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OracleがNetBeansをApache Foundationに提供

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原文(投稿日:2016/09/19)へのリンク

NetBeans Communityのブログに,OracleがApache Foundationに対して,NetBeansプラットフォームと IDE開発の委託を提案していることが発表された。プロジェクトのコミットメントである“管理モデルの開放”を再確認することが目的だという。

NetBeansは現在,提案(Proposal)としてApacheに提出されている。それが受け入れられればインキュベーションに入る予定だ。解決すべきおもな問題は,インフラストラクチャとライセンスの2つだ。インフラストラクチャについては,hg.netbeans.orgで管理されている30以上のリポジトリをMercurialからGitに移行する必要がある。メンタのひとりであるMark Struberg氏は,GitHubのインポートツールを使用して生成したGitリポジトリをクローンすれば,これは比較的容易に可能だと考えている。

本当に難しいのは法的な部分だ。NetBeansは巨大なプロジェクトであり,多くの依存関係を抱えている。現行のライセンスはCDDL + GPL v2にクラスパス例外を加えたものだ。これらをすべてApache License 2に移行する必要がある,とOracleでNetBeansのプロダクトマネージャを務めるGeertjan Wielenga氏は述べている。このプロセスでは,プラットフォームが使用しているすべての依存ライブラリについてライセンスを確認する必要がある。さらにその中の200件については,それらが本当に必要なのか,AL2への移行が可能なのかを判断しなくてはならない。Apacheが受け入れていないGPLライセンスのものが含まれているからだ。

Apacheが使用する強力なガバナンスモデルと独立性は,NetBeansにとって朗報と言えるものであり,将来的なプロジェクトの成功を担保するには十分なものだ。初期のコミッタリストには60名以上が含まれている。Apache移行に対する支持を表明しているJames Gosling氏もそのひとりだが,約半数はOracleの社員だ。Oracleが彼らのサポートを打ち切った場合はどうなるのだろうか?

NetBeansがOpenOfficeの二の舞いになるのではないか,という懸念を表明するものもある。OpenOfficeはOracleからApache Foundationに寄贈されたものの,ほとんど開発が進まず,大多数の注目はOpenOfficeのフォークであるLibreOfficeに移っている。ディスカッションリスト上では,NetBeansチャンピオンでメンタのBertrand Delacretaz氏が,“Twitterの言うことに心配”する必要はない,新たなガバナンスモデルが多くの人々のコントリビューションを促進し,“Oracleへの依存を軽減”できるだろう,とコメントしている。プロジェクトが上昇するか,終末に向かうのかは,時が経てば分かるはずだ。

NetBeansによると,同IDEには現在,世界中に150万の活発な開発者がおり,NASA, NATO, Boing, Airbusといった企業で採用されるとともに,さまざまな学校や大学で教育に使用されている。NetBeansはJavaで記述されたクロスプラットフォームIDEである。おもなターゲットはJavaだが,他にもHTML5やPHP, C/C++など,いくつかのプログラム言語をサポートしている。

 
 

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