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Phantom.jsのメンテナー、プロジェクトの将来に疑問を呈し、その座を降りる

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原文(投稿日:2017/04/17)へのリンク

人気のあるヘッドレスのブラウザテスティングフレームワークPhantom.jsのメンテナーであるVitaly Slobodin氏が、プロジェクトの将来に疑問を呈して、タオルを投げることを決めた。

Slobodin氏の投稿によると、Chrome 59でヘッドレスブラウジングが可能になったことで、自分にとってPhantom.jsの開発を続ける理由がなくなったという。

ヘッドレスという特徴から、Phantom.jsはWebサイトの自動テストでよく使われている。これはWebKitをベースとしており、DOM操作やスクリーンショット撮影など様々なタスクが行える。

GoogleはChrome 59で同様の機能を提供しており、これは開発者によって広く採用される可能性がある。Paul Irish氏はPhantom.jsチームにコンタクトして、ランタイムターゲットとしてChromiumを使うことに興味があるか確かめた。しかし、Slobodin氏は「PhantomJSはQtとQtWebKitに大きく依存しています。Chromeを新しいランタイムとして採用するのは容易ではありません」と答えた。そして、「そのためのリソースもありません。Chromiumのコードベースは、私たちの現在のコードツリーよりもはるかに複雑で巨大です」と付け加えた。

PhantomJSの作者であるAriya Hidayat氏は、Chromium上のPhantomJSに期待しているようだ。

最終的に、PhantomJSにとって非常に優れたバックエンドになる可能性があると確信しています。独自エンジンをバンドルするとして、PhantomJSがもとの形(開始時はQtWebKitを利用する単純なアプリでした)に戻るのは興味深いことです。他のエンジン(例えばGeckoやEdge)が同様のライブラリを提供するようになって、PhantomJSユーザーがエンジンを切り替えられるようになると、さらに良いでしょう。

GitHubのコントリビューションを見ると、Slobodin氏がPhantomJSのメイン開発者を引き継いだのは2015年半ばのようだ。Hidayat氏のコントリビューションの多くは、それ以前に行われたものだ。PhantomJSを継続するには、アクティブな開発を引き継ぐ人を見つける必要があるだろう。それについて、Hidayat氏は楽観的だ。彼はInfoQとのインタビューで、プロジェクトは継続するだろうと語っている。

Vitaly氏はここ数年、素晴らしい仕事をしてきました。私たちは状況に対処するだけです。幸運なことに(既存のコントリビューターの)何人かが、また新しいコントリビューターも、Vitaly氏のハードワークを続けてくれるでしょう。

誰が引き継いだとしても、大きな課題を譲り受けることになる。本記事の執筆時点で、PhantomJSにはオープンイシューが1,801件ある。

Phantomiumというほとんど空っぽのGitHubリポジトリが、Slobodin氏の次の動きを暗示しているようだ。それについて、彼は「Chromeを用いた(同じAPIを持つ)まったく新しいプロジェクト」として実装したPhantomJSだと説明している

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