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PrimeFaces 3.0 リリース - Ajax,モバイル,IE9 対応 JSF2 コンポーネントを提供

原文(投稿日:2012/02/11)へのリンク

PrimeFace は Ajax 対応コントロールの 広範なスイート を提供する,オープンソースの JSF2 コンポーネントライブラリだ。データテーブルツリーアコーディオンパネルオートコンプリートタブ といった,アプリケーション開発者が希望するコンポーネントが一通り用意されている。その他にも次にあげるような,同種の競合製品には見られないユニークな,あるいは興味深いコンポーネントをいくつも持っている。

コンポーネントには イメージ比較タグクラウド生成,さらには OS X スタイルのスタック の実装まである。Prime Teknoloji (PrimeFaces の提供会社) によると,これほど種類が豊富なのは同社がソフトウェアベンダではなく,PrimeFace を ユーザ 向けに実際に使用している コンサルティング会社 であることが理由のひとつだという。

これは自らも認めているように,競合製品から離れた場所に身を置く PrimeFace の主要な特徴でもある。同社はライブラリの提供元であると同時に,ユーザ向けに開発活動を行う場合には利用者でもあるのだ。重大なバグが可能な限り速やかにフィックスされるという点で,この事実がコア開発において持つ意味は大きい。ライブラリを軽量かつ有用なものに保つことも,PrimeFaces の主要な目標のひとつである。的外れのものがあれば,すぐに Prime Teknoloji のクライアントの目に留まるからだ。

PrimeFace には iPhone/Android をターゲットとするバージョンの PrimeFaces Mobile もある ( jQuery Mobile をベースとしている)。

今回の新リリースに関して,InfoQ ではプロジェクトリーダの Çaǧatay Çivici 氏に連絡を取り,さらに詳しい内容を聞いた。

InfoQ: PrimeFaces 3.x の新機能は何でしょうか。

PrimeFaces 3 は開発に約1年を費やしました。2.x に比べると,さまざまな新しいコンポーネント,既存コンポーネントのいくつかの再実装,内部的なパフォーマンス向上,リソースローディングの最適化,Ajax のビヘイビアコールバックの柔軟性向上など,たくさんのものがあります。PrimeFaces 2.x は基本的には,JSF 1.2 用であった PrimeFaces 1.x の JSF 2.0 への移植という性格のものでしたから。

InfoQ: 今回のバージョンと PrimeFaces 2.x との互換性はどのようになっていますか。マイグレーションは容易でしょうか。また,PrimeFaces 2.x のサポートやバグフィックスは継続されるのですか。

マイグレーションは難しくはないですが,簡単とも言えないですね。主な原因は,コンポーネントのコールバックが Ajax ビヘイビアイベント として実装されている点です。PrimeFaces 3.x は私たちにとって,重要なマイルストンです。開発に約1年を要した理由のひとつもそこにあります。つまり私たちにとって,今回は大きな変更を行うチャンスだったのです。PrimeFaces 3 以降,フレームワークの安定性は大きく向上すると思います。

InfoQ: PrimeFaces は他の JSF ライブラリ,例えば IceFacesRichfaces などとの混在は可能ですか。

PrimeFace と他のライブラリの併用を試みたことはないのですが,行ったことのあるユーザがいます。PrimeFaces と RichFaces はどちらも jQuery を使用しますから,jQuery をページ毎に1回だけインクルードするようにさえすれば,同時に動作するはずです。IceFaces については併用しているユーザを知りません。おそらくは IceFaces の D2D アプローチ の性質的なものなのでしょう。

InfoQ: HTML5 については,どの程度まで重要視していますか。HTML5 サポートの追加は簡単だったのでしょうか。

HTML5 は,私たちにとって非常に重要です。PrimeFaces の豊富な機能を生み出すための開発環境を提供してくれるからです。PrimeFaces では,HTML5 は適当な代替手段と合わせて組み込まれています。 fileUpload コンポーネントを Ajax のアップロード,複数選択,ファイルシステムからのドラッグアンドドロップに使用するが,HTML5 非対応のブラウザでは代わりに iframe トランスポートを使う,という具合です。チャートコンポーネントでも HTML5 のキャンバスエレメント を使っています。 data-* 機能 も多用していますし,PrimeFaces Push では WebSocket を使っています。

InfoQ: 現在の開発目標はどこにありますか。PrimeFaces 4 にはどんなことを期待できるのでしょう。

現時点では PrimeFaces 4 に関する計画はありません。しばらくは PrimeFaces 3.x を継続するつもりです。今のところ PrimeFaces 3.1 のリリースが予定されています。7つの新コンポーネントとさまざまなコンポーネントの新機能,それから相当量のメンテナンス作業が実施されます。私たちの製品提供ロードマップにあるのは要望のもっとも多い機能,私たち自身のアイディア,それからもちろん,ライブラリの品質向上のためのメンテナンスなのです。PrimeFaces 4 の開発を決定するときは,きっと何か特別なものになるでしょう。

InfoQ: メジャーバージョンとマイナーバージョンに関する,現時点のリリーススケジュールはどうなのでしょう。

PrimeFaces 3.x 以降のスケジュールは月ベースです。毎月新しい PrimeFaces 3.x イタレーションをリリースしようと考えています。

この Java 製品は Maven Central にはまだなくPrimeFaces リポジトリにのみ置かれている (Prime Teknoloji は現在,この問題を検討中である)。詳細な情報はドキュメントを参照するか,フォーラムあるいは Wiki を確認してほしい。ソースコードは Google Code にホストされている。

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