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イノベーションを起こすのはFedExではなく、ShipItだ!

原文(投稿日:2012/06/29)へのリンク

 

7年が経ち、500以上の革新的なプロジェクトやDan Pink氏からの注目を集める推薦の言葉をもらい、何百という企業がそのコンセプトを真似することになる一流の出版物を出すようになった、オーストラリアのソフトウェア会社Atlassianは、有名なイノベーションデイのコンセプトの名前を変えなければならなくなった。

Atlassianは、 JIRAGreenHopperConfluenceBambooなどの数多くの人気のあるソフトウェア開発ツールをリリースしている。2005年からAtlassianは「FedEx Day」と呼ばれるハッカソンを、四半期毎に社内で開催している。このハッカソンは、本来は、社員が通常の業務を離れ、24時間後に社内で発表しなければならない新しい革新的なことを考え出す機会を与えるものだ。

このイベントの名前は、FedExという誰よりも「出荷」していて、何でも24時間以内に出荷することを約束している会社に影響を受けました。私たちが気に入ったのは、「その日のうちに出荷する」というコンセプトを社内の革新的なハッカソンに適用するという考え方です。そのため、ハッカソンを社内では「FedEx Day」と呼び始めました。

しかし、Atlassianのブログで述べているように、最近、このコンセプトで人気を集めているのは、FedExという名前だ。

FedEx Dayに気付いたもう一つの会社は、FedExです。FedExは、このイベントにFedExというブランドを使わないでほしいと丁寧に頼んできました。FedEx Dayという呼び方は、本来、私たちが利用許可を求めているようなものではありません。内部的にイノベーションをスパイクする気の効いた呼び方に過ぎず、このような争いを生み出すとは考えてもいませんでした。私たちは、FedExが素晴らしい会社であることに感謝し、社内ではとても深い意味を持つ名前ではありますが、FedExの意向に喜んで従いたいと思います。

その結果、Atlassianは、何百もの提案を受けたこのプラクティスの名前を変えることを顧客たちに知らせ、新しい名前は「ShipIt Day」だと最近になって発表した。

私たちは、ShipIt DayがFedEx Dayの精神を完璧にとらえていると信じています。(名前の音節の数もまったく同じです!) 仲間のハッカーたちにデモできる何かを創り出す、または、FedEx Dayの終わりのスプリントで「コンパイルできたら、出荷する」という死に物狂いになるような目標を持つイノベーションの日です。

「ShipIt Day」のコンセプトを良く知らない人たちでも、Dan Pink氏の人気のあるTED Talk on the science of motivation (モチベーションの科学に関するTEDトーク) や「Drive(モチベーション3.0)」というPink氏の本で言及されているため、ShipIt Dayは非常に人気が出ている。Atlassianは、次のように説明する。

Atlassianの「ShipIt Day」は、製品に何かしらのゆがみがほしいところに取り組むために、開発者たちに設けられた時間です。私たちは、「ShipIt」をかなりオープンな形式にしていて、製品に関係することならば何でも好きなことができます。「ShipIt」のゴールは以下の通りです。
  • 創造性を呼び起こす。Atlassianは、頭のいい人たちを雇用するのがうまく、そのような頭脳を閉じ込めておくことを許しません。
  • かゆいところをかく。開発者は私たちの製品についてあれこれ言ったり、製品がすることを見たりしたがるものです。
  • スパイクする。過激なアイデアは魅力がありません。そのようなアイデアがどのように動くか、または、どのような利益があるのか私たちには分からないからです。
  • 楽しみましょう。ShipItのような行事は、Atlassianを楽しく働ける場所にします。

名前の変更に関係して、Atlassianのプログにコメントする人たちから、次のような革新的な提案が数多く寄せられた。

  • 重荷のないプログラミングスプリントデイ(短く言えば、UPS Day)
  • ユリーカデイ
  • オタマジャクシの日 (足が伸びてほしいという考えから)
  • Jack Bauerの挑戦
  • Deviate (「開発(develop)」と「革新(innovate)」の組み合わせ)

名前の問題についてDan Pink氏のブログの投稿に対してコメントをする数多くの人たちは、名前を変えることでFedExは機会を逃していると考えた。Jim Knight氏は次のようにコメントした

たぶんFedExは考え直すべきです。これは、FedExにとって無料で宣伝する素晴らしい機会であり、FedExが先進的な考え方を持つ企業だということを印象づけるものです。たぶん「先進的に考える日」にすればよいでしょう。

Dale Halvorson氏は、もう一つのコメントを示した。

この話に対する私の最初の反応は、「FedExはなんて馬鹿なんだ!」というものでした。これはFedExにとってあっという間に広がっていくキャンペーンです。私は自分の会社でFedex Dayを試してみるべきだと何度も繰り返して、提案していました。Googleでちょっと調べてみたところ、Atlassianは、実際に、他の会社に対してサービスとしてこのようなことを提供していることが分かりました。私は、両者がどうにかうまくいくように願い、もはやFedExが悪魔だとは思っていません。

「ShipIt Day」のさらなる情報とどのように行われるかという総合的なFAQは、Atlassianのウェブサイトで参照できる。名前の変更について、あなたはどのように考えるだろうか? あなたの会社は、 「ShipIt Day」のようなイベントをうまくできるだろうか?

 

 

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