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Microsoft、クラウドデータインポートの新オプションを導入

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原文(投稿日:2017/10/19)へのリンク

Microsoft Igniteカンファレンスで、Microsoftは大量のデータをクラウドに移す新たなオプションのパブリックプレビューを発表した。Microsoft Azure Data Boxは、デバイスにデータを移して、データセンターに直接送れる手段を提供する。

この堅牢で耐タンパー性のあるボックスは、約100TBまでのデータをサポートし、すぐにデータを入れられる状態で顧客に送られる。デバイスはSMBやCIFSといった標準のNASプロトコルをサポートしており、ネットワークに接続することができる。そして、256ビットのAES暗号化でデータを保護する。データセンターにデータがコピーされると、Microsoftは安全にデータを消去する。送りやすいよう、デバイスには返送用のラベルとして使えるE Inkディスプレイが備わっている。

これまで、Microsoft Azureデータセンターにデータを移すオプションとしては、ISPと連携して堅牢な接続を短期間使用する法要や、Microsoft ExpressRouteなどを使ってMicrosoft Azureに永続的な接続を作成する方法があった。

また別の方法として、標準的なハードディスクに情報をコピーしてMicrosoftに送り、選択したデータセンターのMicrosoft Azureストレージアカウントにデータを読み込むという方法もあった。

これらのオプションはかなりの間利用可能になっており、顧客はデータ、バックアップ、仮想マシンイメージを移すために使ってきた。そして、遅かったり気まぐれなインターネット接続を使わなくても、クラウドにデータを移す仕組みを提供してきた。

今回のパブリックプレビューの前に、複数の顧客がAzure Data Boxをテストしており、すでにVeeam、Commvault、Veritasなどのパートナーがそれを利用してバックアップとデータ管理サービスを行うソリューションを提供している。

データをクラウドに移すためのデバイスを提供しているのは、Microsoftだけではない。Amazonには以前からSnowballデバイスがあり、50TBもしくは80TBのデータをサポートしてきた。Azure Data Boxと同様、256ビットの暗号化、安全な消去をサポートし、E Inkディスプレイによる出荷ラベルも備えている。また、Amazonには、100TBをサポートすることができ、デバイス上である程度のローカル計算を提供するもの (Snowball Edge) や、膨大なデータ向けの100PBまで扱える輸送コンテナ (Snowmobile) もある。

高速インターネット接続ではなく、デバイスを使って大量のデータを移すことについて、Barb Darrow氏はFortuneにこう書いている

たとえば、Snowmobileが登場したとき、Amazonは、移動時間を除いて、100PBのデータを数週間でAmazonサーバーに移せると言いました。あまり高速に聞こえないかもしれませんが、同じ量の情報を1Gbpsの単一回線で移すとしたら20年はかかるでしょう。

Googleも最近、独自のデバイス、Google Transfer Applianceのパブリックベータを導入した。デバイスには2つのバージョンがあり、ひとつは100TBまで、もうひとつは480TBまでサポートする。デバイスはラックマウント可能で、圧縮をサポートすることで、大きい方のデバイスで合計1PBほどまで扱える。

Microsoftは、Azure Data Boxのテストを助け、フィードバックしてくれる顧客を求めている。現在のところ、これは米国内でのみ使えて、Microsoft Azure Portal経由で注文できる。ポータルでは、返送後のデバイスの追跡やデータ読み込み進捗モニタリングに役立つ情報も提供する。

 
 

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