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継続的改善のためのデータ駆動思考

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組織は、継続的に改善するために、パフォーマンスを計測し、ビジネスの成果に行動を結びつける客観的な方法が必要だ。Avvoでは、自律的なチームモデルとふりかえりを実践し、データ駆動決定フレームワークを使う。このフレームワークは、継続的に改善するために、人々がよりよい決定と提案をするのに役立つ。

AvvoのCTOであるKevin Goldsmith氏は、QCon London 2018において、継続的改善の文化を築くことについて話をした。InfoQは、Q&A、プレゼンテーション、サマリ、記事により、このカンファレンスを取材している。

InfoQはGoldsmith氏をインタビューし、継続的改善の文化はどのようなものか、継続的改善の基礎を築くために何をしたのか、アジャイルのふりかえりとデータ駆動思考をどのように適合させたか、そして、自立したチームと義務をどのように両立したかを聞いた。

InfoQ:なぜ文化に取り組み始めたのですか? きっかけは何ですか?

Kevin Goldsmith氏:Spotifyでの経験によって、慎重にエンジニアリング文化を築くことは価値があると教えられました。私がAvvoに来た時、エンジニアリング文化は組織的に進化していました。その文化には有益な点もありましたが、弱さもありました。納品に注目しておらず、個人的なやりとりはあまりないモデルでした。納品と組織の士気を改善するには、私たちがよりよい文化を作ることに投資する必要があることは、はっきりしていました。

InfoQ:継続的改善の文化は、どのようなものですか?

Goldsmith氏:「現状維持」や「ここではそうやっているから」ということがない文化です。人々は、自分の仕事をする時に、よりよいやり方を見つけるように励まされます。私たちは、新しいアプローチを試すことを許されています。もし、そのアプローチがうまくいったら、取り入れます。私たちは、人々に自分の仕事だけにオーナシップを与えるのではなく、組織やプロセスにも与えています。この例の1つは、旅行チーム構造です。私たちは、既存のチームモデルが、チームの各個人にはうまくいっていないことを知っていましたが、それを直す「許可」がありませんでした。新しい文化に向かい、製品とエンジニアリングのチームメンバによるこの特別なグループは、新しいチーム構造を設計するために協力しました。旅行チームは、今では私たちの組織モデルです。

InfoQ:継続的改善の基礎を築くために何をしましたか?

Goldsmith氏:複合的な要素のしっかりとした基礎を作ることに伴う精一杯の努力をしました。まず、会社の戦略と優先順位を明確にするためのフレームワークを作りました。人々がよい提案をするには、会社のビジネス内容を理解する必要があります。私たちは、それから、人々のよりよい決定と提案を助ける、データ駆動決定フレームワークを作りました。私たちは、(数ある中で)実験の範囲を狭める自律チームモデルを考案しました。そして、最後に、普通のアジャイルチームが実践する以上のふりかえりのプラクティスを確立しました。個人的判断を避けて、実験結果を調査する方法を促して、示しました。このふりかえりは、私たちが自分たちの失敗と成功から学ぶのに役立ちます。

InfoQ:アジャイルのふりかえりは、どのように適合させましたか?

Goldsmith氏:ふりかえりは、継続改善の文化に必要不可欠です。どの変更からでも何かを学べます。非難のない評価と実験の結果を理解することがなければ、失敗を繰り返すことに縛られ、成功を再び体験できないでしょう。

InfoQ:どうやって改善にデータ駆動思考を適用しましたか?

Goldsmith氏:創造的な環境では、力強い川の水のようにアイデアが流れます。たくさんの選択の中で、どのように最善策を決定できますか? 決定の基礎となる意見を持っているだけでは、一番声の大きい(または、もっとも給料の高い)人が選びます。データは、意思決定を民主的にします。データは、選択肢と可能性のある結果を明確にします。私たちは、トヨタA3形式とSpotifyのDIBBに影響を受けた、データ駆動意思決定ワークシートを作成しました。

最近、私は、データインフラストラクチャにしたいと思っている変更について、Avvoの製品主任と話していました。その変更は、データエンジニアの努力が必要で、データエンジニアは製品チームのサポートから外れなければなりませんでした。彼は、決定ワークシートがどこにあるのか、私に尋ねました。私は、まだワークシートを作成していませんでした。そのワークシートを記入している時に、私は、自分がしたいと思っていた変更は、会社によい投資利益率を与えないことを示すデータを見つけました。私は、これはよくないアイデアだと悟りました。

DIBB、データ/洞察/確信/予想のコンセプトと、Spotifyが継続的改善のためにそれらをどのように使ったかは、Spotifyは失敗が得意でありたいという記事で述べられています。

InfoQ:自律チームと義務は、どのように両立しますか?

Goldsmith氏:自律チームと義務は、自動的に両立するものではありません。チームが結果に責任があると感じるように、構造を形成する必要があります。組織は、チームのパフォーマンスを測定し、自分たちの行動をビジネスの結果に結びつける客観的な方法が必要です。この客観的な基準がなければ、自律チームは、義務の感覚を失うかもしれません。チームは、ビジネスにとって自分たちの作業に価値があることを理解しません。大規模組織で同意した客観的な基準によって、自分たちの仕事を妨害されることなく、チームが作り出している価値の中に、会社のリーダーシップが見えるようになります。

 
 

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