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OracleがNetBeans 7.4をリリース,JDK 8とモバイルWebアプリケーションをサポート

原文(投稿日:2013/10/23)へのリンク

JavaOneでのプレビューを経て,Oracleは今回,NetBeans 7.4を正式にリリースした。新リリースではJDK 8プレビューによる開発や,Java EEアプリケーションへのHTML5統合サポートが可能になると同時に,Aoache Cordovaを用いたモバイルアプリケーション開発のためのツールも提供される。

JDK 8でおそらく最も重要な新機能は,匿名内部クラス記述の代替となるラムダ式の追加だろう。NetBeansでは匿名内部クラスの検索ツールやラムダ式への変換,あるいはその逆変換を行うツールが提供される。

JDK 8には3つのコンパクトプロファイルが導入されている。コンパクトプロファイルとは,プラットフォームの提供する全機能を必要としないアプリケーションや,小規模デバイスで動作するアプリケーションのデザインを目的に,前もって定義された機能のサブセットだ。NetBeans IDEでは,アプリケーションが適合すべきプロファイルを指定することができる。また,指定したプロファイルへの準拠を支援するために,ヒントやアナライザ,リファクタリングツールなどが提供されている。プロパティウィンドウを使えば, 別のプロファイルに切り替えることも簡単だ。

IntelliJ IDEA 12ではすでにJDK 8がサポートされている。EclipseもJDK 8をサポートする早期アクセスビルドを提供している。これらを見れば,IDEの側面からも,標準機能として十分なJDK 8サポートが必要であることは明らかだ。

NetBeanの優秀なHTML 5サポートは,今回のリリースでさらに洗練された。Java EEアプリケーション内の特定のRESTfulエンドポイントに接続する,Backbone.js フロントエンドを生成するウィザードが新たに追加されている。

JavaScriptエディタがアップデートされ,AngularJS, Knockout, Ext JS などのJavaScriptフレームワークを認識するようになった。JavaScriptコード補完も改良された。コードエディタはすべてのDOM idに加えて,JavaScript内のモデル名も認識する。すでにレポートしたように,"ライブエディット" 機能も追加された。IntelliJ IDEAのLiveEditプラグインと同じように,NetBeansのプロパティを微調整して,それをブラウザに即時反映させることが可能になっている。

Web開発者はNetBeansの Sass CSSLESS プリプロセッサファイルを使用することで,アプリケーション用の複雑な CSS(Cascading Style Sheets) 構築に要する時間を短縮できる。

モバイルの面では,Apache Cordovaのサポートによって,iOSおよびAndroid用のネイティブアプリケーションをJavaScript, HTML, CSSを使用して開発することが可能になった。エミュレータも提供されていて,開発中のHTML5アプリケーションがどのように見えるか,iOSとAndroidベースのブラウザでどのように動作するかを確認できる。このライブ編集機能はモバイルエミュレータだけでなく,デスクトップブラウザ上でも動作する。

その他にも,JIRAやBugzillaの管理する問題を統合するタスク管理ウィンドウの新設など,細かな部分に多数の拡張がある。IDEから問題(イシュー)を生成したり,それに従って直接コーディング作業を行うことが可能になった。

最後に,NetBeansに最初から組み込まれているMercurial, Subversion, Gitのサポートも,ブランチ間の差分処理や再統合などの微調整によって改善されている。

NetBeans IDEは無償のオープンソースiDEである。WindowsやOS X,Oracle Solaris,Oracle Linux他のLinuxディストリビューション上で動作する。ダウンロードはこちらから可能だ。OS Xユーザは,テキストのレンダリングが7.3よりクリアになっていることにも注目するべきだろう。バグレポートはこちらに集められている。

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