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Deno: Node.jsのオリジナルの作者によるセキュアなV8 TypeScriptランタイム

原文(投稿日:2018/12/26)へのリンク

Denoは、Node.jsのオリジナルの作者であるRyan Dahl氏が、Node.jsにおける彼の後悔と課題を解決するために、サーバーサイドJavaScriptランタイムを再考したものだ。

Node.jsは非常に広く使われているサーバーサイドおよびコマンドラインJavaScriptランタイムだ。広く普及しているため、互換性を壊さずにNode.js内で変更できることには限りがある。

Dahl氏は数年前にNode.jsおよびJavaScriptを離れたが、機械学習への関心が高まり、JavaScriptエコシステムに戻ってきた。Dahl氏は2009年のJSConf.euで最初にNode.jsを発表した。そして今年、彼はJSConf.euに戻ってきて、Node.jsでの後悔について語り、それらを解決する初期の試みとしてDenoを紹介した

Dahl氏はNode.jsのいくつかの重要な領域について後悔しているという。そこには、非同期パターンを提供するのにPromiseにこだわらなかったこと、全体的なNode.jsのセキュリティアーキテクチャ、内部ビルドシステム、パッケージ管理、モジュールの取り扱いが含まれている。

Node.jsの成功と人気にもかかわらず、これらの批判は目新しいものではない。こうしたアプローチに代わるものを入れようと、数多くの取り組みがなされてきたが、core Node.jsチームからの抵抗にあってきた。Promiseとモジュールは言語標準に導入されたため、Node.js内で変わってきたが、Node.jsの内部処理は今でもその全機能を活用できていない。

DenoはセキュアなV8ランタイムエンジンに、コードの正確性を高める基盤としてTypeScriptを、そしてDeno実行ファイルに組み込まれたTypescriptコンパイラを与える。

そして、JavaScriptセキュリティサンドボックスをより有効に活用し、モジュールとビルドシステムを簡素化するように努めている。

Dahl氏を批判する人は、彼の話ではNode.jsのいくつかの課題が言及されなかった、歴史は繰り返される懸念がある、と指摘している。例えば、Dahl氏はNode.jsのオリジナルの著作権をJoyentに譲渡したため、初期の混乱と短命に終わったIO.js forkをまねいた。このforkは、Node.js Foundationの設立と現在のプロジェクトガバナンスモデルによって解決されている。現在のところ、Denoの著作権所有者としてはRyan Dahl氏の名が挙げられている。

DenoはNode.jsに代わるものとして初期の期待を集めているが、成熟もしくは安定していると考えてはいけない。当然ながら、繁栄したエコシステムもまだない。Denoはオープンソースソフトウェアで、MITライセンスのもと利用できる。コントリビューションとフィードバックはDeno GitHubプロジェクトで受け付けている。

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