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WSO2がIoT処理のオーケストレーション機能を強化

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原文(投稿日:2015/12/19)へのリンク

オープンソースミドルウェアベンダのWSO2が同社プラットフォームの新機能として,IoT(Internet of Things, モノのインターネット)のアプリケーション管理とデータ処理を発表した。今回の拡張にはMQTT(ライトウェイトなM2M/IoTパブリッシュ/サブスクライブ接続プロトコル),Activiti BPM(Business Process Management)プラットフォーム,Open DataのOData 4.0プロトコルのサポートなどが含まれている。

WSO2 IoTプラットフォームの根幹をなすのは,Apache Synapse Enterprise Service Bus(WSO2 Enterprise Service Bus 4.9)と,Apache Orchestration Director Engine(WSO2 Business Process Service 3.5)の2つだ。プラットフォーム全体がオープンソースで,Apache License 2.0でライセンスされる。プラットフォームはデータセンタ内あるいはクラウド内で稼働するように設計されている。

創設者でCEOのSanjiva Weerawarana氏は今回の新たなイノベーションについて,“IoTソリューションへの企業ニーズに対して,オープンな業界標準技術を提供する”という同社のコミットメントを拡張するものである,という考えだ。

WSO2 Message Broker 3.0にMQTTサポートが追加されたことにより,同プラットフォームのメッセージ機能は,現在のOASIS標準プロトコルを包含するものになった。これによって,MQTT標準を利用しているリモートIoTデバイスやアプリケーションが,測定情報の処理や新たなデータ収集要求を記述したコマンドの受信手段として,WSO2 Message Brokerを使用できるようになる。WSO2 Message Brokerはメッセージ要求の増加に従ってサーバを追加する自動スケールアップ機能を備えているが,WSO2 Message BrokerクラスタとMQTTを使って通信するデバイスを統合することによって,IoTデータの突然のサージについても,対応処理の自動化が可能になる。

WSO2 Business Process Server 3.5にActivitiが統合された結果として,現行のBPMN(Business Process Model and Notation) XML仕様であるBPMN 2.0がサポートされるようになる。BPMNの目的は,“業務手順をグラフィカルな表記で理解するための手段を提供することによって,... 標準化された方法でこれら手順の情報を交換可能にする”ことだ。WSO2 Business Process Server 3.5ではこれらの機能を利用して,BPMNプロセスとタスクの表示と管理,実行時統計値の提供,レポート生成を行うための,カスタマイズ可能なWebアプリケーションを提供する。

オープン標準であるOData 4.0プロトコルをWSO2 Data Services Server 3.5に実装したことで,リレーショナルデータベースやNoSQLデータベース,ファイルシステム,コンテント管理システム,Webサイトなど,広範なデータソースからデータをクエリするために,RESTfulなAPIが利用できるようになった。

処理手順の設定やオーケストレーションはWSO2 Enterprise Service Busが行う。バージョン4.9では,MQTTやHTTP,HTTPS,ファイル,JMS(Java Messaging Service),HL7(Health Level 7),Kafka,Apache CXF Reliable Messaging,RabbitMQといった,IoTデバイスに適したトランスポートプロトコルが新たにサポートされている。

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