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職人技か、職人技ではないか? Dan North氏がソフトウェア職人マニフェストを否定

原文(投稿日:2011/02/04)へのリンク

ソフトウェア工学の有名な専門家であるDRW TradingのDan North氏が、最近のブログの投稿において、ソフトウェア職人マニフェストを否定するコメントを述べている。マニフェストに関しては、以前、Mark Levinson氏がInfoQの記事を書いていた。

Dan氏はソフトウェア職人のためのマニフェストの価値を否定しているのではないが、プログラミングを職人技ではなく手仕事と呼ぶ方を好む。Dan氏は、マニフェストを再検討して書き直すことを提案する一方で、情熱的で多くの経験を持つ開発者を何らかの方法で区別することに反対しているのではない。

専門的職業を「ソフトウェア職人」と呼ぶことで、価値を提供することからソフトウェアへと注目が集まりすぎるのだろう。Dan氏が述べたように、「プログラミングとは作業を自動化すること」だ。他の専門的職業のように必須の教育はなく、優れた開発者の中には、プログラミング技術の教育を受けていないけれども、「その才能を持った」人たちもいる。ブログ作者によると、Microsoftのような企業はVisual Basicなどの言語を提供することで、プログラマになるための参入障壁を低くしようとさえしている。そして、IT業界の大抵の人たちは、ソフトウェア開発者になるために必要な数少ない技術や経験を持って高収入を得るために、その場所に行ったのだと主張する。

Dan氏は続けて、この業界では、見習いを教育する師匠がいる徒弟制度モデルが必要だと結論付けている。ソフトウェア工学は、職人技ではなく、より実利的なものだ。このことは、美しさが重要である大聖堂を造ることとは対照的に、小さな橋を建築することを比較すれば分かるだろう。

この投稿よって、コミュニティやブログ読者の間からすぐに反応があった。Dan氏によると、2万人の人たちがブログを訪れ、150人がコメントを残し、そのため、読者たちによってもたらされた問題点を扱う2つ目の投稿を追加しなければならなかった。

以下の例は、反応が様々であるという印象を与えるだろう。

Guillaume氏は、ソフトウェアプログラミングが職人技でないことに反対する。そして、Dan氏が「石工の仕事を比べるように、ソフトウェア開発について話しているときの最初の罠」に落ちたのだと信じている。Guillaume氏は続けて、ソフトウェア工学によって「結局は動いているソフトウェアになる数多くの解決策が可能になる。そこに職人技を見つけない訳にはいかない。」

Kris Randle氏の視点では、投稿は的外れだ。「多くの比較は弱く、議論を進めるための作者の意見以外の何物でもない。」

Steve Tooke氏は、プログの投稿を考えさせられるものだとして歓迎したが、なぜNorth氏がソフトウェア職人のコミュニティを「気難しいもの」だと考えるのか疑問に感じている。Tooke氏の意見では、ソフトウェア職人マニフェストの提案者たちは、Dan氏が指摘したほとんどのことをすでに議論していた。「今年のSCNA : http://scna.softwarecraftsmanship.org/schedule の概要を見れば、ここに書かれていることと共鳴するものがたくさんあると思う。」

Joca Torres氏は、North氏のプログ投稿にほぼ同意し、ソフトウェアの専門家を選ぶ方法を提案する。「ソフトウェア開発者、医師、配管工、その他の専門家などの専門家を選ぶ最高の方法は、参考となる情報を得て、過去の仕事を確認することだ。」

開発者を分類する別の方法を、Jack Repenning氏が提案している。Repenning氏は、プログラマを区別できる方法としてオープンソースソフトウェア開発を挙げている。Repenning氏の主張では、オープンソース開発者たちは「職人技を愛する人たち」であり、他の開発者たちは収入が動機になっている。

Niclas Lindgren氏は、Dan氏の議論のすべてに同意するのではない。Lindgren氏は、技術のある開発者は職人だと考える。「実際に、私にとって手仕事の定義は、その手仕事をする技術のある職人がいることだ。これはただの言い回しだと分かっているが、手仕事と職人技を区別しようとするならば、重要なことだ。」

Dan氏の最初の投稿と、数多くの読者のコメントに対する返信は、ソフトウェア工学が芸術か、職人技か、それとも、科学かという自分たちの考えを述べるようとする読者を引き付けている。

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