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米国商務省がAIを含む新興技術の輸出管理に関する規制案を提示

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原文(投稿日:2018/11/22)へのリンク

米国連邦政府の官報である連邦広報(Federal Register)に掲載された“Review of Controls for Certain Emerging Technologies”[PDFリンク]と題する記事に、人工知能やバイオテクノロジ、ロボット工学など、幅広い分野の“新技術”を輸出管理するための法制化提案の概要が示されている。

国家防衛認可法(NDAA, National Defense Authorization Act)の一環として、アメリカ合衆国議会は、2018年輸出管理改革法(ECRA)を制定した。ECRAの第1758章では米国商務省に対して、“新興および基礎技術”の“輸出、再輸出、または(国内)移転の暫定的管理”を含む、“適切な管理”を行う権限を与えている。この法律の下での新興および基礎技術とは、“米国の国家安全保障の上で不可欠なもの”として分類される。

産業安全保障局(BIS, Bureau of Industry and Security)は、商務省規制品リスト(CCL, Commerce Control List)を含む輸出管理規制(EAR, Export Administration Regulations)を通じて、軍民両用で機密性の低い品目の輸出を管理している。技術の輸出に対する規制は、米国の機密技術を保護するための重要な取り組みのひとつだ。しかし一部のテクノロジは、“新興技術”であるがために国家の安全性に対する影響評価が実施されておらず、現在のCCLには掲載されていない。

連邦広報の記事には、この部分を対象とした制定規制案先行提示(ANPRM, Advance Notice of the Proposed Rulemaking)が提示されており、米国の国家安全保障に不可欠な新興技術を特定する基準に関して、米国市民によるパブリックコメントを求めている。例えば、新興技術とは“潜在的な通常兵器、情報収集、大量破壊兵器、ないしテロリスト志願”、あるいは米国に“定性的な軍事ないし情報優位性”を提供するもの、というようにである。

ANPRMには既存の輸出管理規制の対象となるいくつかの技術カテゴリがリストされているが、現在規制されているのは“禁輸国、国際テロ支援国と指定された国、最終用途またはユーザに関する制限”のみである。技術リストはかなり長いが、そのトップ14にはバイオテクノロジ、人工知能(AI)、量子コンピューティング、ロボット工学、先端材料、先端監視技術などが名を連ねている。

マサチューセッツ工科大学で技術・経済・国家安全(TENS)プロジェクトを指導する、米国の政策立案者で学者のR. David Edelman氏は、Twitterで連邦広報へのリンクをポストして、多数のコメントを受け取っている。氏は、“今年初めに[米国大統領によって]署名された対米投資委員会(CFIUS)と輸出管理の改編以降は、ほぼ予想通りの動きを見せている”とする一方で、次のような懸念を持っている。

提案の広範さは注目に値します。“自然言語処理”は@AppleのSiriと@Google Home。“コンピュータビジョン”はiRobotのRoomba(ルンバ)掃除機や@facebookポータル。“エキスパートシステム”は@IBMのWatsonです。

さらに氏は、ANPRMにある技術リストの広範さについての議論に続いて、12月19日という“アグレッシブなコメント期限”は、現政権が多くの解説者の考えよりも速く行動していることを表しているのではないか、という懸念を示している。

Twitterスレッド内の他の議論では、これがオープンソースプロジェクトに対する米国の輸出規制に至るのではないか、コードリポジトリやオープンソースコントリビュータの国際的コミュニティを分断することになるのではないか、という疑問が投げかけられている。1992年まで米国法で実施されていた暗号化の輸出規制との類似性を指摘した別のコメントに対しては、Ian Monroe氏が、“暗号規制の施行されていた間は、すべてを海外にホストすれば済んだ。まったく冗談みたいなものだ。”とコメントしている。新興技術にそのような規制を行うことの実用性を疑問視するコメントも多数あった。

記事では、このANPRMに対するコメントが、“このような新興技術の特定と説明を行う上で、政府省庁間の情報提供に有用である”、と述べている。コメントは2018年12月19日までに提出する必要がある。米国のFederal eRulemakingポータルや、ANPRM内に記載されている住所への通常郵便で提出が可能だ。

 
 

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