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IoTのためのエッジコンピューティングを可能とするLinux FoundationのEdgeX Foundry

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原文(投稿日:2017/05/04)へのリンク

Linux Foundationは、EdgeX Foundryを立ち上げた。これはIoTコンピューティングと相互運用可能なコンポーネントのエコシステムのためのオープンなフレームワークを構築することを目的とした新しいプロジェクトである。

EdgeX Foundryはエッジコンピューティングのモデルの促進を目的としている。このモデルでは、デバイスは自身のデータを直接クラウドに送信するのではなく、処理と解析のためにローカルのゲートウェイ装置に依存する。この手法の主な長所は遅延とネットワーク通信量の削減、及びセキュリティの改善である。このことは、電力、スマートな信号等の、クラウドのコンポーネントを厳密には必要としない産業用アプリケーションに対して特別な意味があると考えられている。また、多数の装置のデータをクラウドに送信する前にローカルに収集する、より一般的なアプリケーションのためのものでもある。

発表によると、Dellが自身のFuse frameworkのソースコードをコントリビュートすることによりプロジェクトのきっかけを作る。このフレームワークは1ダース以上のマイクロサービスと12万5000行以上のコードから構成され、Apache 2.0でライセンスされる。このプロジェクトは他のメンバーからのソースのコントリビューションも受ける予定であり、これらは現在でも50の企業から構成されている。これらにはAMD、Ubuntu、Canonical、VMWareなどが含まれるが、どのような組織はになるかはまだ定かではない。

InfoQはLinux FoundationのIoTに関するディレクターであるPhilip DesAutels氏にインタビューを行なった。

このソースコードが開発者に対して公開されるのはいつでしょうか?フレームワークのどの部分が最初に利用可能となり、次はどこになるでしょうか?

Philip DesAutels氏: コードはEdgeXとしてリリースされ、5月末かそれまでには公開されます。これは12万5000行のコードについて、大規模にコード変換が行われており、FUSEからEdgeXに名前空間をリネームする作業に取り組んでいるからです。もし企業がこれらの作業の前にアクセスしたいのであれば、ある単純なプロセスを踏むことに可能となります。1ダースほどの企業が既に行なっています。簡潔にいうと、このコードは変更中であり、リリースするために少し変更するつもりです。

フレームワークが開発者に提供する機能の概要を教えて頂けますか?

Philip DesAutels氏: これを理解する最も良い方法は、私たちが作成したアーキテクチャに関するスライドを見ることです。

私たちは4つのコアとなるAPIを通じて統合したフレームワークを提供していきます。つまり、セキュリティ、管理、装置とサービスです。EdgeXに参加・サポートする企業のエコシステムは、EdgeXのプラットフォーム(実装)を構築するために集結する実際のサービスを提供します。それにより、EdgeXは参照実装として提供されるサンプルのデバイスサービス、サポートサービス、管理ツール等を出荷します。また、オープンソースへの努力の一環として、EdgeX Foundryのコミュニティがこれらのいくつかを時と共に製品に出荷可能なレベルに高めることを期待しています。

EdgeXは単一のまとまりのあるAPIを提供するのでしょうか? それともいくつかの疎結合のコンポーネントの集合体になるのでしょうか?

DesAutels氏: EdgeXは、疎結合なコンポーネントがまとまりのある統一された方法で互いにやりとりができるような、4つのAPIを統合してフレームワークとしたコアとなるバスを提供します。

EdgeXが後押しするソリューションの典型的なアーキテクチャはどのようなものになるのでしょうか。

DesAutels氏: 最も単純な実装においては、単一のゲートウェイデバイスがEdgeXコアを実行して他のデバイスの集合がこれを取り巻き、管理サービスとセキュリティサービスと同様にエクスポートサービスをサポートします。このゲートウェイデバイスがエッジにおける処理ノードとなり、クラウドに接続する前のインタラクティブな処理のために結合された複数のデバイスやセンサー、機械等とやりとりします。

どのドメインに対してEdge-Xベースのソリューションを届けることを思い描いているのでしょうか? EdgeXが適する典型的な要件は何でしょう?

DesAutels氏: コミュニティはEdgeXフレームワークにより、基本的なインストール時のフットプリントを小さくすることで、応用可能性の面で素晴らしい柔軟性を提供することを狙っています。フレキシブルな設計と巨大で成長するエコシステムにより、産業界から公共インフラ、エンタープライズやコンシューマーに至るまで、幅広い応用ドメインが出てくることを強く期待しています。

相互接続されたIoTデバイス群を構築するための標準プラットフォームを提供しようとする試みは、このLinux Foundationの主導が初めてではない。以前の例としては、CiscoなどによるiOxプラットフォーム、Pacific Northwest National Laboratory (PNNL)によるAndroidベースのリファレンスプラットフォームであるKaval、欧州電気通信標準機構のMEC標準を含む。EdgeX Foundryがより成功するかどうかは継続して確認する余地がある。

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