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Agile2016のオープニングキーノート:Managing for Happiness

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原文(投稿日:2016/07/31)へのリンク

Jurgen Appelo氏はアメリカジョージア州アトランタで開催のAgile 2016カンファレンスでオープニングキーノートを務めた。タイトルはManaging for Happinessで、同タイトルで氏の最新書籍の概要となっている。

彼は講演の冒頭で、ほとんどとマネージャーは人々のやる気を扱う方法をわかっておらず、むしろ人々を機械のように管理しようとしていると述べた。そして働く人を励まし、動機づけするのに必要な7つの”銀の弾丸”を紹介した。

  1. 意味あるように作ること
  2. マネジメントを刷新すること
  3. 学びを加速させること
  4. 実験すること
  5. 遊び心を取り入れること
  6. ハピネスを育てること
  7. システムを管理すること

彼は1つずつについて例を示し、なぜ労働環境でこれらが役に立つのかを説明した。

続いて、チームの関与を深め、効果を高めるのに役立つ特定のプラクティスを最新書籍から紹介した。

  • コミュニケーションと理解を良くするパーソナルマップ。パーソナルマップとはチームメンバーが自身について描いたマインドマップで、他のチームメンバーからの質問に答える。多くの場合、洞察に富んだものになる。
  • 働く人に明確な境界で権限を与えるデリゲーションボードとデリゲーションポーカー。7つのデリゲーションのレベルがあり、なされるべき意思決定のタイプと、人々によって許容される意思決定権限のレベルをマネージャーが特定するのを助ける。理想的には見やすい情報ラジエータにして、デリゲーションルールについて誰でもわかるようにする。
  1. 知らせる - マネージャーは他の人からのインプットなしで意思決定する。ディスカッションは要求または想定されない
  2. 説得する - マネージャーは意思決定し、これが正しい判断であると他の人を納得させるため、意思決定プロセスを説明する
  3. 相談する - マネージャーは意思決定プロセスの検討に入れるためインプットを求める。決定は人々の意見を尊重する
  4. 合意する - 意思決定プロセスは関係のある全員とのディスカッションに基づく。グループの合意は意思決定に用いられる
  5. 助言する - マネージャーは自分の意見を述べるが、意思決定はマネージャーではなくチームによって行われる
  6. 審理する - マネージャーは意思決定を他の人に任せ、決定の知恵について納得できる説明を求める
  7. 委任する - 意思決定は他の人によって行われ、マネージャーは意思決定プロセスに何のインプットも持たない

A Delegation Board・/p>p

次に彼は、科学的な調査に裏付けられ、人々が働くのを幸せにできる、実際に幸せになる’Happinessのための12のステップ’を示した。結果としてやる気のある人々が続々と増えている。

  1. 誰かに感謝しよう。毎日同僚に感謝しよう
  2. 人に何かを与えよう。または他の人のために贈り物をあげられるようにしよう
  3. 助けが必要な誰かを手伝おう。または同僚とお互いに助け合えるようにしよう
  4. よく食べて、みんながおいしくて健康な食べ物を手に取れるようにしよう
  5. 定期的にエクササイズやトレーニングをして、自分の身体を気遣いやすくしよう
  6. よく休んで、十分な睡眠を取って、同僚が考えをリフレッシュできるようにしよう
  7. 新しいことを実験しよう。試してみよう。人々にありとあらゆる実験をさせよう
  8. ハイキングしよう。自然を楽しもう。人々をオフィスや都市から自由になれるようにしよう
  9. 人々がマインドフルなプラクティスを学んで採用するよう仲立ちしよう
  10. 社交的に、他の人と繋がろう。同僚がコネクションを作りやすくしよう
  11. ゴールに向かおう。人々が自分の目的を理解して実現するようにさせよう
  12. できるときはいつでも笑おう。ユーモアを解して、同僚を面白い活動に熱中させよう

今は亡きJean Tabaka氏に敬意を表した後、彼はさらに2つのツールについて説明した。

  • バリューストーリーとカルチャーブック - ストーリーを共有して文化を紡ぐ。彼は、表明されたものと現実に示されたものとで異なる価値を持つ組織もある中、表明された価値が実際の価値とはっきり一致する組織の例を示した。団結することにおいて自分の価値観に沿っている人々のストーリーを称賛することは、価値声明のリストを書いていくよりもはるかに強力である。
  • メリット・マネー - 実績に基づいて報酬を支払う。これは、多くの組織にある典型的なボーナスシステムの代替である。誰がどれくらいもらうかという決定をマネージャーが決めるより、ボーナスプールに比例する”メリットトークン”を、チームメンバーが互いに与え合う。同僚に認められることで、エンゲージメントとチームワークを増やす結果となった。また、いつボーナスが支払われるか予測できないようにすることを勧めた(Happy Mellyチームでは月に1回サイコロを転がし、その数が6だったらボーナスプールが支払われる)。

彼は最後に、失敗、実験、グッドプラクティス、そして、してしまった失敗、やってみた実験、うまくいったことから学ぶ価値についてのディスカッションで講演を終えた。キーとなるのは、学びを活用すること、そしてそれを将来のアクションに適用することである。

  

 

 
 

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