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2012年、アジャイルの雲行きは?予想を振り返る

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原文(投稿日:2012/04/23)へのリンク

Agile Gloom 20122012年、アジャイルの雲行きが怪しいという予想がたくさん出ていた。これには、アジャイルの準備が十分できていない組織による導入、チームを横断したマネジメントインパクトを解決できないこと、チームにおけるエンジニアリングプラクティスなどが含まれる。この記事で引用したブログにはポジティブな予想もあったが、ここでは注意すべき予想に注目した。4か月ほどたったので、読者自身で判断を下せるだろう。予想は間違っていたとわかり、2012年はアジャイルにとって明るいのかもしれない。

Cutter Consortium Blogにおいて、Gil Broza氏は、2012年を予想するのは難しいと断わりながらも、最終的には、なぜアジャイルなのか、どのようにアジャイルを実行するのかを組織は理解できていないと指摘し、技術的負債を避けるための投資が欠けている一例をあげた。

世界中の多くの組織がアジャイルを採用し続けると思います。そのほとんどは専門家の指導を受けることなく、平凡な結果しか得られず、なぜそうなったのかをほとんど理解していません。アジャイルスキルの認定を取得する人も増えるでしょうが、そうした認定の価値や意味を疑問視する人もいます。企業はヘッドハンターを頼りにアジャイルコーチを雇いますが、コーチがアジャイル導入の問題を片づけてくれないと不思議に思うでしょう。組織は詳細なバックログの細かい見積りに頭を悩ませ続けるでしょう。そして、技術的負債だらけのプロジェクトに「人員投入」して、多大なコストをかけ続けるでしょう。開発者が技術的負債が増えるのを軽減したり防ぐのに必要なスキルや習慣には投資しません。マネージャは雇った人に注意を払わずに「開発リソースを雇ったよ」といった台詞を使い続けるでしょう。そして、モラルが改善されるまで人員削減が続くでしょう。

また、Cutter Blogにおいて、Mark Levison氏は、多くの会社がコマンド&コントロールのリーダーシップを続け、アジャイルがうまくいくのに必要とされる大きな組織的変化を起こせずに、アジャイル導入に及び腰になるだろうと予想した。

多くの会社がスクラムやカンバンを導入するのですが、ほとんどメリットを感じないままでしょう。多くの場合、真のサポートは得られず、単なるリップサービスの意味で導入します。スクラムを始めるものの、コマンド&コントロールのリーダーシップを続ける組織もあるでしょう。スクラムが組織の障害を明らかにしても、「ここで変えるのは難しすぎるだろう」と言うのです。真のパフォーマンス改善は、アジャイルがどのように機能するのかの深い理解と変化に対するコミットからやってきます。リップサービスからではないのです。

AccurevのサイトにおいてLorne Cooper氏は、みんな自分はアジャイルを実践していると言い張るが、その半数は間違っており、残りの半数もアジャイルから価値を得られないだろう、と予想する。彼は間違った開発プラクティスがたくさんあり、組織にはわかっている人材がおらず、コーチをほとんど受けておらず、ツールもほとんど使いこなせていない、と説明する。

世の中には間違った開発プラクティスが「たくさん」あります。ここで「たくさん」というのを協調しておきます。アジャイルで自らを殺している組織には5つ(友人らは10と言うのですが)あります。もたもたしている、顧客にバグだらけのコードを納品する、遅い、約束した機能が欠けている。多くの場合、3つは当てはまるでしょう。こうした「やり方をよく知らずにアジャイルを進める」というのは、初期導入するチームがアジャイルメソッドを使うときには避けられない問題です。たとえばオリンピックでは、フィギュアスケーターは苦もなくスケートしているように見えます。私がやると、酔っぱらったカバみたいで、尻餅をつくでしょう。止まることすら難しいのです。そして、こうしたアスリートたちは、才能だけではなく、TVカメラの前に立つまでコーチとともに何年もリンクで学習し、挑戦し、失敗し、改善してきたのだ、ということを思い出すのです。アジャイルはキャズムを超えましたが、ほとんどの組織にはわかっている人材がほとんどおらず、コーチをほとんど受けておらず、ツールもほとんど使いこなせていません。確かに、スタンドアップミーティングがどれだけ役に立っていないかということを、あるいは、あなたのコードがスプリントの終わりに十分テストされていないということを、あなたのボスは知りません。しかし、いつかは顧客からの不満で、ボスもそれを知ることになるでしょう。

ここでは引用した記事は悲観的なものだったが、これは2012年以降の予想をサンプリングしたにすぎない。この4か月で、あなたがアジャイルで実際にどんな経験をしたのか、何を見てきたのか、私たちは興味がある。暗雲たちこめているだろうか、それとも、うまくいっているだろうか。

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