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Cucumber Pro, 企業指向のBDDプラットフォーム

原文(投稿日:2013/09/17)へのリンク

CucumberコアチームのMatt Wynne氏は先週のBarcelona Ruby Conferenceで,Cucumber Proの提供開始を発表した。実行可能な機能仕様を記述するオープンソースツールであるCucumberを使用して,コラボレーションとレポートを行うためのオンライン・プラットフォームだ。開発チームの説明によれば: 

Cucumber ProはCucumberを中心に構築されたコラボレーション・プラットフォームです。編集,レポート,ソース管理を,リアルタイムなコラボレーション作業として統合的に提供します。Cucumber ProのCucumberとの関係は,ちょうどGithubのGitに対する関係のようなもの – コマンドラインツールを中心に構築されたWebアプリです。

今回の新サービスがオープンソースの世界の外に (技術開発の領域を越えて) 展開していること,サポート契約が用意されていることなどを考えれば,これまでより保守的な企業をCucumberの採用に向かわせる効果があることは疑いようがない。開発した側は自らのコンサルティング経験から,このような商用サービスの必要性があることを確信しているのだ。

Cucumber Proの最大の目標は,プロダクトオーナやドメインの専門家など,技術系以外のステークホルダをBDDプロセスに呼び込むことです。Cucumberが使用しているテキストエディタやコマンドラインを基本としたUIでは,技術系以外のユーザには敷居が高すぎます。
コマーシャルな実体によるバックアップのないソフトウェアを敬遠する企業も数多くあります。彼らはまた,購入ツールの公式サポートを入手する方法を知りたいとも思っています。

Cucumber ProチームはInfoQに対して,Cucumber ProgがCucumberのロードマップの障害となったり,開発をスローダウンすることはない,と明言した。

Cucumber Proは"プロフェッショナル"機能を備えたCucumberの派生バージョンではありません。オープンソースのCucumberプロジェクトはこれまでどおり続けていきます。

私たちはCucumber Proの開発を6ヶ月ほど続けていますが,その間もCucumber-Ruby, Cucumber-JVM, Cucumber-JSへのプルリクエストのマージ,バグフィックス,リリース開発といった作業は継続しています。

Cucumberチームはこの1年で非常に大きくなったので,問題にも十分に対応できています。Cucumber Proの成功はCucumberオープンソースプロジェクトの健全性に依存していますので,この点は重要視しています。

プラットフォームには,複数のコラボレータをサポートするブラウザ内エディタも用意されている。フィーチャを実行するコードの編集はサポートされないが,さまざまなCucumberの実装を対象として,フィーチャの実行レポートを収集することができる。Cucumberの.Net移植版であるSpecFlowも対象だ。

オープンソースの無償版やクラウドホスト版,ローカルサーバ上で動作するプライベート版など,複数の製品の提供が予定されている。価格と有償ライセンスモデルについては,まだ発表されていない。

Cucumber Proを作り上げたのは,Matt Wynne氏 (Cucumber-Ruby), Julien Biezemans氏 (Cucumber-JS), Aslak Hellesøy氏 (Cucumber-JVM) といった,Cucumberの各バージョンを担当するコア・メンテナたちだ。Mattは以前,Cucumberのフィーチャを公開,共有するオンラインアプリのRelishを開発したことがある。それには編集とレポートの機能がなかったが,今回のCucumber Proでそれらが公開されたことになる。

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