対する雇用者の不満とをあわせて考えると、検証と解決が必要ななんらかの致命的な問題があることがわかる。

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