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WebAssemblyがすべてのブラウザでサポートされる

原文(投稿日:2017/12/01)へのリンク

Safariの9月19日のリリースとEdgeの10月31日のリリースで、AppleとMicrosoftは自身のブラウザの製品版でWebAssemblyをサポートした。彼らがGoogleとMozillaに加わったことで、4つのブラウザすべてで、wasmバイナリ形式にコンパイルしたコードを実行できるようになった。

Safariのバージョン11とEdgeのバージョン16で、WebAssemblyの最初のバージョンがサポートされる。Firefoxは3月7日にリリースしたバージョン52で、主要なブラウザとして初めてWebAssemblyのサポートをリリースした。Chromeもすぐさま、3月9日にリリースしたバージョン57でWebAssemblyをサポートした。ツールの大きな改善によって、開発者はwasmバイナリ形式を使ったコードを配布できるようになり、大多数のエンドユーザーに対応できると期待している。

主要なブラウザベンダーが2017年3月31日にバージョン1に関する仕様に合意して以来、WebAssemblyは長い道のりを歩んできた。これですべてのブラウザで実装されるようになるとともに、そのコンパイラツールチェーンも成熟してきており、WebAssemblyをwebpackのような標準のWeb開発ツールに統合する取り組みも進んでいる。

webassembly.orgはWebAssemblyをコンパイルするツールチェーンとして、Emscriptenを推奨している。簡単に始められる開発者向けガイドと、MDNにある詳細なドキュメントを読むことができる。このツールチェーンは、現在のところ、まずLLVMバイトコードにコンパイルして、それをasm.jsに変換し、そこからWebAssembly binary toolkitを使って構築されたasm2wasmコンパイルツールを使用することで、C、C++、Rustをコンパイルすることが可能だ。wasmバックエンド経由の純粋なLLVMコンパイルのサポートも進行中で、成熟してきている。Rustはそれを導入する最初の言語で、11月20日にそのプルリクエストがマージされた

従来のWeb開発ツールにおいても急速に前進している。WebpackはMozillaからの助成金を受けて、WebAssemblyをwebpackのファーストクラス・モジュールタイプにしようとしている。これにより実際のプロダクション環境への統合をはるかに簡単にすることで、WebAssemblyの採用を加速できるとwebpackチームは考えている。webpackコアチームのSean Larkin氏は、次のように語っている。

開発者、ビジネス、企業が自らのプロダクション環境にシームレスに導入できない限り、WebAssemblyは進歩、繁栄、進化できません。webpackはWebAssemblyをもっとアクセスしやすくし、広く普及させるための入れ物になると思っています。

ツールチェーンとサポートの改善により、さまざまなドメインで、WebAssemblyの導入が急速に進んでいる。Mozillaは最近の発表で、幅広いwasmサポートを祝い、コンピュータビジョンから言語検出まで、あらゆるドメインに広がる各種プロジェクトについて紹介した。MozillaのエンジニアLuke Wagner氏は、次のように語った。

今や、あらゆる種類の新規プロジェクトで、WebAssemblyを使っている人を見かけます。したがって、いつかWeb上でほとんどのアプリケーションを動かせるようになり、まるでローカルPCで動かしているように実行できる見込みがあります。

 
 

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