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Babylon.js 3.0がリリース、WebGL 2をサポート

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原文(投稿日:2017/07/20)へのリンク

MicrosoftはBabylon.js v3.0をリリースした。同社のJavaScript 3Dおよびゲームエンジンの最新かつ最も完成度の高いバージョンだ。

これを支えるRAW技術であるWebGLは、“WebページからGPUへの対話 — すなわち、ハードウェアアクセレーションを使った3Dコンテントのレンダリングを可能にするテクノロジ”だ、と独立系ゲーム開発者のAndy Hall氏は説明している。

技術的にはWebGLを直接プログラムすることも可能だが、多くの開発者は“面倒で詳細な処理”をBabylon.jsのような3Dエンジンに任せている、とHall氏は言う。3Dの用途というとゲーム開発を連想することが多いが、ブラウザを選ばない3Dインタラクション環境の実現はそれ以上の可能性を広げるものだ。例えばMicrosoftでは、Xboxコントローラをカスタマイズ可能なXbox Design Labの実現にBabylonを使用している。

リリースを発表したブログ記事には、BabylonのプリンシパルプログラムマネージャであるDavid Catuhe氏が、バージョン3は“Babylon.jsとして過去最大のバージョン”であると記している。

Babylon v3は、WebGL 2が利用可能であればそれをサポートすることで、フレームワークを最新の状態に保っている。現時点でWeb GL 1はすべてのブラウザでサポートされているが、WebGL 2のサポートはまだ開発中のブラウザがほとんどだ。さらにWebVR 1.1もサポートされているので、間もなく登場するWindows Mixed Realityヘッドセットの利用も可能になる。

物理ベースのレンダリングを行なうBabylonコンポーネントであるPBRMaterialが書き直されて、派手なデモがいくつか用意されている。ブラウザ上のコードエディタを使った操作が可能なplayground、WebGLのトラブルシュートを支援するSpector.jsなど、開発者用のツールも強力だ。

Babylonは、拡大するWebGLフレームワーク分野における有力な候補のひとつである。3Dエンジンとして有名なものにthree.jsがあるが、Babylonにはゲームエンジンとしての性格がより強い。Hall氏はHacker Newsに、2年前にthree.jsから乗り換えた経緯について書いている

Babylonには小規模かつアクティブな開発者チームがあります(報告したバグが翌日の夜間ビルドで修正されていた、ということが何度もありました)から、支援を受けたり、バグを修正してもらうのに苦労することはありません。three.jsはBabylonより多くの開発者が従事ないし利用していますが、裏を返すとそれは、エキスパートの揃う優れたフォーラムなどを見つけなければ支援を得るのが難しい、ということでもあります。もうひとつの大きな違いとしては、Babylonはボーンアニメーションやオーディオトリガといったサブシステムを内蔵していることから、“3Dエンジン”というよりも“ゲームエンジン”の要素が多い点があげられます。

詳細に関しては、www.babylonjs.comあるいはGitHubリポジトリを参照して頂きたい。

 
 

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