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IDC: HTML5の過去、現在、未来

原文(投稿日:2014/04/04)へのリンク

最近リリースされたIDCのアプリケーション開発リサーチディレクターAl Hilwa氏による調査結果、HTML5進化の状況(The Evolving State of HTML5)では、 HTML5を統合Webプラットフォームとする現在の状況と将来の展望の評価を試みている。

IDCの調査によるとHTML5はもともと、すべてのクライアントサイトのプラットフォームをまたいだアプリケーション開発の統合技術として見られていた。 Appleの2010年の発表では、自社のデバイスからFlashを排除しHTML5にフォーカスするとあり、 “高い期待が持たれており”、実際にApple, Google, Nokia, BlackBerry, Intelなどのメジャーなソフトウェアやハードウェアのプレーヤーから支援されている。加えて著者は、HTML5が“クロスプラットフォームの統一化”、“ベンダーサポートと中立性”、そして“エコシステムの牽引”といったいくつかの魅力的なメリットを持っていることに言及した。

多くのHTML5を受け入れる理由に “Webが普及しユビキタスであり”、過去20年に渡り多くの開発者がWeb技術に多くの投資をしており、このプラットフォームを対象にしたツールのニーズを満たすためのオープンソースが急増した。だがじきにHTML5のマイナス面が表面化したと調査では概説した:

  • 高速なデバイスの変化– 新機能の導入が急増する新しいデバイスに追いついていない
  • デバイスとプラットフォームの断片化– 各ブラウザーとデバイスベンダーがどのHTML5昨日を実装するかを選択している
  • 弱いモバイルブラウザー実装– モバイルブラウザーは取り残されている
  • ツールが不十分– ツールがないか不足している
  • 開発者スキルが未熟– 新しい技術に習熟した開発者が不足している

その結果、少なくとも部分的にHTML5を落として、それぞれ2012年と2013年にHTML5アプリを破棄して、ネイティブソリューションを選択したFacebookとLinkedInの作者は“幻滅を避けられない”と言及した。しかし、コースを維持して成功しているFinancial Timesのような例もある。

IDCの調査では、video/H.264とWebRTCに焦点を当てて、Webプラットフォームの現在の状況の評価を続けた。これらのコンポーネントはHTML5定義で不可欠な部分ではないが、Web全体のエコシステムに重要な役割を果たす。 数年の間Webを支配しているビデオコーデックの競合について、Hilwa氏は、GoogleがH.264の特許を持つMPEG LAとの特許紛争を解決したこと、Ciscoは、もっとも一般的なビデオフォーマットのサポーターになるために、Mozillaに働きかけてH.264の実装をオープンソースにすることを決定したことに言及した。 その結果、IDCは“それらの結果HTML5のビデオ標準化の議論は2014年に落ち着き始め、H.264が採用されるが、Web公式標準になるかどうかはわからない”と予測する。

WebRTCについてHilwa氏は3つの課題に焦点を当てた: AppleとMicrosoftがその実装に消極的、シグナリングを通じてストリーミングの管理と制御、Webビデオとの統合。

近未来の2014年-2017年、本書ではHTML5は進行するが、ネイティブ対Webの論争は継続し、HTML5はモバイルデバイスのネイティブアプリを置き換えるのに失敗していくと予想している。 HTML5は、“アプリのいくつかのクラスのための技術として大きく弾みがつく”、たとえば“雑誌や電子出版の出版アプリ”とエンタープライズアプリである。またハイブリッドアプリは、来年以降もHTML5ベースのアプリケーションの大部分になるだろう。

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