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Google ChromeでFlashが非主要機能に

原文(投稿日:2016/05/17)へのリンク

GoogleがChromeブラウザのFlashサポートを,主要機能から外す計画であることを明らかにした。

HTML5 by Default”提案のドラフトの冒頭で,ChromeのテクニカルプログラムマネージャであるAnthony LaForge氏は,次のように述べている

“今年後半には,Navigator.pluginsNavigator.mimeTypesのデフォルト応答を変更することで,Flash Playerの有無についてChromiumがwebサイトに提供するヒントを変更する予定です。この変更によって,該当のサイトがHTML5エクスペリエンスを提供していれば,そちらがプライマリのエクスペリエンスになります。”

LaForge氏は,Flashが歴史的にリッチメディアの主流であったことを認めながらも,現在ではHTML5の方が,より短いロード時間と少ない消費電力で“統合化されたメディアエクスペリエンス”をユーザに提供できる点を指摘している。

WebサイトがHTML5エクスペリエンスを提供していれば,今回のGoogleの変更によって,そちらがプライマリのエクスペリエンスになる。ChromeへのFlash Player添付は今後も継続される。Flashを本当に必要とするサイトに対しては,実行を許可するかどうかをユーザが選択するオプションが表示されるようになる。

GoogleがFlashの段階的廃止を表明したのは,今回が初めてではない。

Googleは今年2月,2016年6月30日以降のAdWordsとDoubleClickではFlashで構築された広告のアップロードが受け付けられなくなり,2017年1月2日からはGDNでもDoubleClickでもFlash広告が動作しなくなる,と発表した。

2015年8月には,Chrome 45から有効になるFlash関連の制限に関しての発表があった。ビデオなどの最重要コンテンツのみを実行する前に,そのWebページにFlashコンテンツがあるかどうかをブラウザが確認して,他のFlashコンテンツの動作をすべて阻止する,というものだ。

HTML5をデフォルトにするというGoogleの提案は,Flashコンテンツのブロックまでを含むものではない。“Flashコンテンツを常に実行する”という選択や,個々のサイトに対して設定を行なうことも可能である。

他のブラウザもGoogleに従って,Flashコンテンツを廃止する動きに出ている。

ブログ記事“Putting Users in Control of Flash”の中では,Microsoft Edgeのプリンシパルプログラムマネージャリーダを務めるJohn Hazen氏が,ユーザによる“Flashが消費するパワーとリソースのより詳細な管理”を可能にすること,Windows 10の年次アップデートで“Webページの中心ではないコンテンツをインテリジェントに自動停止する”機能がEdgeに提供されること,などを語っている。

“Flashから標準規格に移行しようとする開発者の障害となるものをすべて取り除くため,私たちはこれからも,W3Cでの作業を続けていきます”,と氏は述べている。

Mozillaも同じような意見を持っている。Firefoxエンジニアリング担当シニアマネージャのBenjamin Smedberg氏はInfoQに,“Flashは過去の技術であり,Webの未来ではないとMozillaは考えています”,と語った。

Smedberg氏によると,Mozillaですでに,Flashに対するWebの依存度を軽減するための“選択肢を調査”しているが,“既存のコンテンツを閲覧する必要のあるユーザのために”機能を残しているのだという。

Operaのエンジニアリング担当副社長であるKrystian Kolondra氏は,より強固な意見を持っている。

“Operaは常にオープンな標準を支持していますが,Flashがそれに該当しないことは明らかです。” 氏はInfoQにこのように述べて,HTML5が後継技術として確立しており,Operaは今後“Flashの使用を制限していく”予定である,としている。

AppleのSafariではすでに,Flashコンテンツに対して,“プラグインを有効にする”というユーザの明示的な選択が必要である。

 
 

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