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GitHub、Atom IDEをオープンソース化

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原文(投稿日:2014/05/07)へのリンク

GitHubがAtom IDEをオープンソース化した。これにはAtom Shellフレームワーク、Atom CoreAtom Package Manager (apm)が含まれている。

GitHubによると、Atom Shellは2年以上かけて開発してきたもので、これまでCocoa WebView、Node WebkitChromium Embedded Frameworkを使ったりして何度も形を変えながら、最終的にChromiumとNode.jsを統合したフレームワークに落ち着いたそうだ。

Atom Coreはビルドシステム、ワークスペース、ペイン、グローバル環境、テキストエディタを提供する。Atomの機能の多くはCoreには含まれておらず、今年初めにオープンソース化された80以上のパッケージに含まれている。オープンソース後、コミュニティは10日間で500を超えるパッケージを追加した。

apmは今回新しくオープンソース化されたもので、Atomパッケージの公開とインストールを扱うためのライブラリとコマンドラインユーティリティを提供する。

GitHubは、SublimeTextMateの魅力とEmacsVimの拡張性を備えたコードエディタを求めて、プロジェクトAtomを始めた。AtomはもともとWebテクノロジのためのツールとして作られたが、ファイルシステムやサブプロセスへのアクセス制限のため、Eclipse OrionCloud9のようなオンラインで実行するようなツールではない。実際のところ、Atomは最新のChromiumにNode.jsを統合したもので、ネイティブのダイアログ、メニュー、ウィンドウコントロールを使ったネイティブUIにアクセスすることができる。

このような組み合わせにしたことは、Chromiumの現在そして将来の機能を活用したブラウザベースエディタの見栄えと能力、主要なブラウザの各種バージョンで動かさなくてよいという開発の自由度、70,000を超えて今なお成長を続けるNode.jsパッケージ群へのアクセス、デスクトップアプリケーションのあらゆる利点、をAtomにもたらしている。

JavaScriptアプリをNode.jsのV8エンジンで動かすこと、そしてブラウザのAPIに完全なアクセスを提供することに加えて、AtomはC、C++、Objective-Cを最初からサポートし、他の言語のシンタックスハイライトをサポートするよう拡張することもできる。コミュニティはすでに、Python、PHP、CoffeeScript、Java、Ruby、Go、Clojure、XML、Markdown、CSSなどのサポートを追加しはじめている。その一部はTextMateバンドルのAtomへのコンバートによるものだ。TextMateによる100言語を超えるサポートの大部分がAtomにやって来るまで、そう長くはなからないだろう。

まだ初期段階だが、Atomは多くの便利な機能をサポートしている。Git統合、ファイルシステムブラウザ、プロジェクト検索と置換、マルチカーソル、マルチペイン、スニペット、コードの折りたたみなど。プロジェクトはオープンソース化されたので、だれでも機能を拡張することができる。

このような開発状況にもかかわらず、新しいIDEの余地があるのか疑問を抱いている人もいる。開発者はIDEをAtomに切り替えるのだろうか? おそらくそれは、Atomのイノベーションの速度、TextMateのシンタックスサポート追加といった簡単なもの以上の投資をするというコミュニティのコミットメント、安定性、成熟したIDEが持っている幅広い機能への対応などに依存するだろう。

現在のところ、AtomはMac OS Xで利用できる。WindowsとLinuxのプレビルド版はいくつかのパフォーマンス問題に対処したあと、この数ヶ月で出てくる見込みだ。それまでの間、開発者は自分でソースコードからビルドすることができる。

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