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GoogleがAPIマネジメント企業のApigeeを買収

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原文(投稿日:2016/09/17)へのリンク

9月8日、GoogleはGoogle Cloud Platform BlogでAPIマネジメントを提供するApigeeを買収する計画について発表した。ApigeeはApigee EdgeというAPIゲートウェイサービスで知られている。これは、API管理、運用、分析を提供するツールだ。

プレスリリースによれば、Apigeeは約6.35億ドルで買収され、取引は2016年末までに完了する予定であり、株主、当局の承認待ちだ。Googleのプレスリリースには、今回の買収の理由が書かれている。第一の理由は、Apigeeがコミュニティでよく知られたAPIマネジメントプロバイダーであり、既存顧客基盤がとてもしっかりしているということだ。また、GoogleはApigeeがAPIクラウドマネジメントの仕事について言及し、同社のソフトウェアのカスタマイズ性について特に注目し、このカスタマイズ性によってAPI開発者は素早く自分たちのソフトウェアを生み出すことができる。ゼロからインフラを作る必要がないからだ。

GoogleはNLP(自然言語処理)からチャーティングまで、ここ数ヶ月で複雑なAPIをたくさんリリースした。また、最近、ロードマップにさらなるAPIの追加と拡張を盛り込んだ。分析が人気になりデータサイエンスが伸びるに従って、最先端の処理の下にある複雑な処理へアクセスしたいというニーズが大きくなってきたのだ。その結果、今年になってIBMMicrosoftのような企業がたくさんの分析APIをリリースした。

複雑なAPIが増えるに従い、メンテナンスが大変になる。Googleのような莫大なデータを運用している大企業は、データの暗号化/復号化、コンプライアンス、ロールと権限、トラフィック管理などがすべてのAPIで適切に行われるようにしなければならない。しかし、ここに書いたのはAPI管理の基本的なレベルのことだ。分析、開発者のツーリング、特に複雑な重いデータを扱うAPIはそれ自体が複雑なサービスになり得る。API管理に特化したApigeeを買収することで、Googleは自分たちで基盤のメンテナンスやツーリングをすることなく、複雑な研究駆動のAPIをリリースすることに注力できる。

GoogleはEコマースクラウド管理会社であるOrbiteraを買収した。その数ヶ月前、Apigeeはクラウドプラットフォームを提供するPivotalとパートナーシップを結んでいる。このApigeeとPivotalの協力は、Apigeeが昨年、特別なハイブリッドクラウドAPI管理の開発とリリースに費やした上で生まれたものだ。市場にはいくつかのAPIマネジメントツーリングプラットフォームがあるが、GoogleはApigeeのクラウド開発での特別な働きに惹きつけられたのかもしれない。買収のプレスリリースでApigeeのCEOである、Chet Kapoor氏は同社のハイブリッドクラウドソフトウェアとGoogleのシナジーについて言及している。"クラウドコンピューティングの新しい時代に突入しました。企業はますますビジネス上重要なアプリケーションをクラウドで動かすようになっています。Googleはオープンなクラウドプロバイダーであり、ハイブリッドクラウド環境だけではなく、マルチクラウドの世界に向けて新しいソフトウェアを提供しようとしています"。Apigeeには、WalgreensやStaplesのような大きな顧客基盤をすでに持っている。この顧客基盤はGoogleのAPI Partner Ecosystemプログラムと連携する。このプログラムは企業顧客にAPI技術の実現可能性を証明することで、リリース前のAPIの早期導入を推進する。

プレスリリースでは、GoogleはApigeeとコンテナベースのオーケストレーションツールであるKubernetesとの統合が、開発者の速さと自主性を最大化する完全なプラットフォームを作成してきたことを強調している。GoogleはApigeeのサービスについて次のように書いている。"優れたAPIを提供することは、企業がしっかりとしたインターフェイス仕様を開発し公開することよりもはるかに広い領域です。優れたAPIはセキュリティを支援し、開発者が選んだ環境で作業ができるという自由を提供し、企業が安定したインターフェイスをAPIを利用するアプリやサービスに提供しつつ、継続的なサービスの革新ができるようにします"。Googleは、開発者がAPIや運用に注力しなくてもよくなるため、より多くの時間を自分たちが情熱を持っているソフトウェアの開発に割ける、としている。

 

 
 

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