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PMBOK Guide第5版ソフトウェア拡張がリリース

原文(投稿日:2014/06/30)へのリンク

PMI(Project Management Institute)は先日,PMBOK Guide第5版ソフトウェア拡張を公開した。従来手法からアジャイルメソッドへの移行を容易にするため,従来型のアプローチからアジャイルの代替手法へのマッピングや置き換えが含まれている。このソフトウェア拡張は,IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)とPMIが共同開発したものだ。

ソフトウェア拡張の目的は,PMBOK® Guide(A Guide to the Project Management Body of knowledge)第5版に取り上げられている一般的なプロジェクト管理の概念,ツール,技術,あるいは語彙を詳細に説明するとともに,ソフトウェアプロジェクト管理特有の用語や概念,方法論を提供することにある。

このガイドは,PMBOKの初期の目標を否定あるいは軽視するのではなく,ソフトウェアプロジェクトの複雑性や不確実性を前提とした代替ツール構成を提供するためのものだ – 独立コンサルタントのMike Griffiths氏は,自身のブログ記事 "Agile Advocacy" でこのように評している。

PMBOK Guide第5版には,これ以外の拡張に関する情報も含まれている。例えば施工管理に関して,業界特有の課題を説明した上で,優れたプラクティスを受け入れるための要点を示す,といった具合だ。PMIのプレスリリースでは,PMBOK拡張を次のように説明している。

PMIのPMBOK Guide拡張では,各業界に特化したプロジェクト管理,あるいは特定のタイプのプロジェクトを対象としたガイダンスを提供しています。建設業や政府関連プロジェクトなどの拡張も公開されています。PMBOK® Guideの最新版との併用を前提としてデザインされたPMBOK® Guide第5版ソフトウェア拡張は,ソフトウェア開発プロジェクト管理を中心的な対象としながらも,適応的ないし反復的なライフサイクルを使用する他のプロジェクトのマネージャにも使用可能なものとなっています。

氏は,プロジェクト管理に影響を与えるソフトウェア開発特有の要素をいくつか挙げている。例えば,

  • ソフトウェアの無形性
  • 同じシステムを2度開発することはほとんどない
  • 要件の頻繁な変更
  • リソースのスケーリングの非線形性
  • 完成の非線形性
  • プラットフォームや技術の変化

ソフトウェアプロジェクトのこのような現実を改めて理解するべきだ,と氏は言う。このようなプロジェクトの計画と実行において,より探索的で反復性のあるアプローチが推奨されるのは,ごく当然のことなのだ。

PMIの標準マネージャであるJohn Zlockie氏はPMIのプレスリリースで,新PMBOKでのIEEEとPMIのコラボレーションについて,次のような見解を述べている。

IEEEコンピュータソサエティとコラボレーションすることで,最新版のPMBOK Guideで提示したプラクティスをベースとして補完を加えた,専門的なリソースの提供が可能になります。ソフトウェア拡張は,ソフトウェアプロジェクト管理技術のセグメントに特化した情報を求める実務者にとって,理想的なリファレンスソースです。

IEEEコンピュータソサエティで専門教育と認定を担当するマネージャのJohn Keppler氏は,PMBOKソフトウェア拡張を次のように見ている。

ソフトウェアプロジェクトの複雑性の増加に伴って,ソフトウェアプロジェクトのマネージャに対して,物事を正しい方向に進めることが求められるのは明らかです。ソフトウェア拡張がソフトウェア開発プロフェッショナルの教育訓練用プロダクトとして加わることを,私たちコンピュータソサエティは大いに歓迎します。

PMBOK® Guide第5版ソフトウェア拡張は,PMI Marketplaceを通じて入手可能である。

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