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GoogleがCloud Machine Learning APIのアップデートを発表

原文(投稿日:2017/04/10)へのリンク

Googleは最近、Google Cloud Next ConferenceでCloud Machine Learning APIのアップデートを発表した。これには、画像や動画、スピーチ、自然言語、翻訳、求人検索の領域のAPIが含まれている。同社は顧客が構造家されていないデータを見聞き、理解することができる機械学習アプリケーションを開発できるようにする。商品のおすすめ、医療画像分析、不正検出のようなユースケースを支援するつもりだ。

Google Cloud AI and Machine Learningのチーフサイエンティストを務めるFei-Fei Li氏によれば、Cloud MLとその他のAPIには以下が含まれている。

  • Cloud Datalab
  • Cloud Video Intelligence
  • Cloud Vision
  • Cloud Jobs

GAになったCloud Machine Learning Engineは企業が独自のモデルをクラウド上で訓練しプロダクション環境にデプロイできる。これは、カスタムのTensorFlowベースの機械学習モデルを構築するためのマネージドなサービスだ。Google Cloud Platformのデータ分析パイプラインと統合されており、このパイプラインにはデータの処理(Cloud Dataflow)、データサイエンスのワークフロー(Cloud Datalab)、SQLの分析(Google BigQuery)が含まれている。

Googleのチームは技術パートナーと協業することで彼らのソリューションをCloud Machine Learning Engineへ配置している。SpringMLはこのプラットフォームを使ってエンドユーザー向けのリアルタイム分析を提供している。SparkCognitionもゼロデイ攻撃を特定し防ぐためにこのプラットフォームを使っている。

Cloud DatalabもGAになった。これは、開発者やデータサイエンティストがBigQueryやCloud Storage、ローカルのストレージのデータを探索、分析、視覚化するためのインタラクティブなデータサイエンスワークフローツールだ。典型的な機械学習開発のライフサイクルで活用できる。モデルのプロトタイプをローカルに保存した小さなデータセットで開発し、クラウドで完全なデータセットを使ってモデルを訓練するというライフサイクルだ。新しいリリースでは、TensorFlowとScikit-learnをサポートした。Cloud DataflowやCloud Dataprocを用いたApache Sparkでのバッチとストリーム処理もサポートしている。

Cloud Video Intelligence APIはディープラーニングのモデル(TensorFlowで開発した)を使い、YouTubeのようなメディアプラットフォームで利用されている。このAPIは映像の中の情報を提供し、開発者はこの情報を使って動画を検索、発見できる。"犬" "花" "人間"というような名詞や"走る" "泳ぐ" "飛ぶ"といった動詞も検索条件にできる。また、このような情報が動画のどの時点で出現するかという文脈も提供する。

このAPIは現時点ではプライベートベータ。メディア企業やコンシューマ向けの技術企業に提供され、動画のような構造化されていないデータからインサイトを得るために活用される。

今回の発表には、Cloud Vision API バージョン1.1も含まれている。これは、機械学習モデルを使って(REST API経由で)画像を理解するのを手助けする。画像を分類し、物体や顔を検知し、画像内の文字を見つける。画像カタログのメタデータ作成、不快な画像の制限、画像感情分析を使ったマーケティングシナリオの開発といったユースケースが考えられる。Realtor.comはこのCloud Vision APIを使って顧客が自宅の写真をスマートフォンで撮影することで資産の情報を簡単に把握できるようにしている。

Cloud Jobs APIは機械学習を使って求人検索機能を持つ転職サイトを支援する。新しい機能の一つがCommute Searchだ。これは、望ましい通勤時間と交通手段をベースに関連する求人を見つける。機械学習で職種名や職務内容、スキルなどの異なる属性を理解し、分類と関係モデルをベースにして、求人と求職者の好みをマッチさせる。

また、GoogleはGoogle CloudプラットフォームにKaggleを追加した。Kaggleは世界最大のデータサイエンティストのコミュニティであり、機械学習やデータ分析の最新の動向を探索、分析、理解するのに使われる。

 

 
 

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