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Monoの死と再生

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原文(投稿日:2011/05/17)へのリンク

Novell Monoは公式に死を迎えた。全ての開発者は解雇され、新しいオーナー、Attachmateはプロジェクトを維持することに何ら関心を示していない。しかし、まさにオープンソースのやり方で、新しいforkが立ち上がりつつある。Monoの創設者Miguel de Icaza氏に導かれて、Xamarinと名付けられた新会社が創立された。

Novel Monoが以前そうだったように、XamarinのフォーカスはiOSおよびAndroidへの商用の.NETの提供である。もちろん、彼らは引き続きオープンソースのMonoランタイムへの貢献を行うつもりである。それは彼らの商用の冒険的事業の技術的基盤を形作るものだ。さらに、彼らはモバイルやMac App StoreにMoonlightを提供する可能性も見いだそうとしている。

XamarinはMonoTouchやMono for Androidの非オープンソースコンポーネントへのアクセス権をもっていない。可能性としてはあるが、“彼らは私たちが必要とするようなスピードで動くような立場にないように見える”。Miguel氏は続けて彼もオリジナルMonoチームもiPhone製品の最初のプレビューを3ヶ月以内に、Android製品のものを4ヶ月以内にリリースできると期待していると述べている。

Xamarinに対する法的懸念

Miguel氏は同時に既存のMonoTouch/Mono for Androidコードとソースレベルで互換性がある新製品を開始した。これにより、Attachmateによる法的アクションの悪影響がもたらされる。MonoはMicrosoftに訴えられる可能性があるという考え方は常にある一方、そのような訴訟ではMicrosoftがそれが“単なる冗談で”あり、CLR/C#特許条項が拘束力がないと法廷を納得させる必要がある。彼らのECMA標準化団体に対する義務とエクイティ上の禁反言の法的原理の間に、このことが実際に起こる機会はほとんどない。

Attachmateについてはまったく別の話である。彼らはそれをサポートしようとしていないとはいえ、彼らはXamarinが将来提供しようとするものと直接に競合する製品を所有している。AttachmateとXamarinの間に何らかの法的な調整なければ、後者はその新しい開発が以前の開発によってもたらされたいかなる技術も利用していないと証明する必要があり、その見通しは悲観的だ。これが実際には単なるネイティブAPIのラッパーであることを考慮すると、Attachmateのコードを熟知しているわけではないチームにとってもクリーンルーム実装を持っていると証明することは難しいだろう。

この結果、すべての新製品への一般的な不安があるだけでなく、mono-androidメーリングリストにいる開発者の中にはさしあたりJava開発に戻ろうとしていると述べているものがいる。また一方で、Javaにアプリケーションを移植することをコストとして最後まで持ちこたえること、2つのコードベースを維持管理することは実行不可能であると述べるものもいる。

資金調達

Monoベースの商品提供に専念する会社というアイデアはまったく新しいというわけではない。Miguelによれば、彼らは去年Novellにスピンオフ企業をつくることを説得しようとしたようだ。それはうまくいくことはなかったが、このことにより彼らが“エンジェルによる資金調達”と新会社を商用製品の開発に十分なほど長く創業を続けるためのエンジニアリング契約の組み合わせを準備できると説明しているかもしれない。

とはいえ、Xamarinは次のようなことをするためのさらなる資金調達を模索している:

  • 様々な開発者スタックに対するチュートリアル
  • 様々なMono特有のAPIに対するAPIドキュメント
  • 専用の顧客サポートソフトウェア
  • 不具合管理システムのアップグレード
  • トレイニング
  • コンサルティングとサポート
  • そして、マーケティング:私たちは最善の開発者プラットフォームを持っており、世の中に知ってもらう必要がある。私たちの以前のマーケティング予算は古代のオルメカ文明がゼロと呼んだものと同じだった。

Attachmateに対する法的懸念

Attachmateの話に戻ると、そこには、彼らがMonoとの関わりをどのように緩めるのかということについてのたくさんの回答されていない疑問がある。先週議論したようにNovellのMono製品はサポート契約つきであり、思うにそれは称賛される必要のあることだ。そして、これは既存の契約に対するだけのものではない:Attachmateは現在NovellのようにMonoTouchとMono for Androidに対する1年間のサポート契約を売ることを続けようとしているように見える。それらの製品に対する開発者リソースをまったく持っていないにもかかわらず、だ。もし、この状況がすぐに改善されるのでなければ、容易に詐欺の申し立てにつながり得ることである。

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