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2017年にRustが達成したこと

原文(投稿日:2017/12/26)へのリンク

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2017年のRustの開発は、ツーリングやライブラリエコシステム、相互運用性など、共通のテーマを持つ多くの分野に重点が置かれていた。そのテーマとは生産性の向上であり、特にこの言語を始めて使用する人たちに対するものだ – RustコアチームのメンバであるAaron Turon氏は、このように述べている。

学習曲線

2017年は、Rustの学習曲線を低減するために、Rustコミュニティが多大な努力を払った年だった。“The Rust Programming Language”、“Programming Rust”、“Rust in Action”といった一連の書籍の出版もこの中に含まれる。それと同時に、所有権、モジュール、トレイトシステムなど、いくつかの分野における言語の洗練されていない部分を解消すべく、多数のRFCが議論され、実装が行われた。

ツーリング

ツーリングの面では、現在の状態をタイプチェックするために必要な最小限の処理を行なうcheckサブコマンドを新たにCargoに導入することによって、編集-コンパイルサイクルの改善が図られた。編集-コンパイルサイクルの改善という意味では、さらに重要なのがインクリメンタルコンパイルである。来年2月のRust 1.24では、ついにこれが利用可能になる。次図が示すように、インクリメンタルコンパイルには50パーセント以上のスピードアップが見込まれている。この数値は、今年1年間でさらに改善される見込みである。

2017年、RustはIntelliJ IDEA、CLion、WebStormなど、JetBrainsのIDEで公式にサポートされるようになった。また、Visual Studio CodeやVisual Studio、AtomといったライトウェイトなIDEをサポートするため、Rust Language Server(RLS)が導入された。2018年始めに予定されている1.0リリースでは、コード補完、参照検索、定義へのジャンプといった一般的なIDE機能が提供される予定だ。

ライブラリエコシステム

言語のライブラリエコシステムは、その生産性の鍵を握る存在である。サーバ側ソフトウェアの開発用に、フィーチャ、非同期処理ジェネレータといった堅牢なライブラリや、RocketGothamなどのWebフレームワークを提供すべく、多くの開発作業が行なわれている。それに関連して、重要なタスクを1.0レベルのクレートを使って確実に実施するための活動がLibzBlitzである。これは、結果をトラッキングシステムにフィードバックする多数のクレートを集合的にレビューするものだ。Turon氏によると、レビューしたクレートすべてではないが、大部分は1.0に到達しており、残りもそれに非常に近い状態にあるということだ。

さらに2017年には、Creats.ioのカテゴリ数が増えるとともに、過去90日間のダウンロード数の順に表示されるようになり、開発者が特定の目的に適したクレートを容易に見つけられるようになった。

最後にTuron氏は、2018年のRustのロードマップが近く定義されると述べている。InfoQはそのプロセスに関して、タイムリーなレポートを提供する予定である。

 
 

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