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オラクルがJava EEのオープンソースファウンデーションへの移行を計画している

原文(投稿日:2017/08/22)へのリンク

オラクルはJava EEプラットフォームの進行中の開発とその主導権をオープンソースファウンデーションへ移行する計画をしている。移行は次のリリースであるJava EE 8のあと、この夏となる。企業としてJava EE標準に準拠したWebLogicサーバのサポートは続けると言っている。

Java EEコミュニティに対してのブログ投稿において、オラクルのJava EEエヴァンジェリストであるDavid Delabassee氏はオープンソースファウンデーションへのプラットフォーム移行は運営プロセスを変更しよりアジャイルなプロセスやより柔軟なライセンスといったものから恩恵を受けるための手段であると言った。これらは他のオープンソースコミュニティと比べたときにJava EE開発に不足していると見られていた領域である。移行には互換性テストと参照実装も含まれるだろう。

ここ数年、オラクルはJava EEの管理のことで批判を受けてきた。たとえばオラクルに対してもっとプラットフォームにコミットメントを示してほしいと呼びかけるオンラインの嘆願があった。嘆願の背後にあったグループはJava EEガーディアンズである。オラクルがそこに対する関心をなくしたように見えた、2016年にプラットフォームを守り啓蒙するために結成した。そのメンバーリストにはJavaコミュニティの指導者が多く含まれている。("Javaの父"である)James Gosling氏も含まれている。

当然オラクルの告知に対するJava EEガーディアンズからのコメントは大いに好意的なものだった。グループ創設者の1人であるReza Rahman氏はInfoQにこう語った。

「私はこれが心から感謝すべきとてもすばらしい動きであると確信しています。Javaのエコシステム全体に対する、いえおそらく世界的なITに対してさえ根本的で前途有望な変更です。より開かれたJavaへの重大な一歩を表しています。」

続けて彼はベンダー(とくにオラクル)と連携すること、そして完全に開かれているJava EEとなるための正しい道についてより主張していくことは、現在コミュニティの役割であることを強調した。

Ryan Cuprak氏は、Java EEガーディアンズの1人であるが、彼もまたこの告知を歓迎している。しかし注意も加えている。オラクルが身を引いた今、ビジョンとロードマップを提供するのは誰なのかということ、そしてJCPや既存の管理モデルに影響を与えるものが何かということが大きな関心ごとであると彼はInfoQに話した。

IBMもこの動きを歓迎し、Ian Robbins氏はこのこととマイクロプロファイルの構想を結びつけている

「IBMはごく初期からのプラットフォーム仕様の共同制作者かつ実装者の1つであることを誇りに思っています。今年のJava EE 8の完成に続き、進行中の開発がオープンファンデーションへ向かう時期にJava EEが進んでいることを喜んでいます。

今年の初め、私はオープンコミュニティでのマイクロサービスのためにエンタープライズJavaのモダン化周辺のイノベーションを先導する目的のものであるEclipseマイクロプロファイルプロジェクトの作成について書きました。私がとくに喜んでいるのは、マイクロプロファイルコミュニティのメンバーとして、同じ方向でJava EEのこの動きを見れることなのです。」

別の投稿で、オラクルはJava EEの商用サーバであるWebLogcのサポートを続けることと、他のPaasやSaaSが提供するものと同様にOracle Cloud Java Cloud Serviceにおいてその利用を続けるという約束を確認した。Java EEに関する限りは、この企業は顧客や開発者、消費者、技術へのコントリビュータ、パートナー、ライセンシーへの進行中の約束を守るという意図と、既存のJava EE実装とJava EE 8の将来の実装のサポートを継続するであろうことを述べている。しかし、このリリースを超えてプラットフォームの進化に参加し続ける間に、彼らがもはやリーダーシップの役割は果たさなくなるだろう。オラクルの計画はコミュニティやライセンシー、候補者となるいくつかのファウンデーションとプラットフォームが今後進む方向性を決定するための対話に入ることである。

主な議題は今どのオープンソースファウンデーションがJava EEにとってもっともよい場所なのかということだ。Reza Rahman氏の非公式な投票ではコミュニティがApache Software Foundationを明らかに好んでいることを示唆している。

 
 

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