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ふりかえりとリーン・スタートアップにおけるダブルループ学習

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原文(投稿日:2012/05/22)へのリンク

Sanjiv Augustine氏とEsther Derby氏は、ダブルループ学習という考えが重要な仮説や戦略を疑うことにより、いかにチームの変革的な改善を促すのに優れたモデルになり得るかについて力説している。

Chris Argyris氏は自身のWebサイトで、シングルループ学習とダブルループ学習の違いについて説明している。

シングルループ学習は、目標、価値、フレームワーク、そして、かなりの戦略が当然のようにあるときに見られます。ここでは「テクニック自体やテクニックをもっと効率よくすること」が重要視されます。戦略をもっと効果的にすることに考えが向けられています。
これに対して、ダブルループ学習は実際の目標や戦略の根拠となっている構想や学習システムの役割について疑いを向けることを含みます。

Esther Derby氏は自身の記事で、このコンセプトについてさらにこう説明している。

シングルループ学習は「どうすれば私たちがやっていることをもっとうまくやれるのか」と尋ねます。

ダブルループ学習は「なぜ私たちはこれがやるべきことだと考えているのか」と尋ねます。これには価値や思考、仮説の検証を伴います。

変革的な改善と重要な学習は、信念、仮説、思考を明確にし、それらをテストし検証することから生まれます。

(出展 :  www.estherderby.com)

Esther氏は、ふりかえりの場でチームが仮説を明らかにし、それらをテストするのに役立つ質問を提案している。

  • [プラクティスもしくはアクション]はどんなときに、つじつまが合うのか?
  • [プラクティスやアクション]はどんなときに完全に機能するのか?
  • 私たちは何が正しいと知っているのか? どうやってそれを知るのか?
  • 私たちは何が正しいと想定しているのか? 其を確認できるのか?
  • なぜ私たちはそう考えているのか?
  • 何が正しくなく、何が調査に基づいているのか?

 

Sanjiv Augustine氏はさらに、ふりかえりとダブルループ学習の重要性を次のように強調する。

ふりかえりとは、プロジェクトを運用し続けるための日々の調整を超えた、より深いダブルループ学習を実行するシンプルな方法です。したがって、ふりかえりは継続的改善の土台です。私たちのチームや組織は、絶えずプロセスを評価して改善しない限り、改善できないのです。そして、ふりかえりはこの継続的改善を実行する優れた方法です。

ブログ Mark[sweep]の記事では、ダブルループ学習がリーン・スタートアップ・フレームワークでどう使われているのか述べている。

リーン・スタートアップ・フレームワークにもダブルループ学習があります。これはピボット(方向転換)と呼ばれています。リーン・スタートアップ・フレームワークを使って仕事を始めるとき、自身の「根拠なき」仮説を明確に表明します。これがスタートアップの初期戦略で検証するベースライン仮説です。

ある時点で、あなたはこうした「根拠なき」仮説に立ち戻り、それらを再評価します。これが方向転換・辛抱の検討会議と呼ばれるものです。この会議において、あなたは現在の戦略を最適化し続けるか、学習に基づいた新しい戦略/仮説にピボットするかを決定します。

チームにダブルループ学習を促すため、あなたはどんなテクニックを使っていますか?

 

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