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IBM POWER命令セットアーキテクチャがオープンソースに

原文(投稿日:2019/08/28)へのリンク

IBMはPOWER Instruction Set Architecture(ISA)をオープンソース化した。ISAは、Power Seriesチップや他のメーカの多くの組み込みデバイスで使用されている。さらに、OpenPOWER FoundationはLinux Foundationの一部となり、オープンガバナンスをさらに強化する。

IBMは、サーバベンダがIBM Powerアーキテクチャに基づいてカスタマイズされたサーバを簡単に構築できるようにすることを目的として、2013年にOpenPOWER Foundationを設立した。OpenPOWER Foundationに参加することにより、ベンダはプロセッサ仕様、ファームウェア、およびソフトウェアにアクセスでき、リベラルライセンスの下でPOWERプロセッサまたは関連チップを製造することが許可された。IBMの最新の発表により、ベンダはロイヤリティを支払うことなくPOWER ISAを使用してチップを作成でき、ISA定義の全てにアクセスできる。IBM OpenPOWERゼネラルマネージャーのKen King氏が強調しているように、POWER ISAをオープンソース化すると、プロセッサの命令セット、ファームウェア、ブートコードなどのハードウェア基盤から、ソフトウェアスタックに至るまで、全てがオープンソースのコンピューターを作成できるようになる。

IBMは、POWER ISAのソフトコア実装にも貢献している。POWER ISAは、FPGAアーキテクチャ上のプログラマブルロジックを使用して全て実装されている。これは特に、同じカスタムチップ上の他のコンポーネントとともにプロセッサを統合する必要がある組み込みシステムメーカに特に関係する。

前述のとおり、POWERベースのチップは、IBMの最近のPOWER9シリーズなどのハイエンドサーバや組み込みデバイスで主に使用されている。にもかかわらず、OpenPOWERベースのチップはデスクトップクラスのワークステーションでも使用されている。

IBM POWERは、メーカが利用できる唯一のオープンソースISAではない。34年前のMIPSに加えて、昨年、採用が増えているRISC-Vもある。RISC-Vアーキテクチャは、高性能シナリオで使用されるPOWERとは対照的に、主に低電力IoTのユースケースを対象としているが、Alibabaは最近、高性能RISC-V設計を考案し、ハイエンドRISC-Vプロセッサを導入した。

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