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新しいW3C マークアップ言語、 EmotionMLを使って感情を表す

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原文(投稿日:2010/07/30)へのリンク

W3Cは、Emotion Markup Language (EmotionML)の作成中のドラフトの公開版を初めて発行した。 EmotionMLは、今日のコンピュータ ベースのコミュニケーションにおける3つの主要な方法(アノテーションされたデータ、感情状態の認識、そして感情と関係したシステムの振る舞いの生成)で感情を表現することを意図した言語である。

言語の作成者によると、 EmotionMLは、以下のような様々な分野におけるアプリケーションで使うことができる:

  • Web 2.0 における意見マイニング/評判分析、ブログを跨いで製品に関する顧客の反応を自動的に追跡する;
  • 感情の監視、例えば高齢者向けの環境支援型生活アプリケーション、監視目的の恐怖検知あるいは、顧客満足をテストするための着用型センサーの使用;
  • ゲームや仮想世界用の人物のデザインとコントロール;
  • ソーシャル ロボット、例えば、訪問者用のガイド ロボット;
  • 表現のある音声合成、嬉しさ/悲しさ、友好的/謝罪的のような違った感情を持った人工音声の生成;
  • 感情認識(例えば、スピーチ/対話システムにおける怒った顧客を見極める);
  • 障害者へのサポート、例えば、自閉症の人々に対する教育プログラム。

EmotionMLドキュメントの基礎は、<emotion>要素によって表され、次の要素のいずれかを子供として持つ: <category>, <dimension>, <appraisal>, <action-tendency>。様々な感情のcategoryセットがあり、一番短いのが Paul Ekmanのもので、顔に表される6つの基本的な感情を持っている:怒り、不快、恐怖、幸福、悲しみ、そして、驚き。他のセットは、もっと複雑で、例えば Fontaine, Scherer, Roesch と Ellsworthのものは、24のカテゴリを持つ。dimension要素も研究した人によって、様々な値を持つ。例えば、pleasure(喜び), arousal(覚醒), そして dominance(支配)である。 appraisal action-tendencyについても同様であり、詳しくはドキュメントにある。

EmotionMLのドラフトには,いくつかの例が載っていて、その中には、イメージのアノテートもある:

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他の例は、3つの異なった感情センサー デバイスによって集められた情報を、システムがどのように表現できるかを示している:

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もう一つ別の例は、EmotionMLが目指している3番目の使用方法を示しており、バッテリーが無くなりそうで、電源出力を探し、そしてバッテリーがもっとなくなるような、箱を持ち上げる作業を避けている:

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EmotionMLは、他の EMMAのようなマークアップ言語、拡張可能マルチモーダル アノテーション言語、そして SSML、音声合成(マークアップ)言語といっしょに使うことができる。

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